【2025年分確定申告】変更点は何がある?「年収の壁の引き上げ」以外の注意すべき点も解説
2025年分の所得税の確定申告は、変更点が複数あります。2025年度(令和7年度)税制改正がそれだけ影響しているのです。年収の壁や特定親族特別控除に目が行きがちですが、それ以外にも注意すべき変更点があります。今回は、2025年分の確定申告で押さえておきたい変更点をご紹介します。
目次
2025年分所得税の変更点①基礎控除の引き上げ・上乗せ
2025年分の所得税の変更点は複数あります。1つ目は「給与年収の壁の引き上げ」です。具体的には「基礎控除の引き上げ(所得税法)・基礎控除の上乗せ(租税特別措置法)・給与所得控除の最低保障額の拡大があります。

ここで注意すべきポイントは以下の通りです。
基礎控除58万円は所得2350万円まで
所得税法に規定されている基礎控除は48万円から58万円に引き上げられました。単純に引き上げられただけでなく「基礎控除が適用できるのは合計所得金額2350万円以下のみ」と線引きされました。

基礎控除の上乗せは所得132万円超655万円以下もある
今回の確定申告では、租税特別措置法に規定する基礎控除の上乗せもあります。もっとも所得の低い層である「合計所得金額132万円以下」ならば37万円が基礎控除に上乗せされます。しかし2025年分・2026年分に限っては、合計所得金額132万円超655万円以下も基礎控除の上乗せがあります。つまり今回と次回の確定申告では、中所得者層の基礎控除にも注意しなくてはならないのです。

基礎控除の引き上げ・上乗せをまとめると、次のようになります。

参照:令和7年度税制改正による 所得税の基礎控除の見直し等について(源泉所得税関係)令和7年4月|国税庁
基礎控除の上乗せは非居住者に適用なし
なお、基礎控除の上乗せは非居住者には適用がありません。租税特別措置法の規定では、居住者に限定されています。非居住者の不動産所得などで申告する場合、注意が必要です。
住民税に引き上げ・上乗せなし
上記の基礎控除の引き上げ・上乗せは、所得税についてのみです。個人住民税には一切適用がありません。そのため、所得者の中には「所得税はかからないのに、翌年6月になったら住民税の納付書が届いた」という方も出てくる可能性があります。
2025年分所得税の変更点②給与所得控除の最低保障額引き上げ
2025年分所得税では、給与所得控除の最低保障額が引きあがった点にも注意しましょう。こちらは最低保障額が55万円から65万円になっただけでなく、最低保障額が適用される給与年収の上限も162万5000円から190万円に引き上げられました。

