「転職35歳限界説」を超えて!50代税理士の転職
税理士に限らず、転職は年齢が若いほうが有利で、年齢を重ねるほど不利になるというのが定説になっています。一般的に、「転職35歳限界説」という言い方もあります。
しかし、税理士の場合、年齢を重ねて積み上げた経験や、長年のキャリアで培った人脈や信頼は大きな強みになります。そこで、50代の税理士の転職について考えてみましょう。
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監修
マイナビ税理士編集部
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税理士業界の動向について
税理士業界では従来、平均年齢が高い傾向がありました。また、税務署等の国税官公署で23年以上勤務し、指定の研修を受ければ、税理士試験が免除になる制度があり、定年退職後に税理士登録をして税理士事務所で働き始める方もいます。そして近年では、税理士業界はさらなる高齢化が加速しているといわれています。
日本税理士会連合会が2015年に発表した「第6回税理士実態調査」によれば、同会に登録している税理士のうち、どこかの税理士事務所に勤務している「補助税理士」は、50~80代の占める割合が25.6%に上っており、80代の税理士の割合は4.2%となっています。
また、受験者そのものの高齢化も進んでおり、国税庁が発表した「平成29年度(第67回)税理士試験結果」によると、年齢別の受験者数は、41歳以上が最も多く11,320人で、続いて31~35歳の6,270人、36~40歳の5,798人となっています。つまり、他の業界では早期退職などを含めればそろそろセカンドライフを考え始める年代である50代であっても、税理士業界ではまだまだ十分に活躍できる場があるというわけです。
経験豊かで即戦力となる50代税理士のニーズ
税理士の仕事は、その性質から経験が重要視されます。そのため、採用する税理士事務所などでも、50代の税理士が積み上げてきた経験やスキル、そして人脈を求めているケースは少なくありません。
また、一般事業会社に所属して組織内税理士として働く場合には、税理士事務所の場合とは異なり、周囲に専門知識を持った会計のスペシャリストがいないことから、経験に基づく高い専門知識を求められることが多くなります。
さらに、会計コンサルタントとして活躍する場合にも、経験の豊富さは引き出しの多さにつながることから、税理士事務所以外でも50代の税理士に対するニーズは堅調です。
50代での税理士の転職事情は?
それでは50代での税理士の転職事情は、具体的にどのようになっているのでしょうか?詳しくご紹介していきましょう。
20~40代と50代の転職の違い
税理士の合格平均年齢が高くなっていることは先程ご紹介しました。しかし、50代の税理士が全員必ずキャリアがあるわけではなく、50代の新人税理士というケースもありえます。
企業の採用には、これからの伸びしろに期待する「ポテンシャル採用」と、これまでの経験を活かして即戦力として活躍することが期待される「経験者採用」があります。
ポテンシャル採用の場合、年齢が低いほど有利になる可能性が高くなります。また、50代での転職を20~40代での転職と比較すると、次のような点で不利になることが多い傾向があります。
・今までの経験が体に染み付いていて、新しい職場のやり方になじむのが大変
・若い人のほうが物事の考え方が柔軟で、何事も吸収が早そう
・指導や依頼をする際、年齢が若いほうがやりやすい
50代の転職では、こうした偏見とも戦っていかなければいけません。採用側の偏見を払拭するためには、採用活動をする中で注意も必要です。自分のほうが知識はあるとばかりに相手の間違いを頭ごなしに否定したり、自己アピールが自慢話になったりしないようにしましょう。
採用の現場でコミュニケーション能力の高さを示すことができれば、豊富なキャリアとスキルがあって、協調性も高い人間として、採用側に必要な人材と認識されるはずです。
50代の税理士の転職先とは?
50代の税理士の転職先は、他の年代の税理士同様に、次のようなものがあります。
・税理士事務所
・会計事務所
・経営や会計系のコンサルティングファーム
・一般事業会社の経理
税理士の高齢化問題がより深刻なのは、社員税理士よりも税理士事務所の所長の高齢化です。そして今後、必ず発生すると予想されるのが、税理士事務所の事業承継問題です。
事務所のスムーズな承継を果たすために、職員の中に社員教育や事務所全体のマネジメントを任せられるベテラン税理士を求めるニーズも高まってくるはずです。そのため、今後の転職市場においては、50代の税理士の新たなニーズが増えてくる可能性もあります。
転職によって年収はどう変化する?
転職後の年収の変化は、前職での年収がいくらであるかによって単純にアップダウンを比較できません。個人の税理士事務所の場合などでは、年齢による年収のアップダウンがあまりなく、大きな変化がない場合も多いようです。
実際の求人例を参照すると、以下のような転職成功事例がありました。年収が気になる方は、それぞれの求人案件を様々な角度から調べ、比較するようにしてください。
50代の税理士が転職に失敗しないための4つのポイント
それでは最後に、50代の税理士が転職に失敗しないための4つのポイントについてご紹介します。
1 即戦力を募集している求人を狙う
50代で豊富な業務経験がある税理士なら、即戦力の募集をうたっている求人が狙い目です。少人数の税理士事務所などでは、1人の職員が抜けた影響が大手より深刻です。急に人手が足りなくなって即戦力を求めているような求人であれば、若手よりも経験豊富なベテランが重宝される傾向があります。
2 ダブルライセンスを身に付ける
税理士資格と併せて、社会保険労務士、中小企業診断士、行政書士などの資格を取得してダブルライセンスとなっていれば、希少価値が高まります。採用の現場では、その資格をどのように業務の中で活かせるかまで踏み込んで説明できれば、強いアピールポイントになるはずです。
3 コミュニケーション能力の高さをアピールする
採用者側は、どうしても年齢が高い方は職場や仕事になじむまで時間がかかるのではないかという点を心配します。そこで面接の場では、周囲に年齢を感じさせず、仕事上のコミュニケーションが円滑にとれそうだという印象を与えるように心掛けてください。
4 転職エージェントを活用する
50歳以上の求人は、やはり20~30代対象の求人と比較すると、数が少ないのが現実です。そこで、数少ない求人には応募が殺到することにもなるため、求人を出す側では対応が煩雑にならないように、転職エージェントを活用しています。そのため、非公開求人を出す事務所や企業も少なくありません。そこで、50歳以上の転職には、特に転職エージェントの活用が強い味方になってくれるのです。
年齢を理由に転職をあきらめる必要はありません!
ここまで見てきたように、50代の税理士が年齢を理由に転職をあきらめる必要はありません。
転職エージェントを活用すれば、これまでの経験が活かせる新しい職場に必ず出会えるはずです。恐れずに、まずは一歩踏み出してみてください。
マイナビ税理士を利用して
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進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/税理士)
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求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/税理士)
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