参照:令和7年度税制改正による 所得税の基礎控除の見直し等について(源泉所得税関係)令和7年4月|国税庁
2025年分所得税の変更点③所得控除の所得要件の変更
今回の確定申告では、各種所得控除の所得要件にも注意が必要です。
所得控除のもれ・ミスに注意
多くの所得控除は合計所得金額または総所得金額等が「48万円以下」でしたが、これが「58万円以下」となりました。ざっとまとめると次のようになります。
| 所得控除 | 配偶者控除 | 扶養控除 | 障害者控除 | ひとり親控除 | 寡婦控除(離婚) | 雑損控除 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 誰の所得か | 同一生計配偶者 | 扶養親族 | 同一生計配偶者・扶養親族 | 子 | 子以外の扶養親族 | 生計を一にする親族 |
| 基準となる所得 | 合計所得金額 | 合計所得金額 | 合計所得金額 | 総所得金額等 | 合計所得金額 | 総所得金額等 |
| 所得金額の上限 | 58万円 | |||||
| 所得者本人に所得制限はあるか | ある | ない | ない | ある | ある | ない |
ポイントは「扶養される側の所得税が0円であっても、扶養する側が所得控除を取れるわけではない」点です。たとえば所得者に高齢の親がいてバイト年収130万円(合計所得金額65万円)だったとします。親自身は所得税が0円になりますが、所得者は扶養控除を受けられません。親の合計所得金額が58万円を超えているからです。
このほか、配偶者特別控除の要件である生計を一にする配偶者の合計所得金額の下限も「48万円以下」から「58万円以下」になりました。上限金額は変わりませんが、加減金額の変更は意識した方がいいでしょう。
勤労学生控除はやっておくと無難
勤労学生控除の合計所得金額も「75万円以下(給与年収130万円以下)」から「85万円以下(給与年収150万円以下)」となりました。
稼いでいる学生本人がバイトで給与120万円稼ぎ、勤労学生控除を受けなくても、今回からは所得税が0円になります。しかし受けておいた方が無難です。受けないでおくと、来年から学生本人が高い住民税を払うことになりかねません。
2025年分所得税の変更点④特定親族特別控除
今回の確定申告から特定親族特別控除という制度が創設されました。
注意したいのが以下の点です。
年齢と所得は扶養控除と違う
この制度の適用要件のポイントは、年齢と所得額です。扶養控除とは次のように異なります。
| 扶養控除 | 特定親族特別控除 | |
|---|---|---|
| 扶養している親族の要件 | 16歳以上の扶養親族 | 特定親族 |
| 扶養している親族の合計所得金額 | 58万円以下 | 58万円超123万円以下 |
| 扶養している親族の年齢 | 16歳以上ならOK(ただし国外にいるなら条件あり) | 19歳以上23歳未満 |
| 所得者本人に所得制限はあるか | ない | ない |
「一見似ているけど違う制度だ」と考えるとよいでしょう。
ほかの控除はほぼすべて消える
所得者が特定親族特別控除を受けると、次のような「扶養している親族の所得額が58万円以下」が要件となるような控除制度は受けられなくなります。
- 扶養控除
- 障害者控除
- ひとり親控除
- 寡婦控除(離婚)
- 雑損控除
- 所得金額調整控除
なお、下記記事も参考にしてみてください。
2025年分所得税の変更点⑤住宅借入金等特別控除
住宅借入金等特別控除は、2024年分から「子育て枠」が登場しました。

参照:No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁
認定住宅等を取得した個人が次のいずれかに当てはまると、子育て枠として借入限度額が上乗せとなります。
- 19歳未満の扶養親族がいること
- 夫婦のいずれかが40歳未満であること
なお、上記判定は、入居した年の12月31日時点で行います。確定申告で登場した場合、家族状況の確認が必要となります。
2025年分所得税の変更点⑥その他
上記以外の変更点についても確認しましょう。
-所得金額調整控除
所得金額調整控除とは、給与所得者が一定要件に当てはまれば、最大15万円あるいは最大10万円を給与年収から差し引ける制度です。ある意味、給与所得控除のおまけのような位置づけとなっています。要件は次の通りです。
- 給与年収850万円超の給与所得者に「23歳未満の扶養親族がいる」「本人または同一生計配偶者もしくは扶養親族が特別障害者である」のいずれかの事情がある場合:最大15万円、控除できる
- 給与所得と公的年金等の雑所得の両方があり、この2つの所得合計が10万円を超える場合:最大10万円控除できる
同一生計配偶者や扶養親族については、これまで合計所得金額の要件が「48万円以下」でした。今回から「58万円以下」となります。そのため、扶養している子や孫などが多少稼いでいても受けられる可能性があります。
ただし、特定親族特別控除を所得者本人が受けるなら、この制度の適用から外れます。
家内労働者等の必要経費の特例
シルバー人材センターで働く人や大手音楽教室で働く人の中には、受け取った所得を給与所得ではなく事業所得あるいは雑所得として申告する人がいます。こういった人たちが特定の個人・法人に対してサービス提供を行う場合、家内労働者等として実際かかった金額よりも多い金額を必要経費として差し引くことができます。これが家内労働者等の必要経費の特例です。
これまでは最大55万円でしたが、今回から65万円となります。もし相談などであったならば、差し引く金額を間違えないようにしましょう。
まとめ
今回の確定申告は、変更点ばかりです。そのため、うっかりミスが生じやすいと思います。所内でダブルチェックを行うなど、ミスを防げるしくみづくりを意識していただくとよいかもしれません。
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