経理に向いている人・向いていない人は?自分には合わないと迷った時の判断基準

経理に向いている人・向いていない人は?自分には合わないと迷った時の判断基準

「経理の仕事に興味があるけれど、未経験の自分にできるだろうか?」 「今の仕事が辛いのは、自分が経理に向いていないから?」

経理は企業の「お金」と「信用」を管理するポジションだからこそ、こうした不安を感じる人は少なくありません。

とはいえ、経理に向いているかどうかは、単に「計算が得意」「簿記の資格がある」だけでは判断できない事柄です。もっと大切なのは、あなたの性格や行動パターンが、経理の実務とマッチしているかどうかです。

そこで今回は、経理に向いている人に当てはまる13の特徴と、向いていない人の共通点を解説します。迷ったときに自らの適性が一発でわかる「たった1つの判断基準」にも触れるため、ぜひ最後までご一読ください。

「自分は経理としてやっていける?」という不安を一人で抱え込まず、マイナビ税理士に相談してみませんか?あなたの強みを見つけ出し、マッチしたキャリアプランをご提案します。

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そもそも経理とは

経理とは、本来「経営管理」の略語であり、企業のお金の流れを数値化して管理する仕事のことです。日々のお金の出入りを記録し、最終的には決算書という形で会社の健康状態を報告する役割を担っています。

地味な作業に見えるかもしれませんが、会社法や税法といったルールに基づき、会社の信用を守る「最後の砦」として機能しています。経理の概要についてより詳しくは、以下のページでご覧ください。

経理に向いている人に当てはまる13の特徴

経理に向いている人に当てはまる特徴は、以下のとおりです。

  1. 数字に強く違和感に気づける
  2. 作業に手を抜かずコツコツ取り組める
  3. 忙しくても平常心を保てる
  4. だれとでもコミュニケーションが取れる
  5. チェックが苦にならない几帳面さがある
  6. 会計・税法の勉強が好き
  7. 締め切りから逆算した計画を立てるのが好き
  8. 出した数字に最後まで責任を持てる
  9. チームを意識できる協調性がある
  10. 再発防止・問題解決能力がある
  11. 機密・秘密を守れるほど口が堅い
  12. 会社の経営に興味がある
  13. 無駄や損失を減らす分析・改善が好き

現場で活躍している経理担当者によく見られる特徴を挙げました。総務や事務、財務といった関連職種にも通じる部分があるため、自分にいくつ当てはまるか確認してください。

数字に強く違和感に気づける

経理に向いているのは、数字の羅列を見たときに、直感的に「何かおかしい」と違和感を持てる人です。桁が1つ間違っているデータや、前月と比べて異常な数値の変動が起きているかなどを感覚的に察知できれば、財務分析や予算管理の仕事において重宝します。

作業に手を抜かずコツコツ取り組める

コツコツとした作業を苦痛に感じず、むしろ積み上げていくのに達成感を覚える人も経理に向いています。経理の仕事は、毎日、毎月、同じようなルーチンワークを正確に繰り返し、地道な入力作業や照合作業が業務の大半を占めるケースも少なくありません。

そのため、データ入力や書類作成をメインとする「一般事務」の仕事を考えているのであれば、持っておきたいスキルの1つとなります。

忙しくても平常心を保てる

経理には「決算期」や「月末・月はじめ」といった、どうしても避けられない繁忙期に業務量が急増します。そんな状況下でもパニックにならず、優先順位をつけて業務をこなせる冷静さを持たなくてはなりません

経理のなかでも突発的な相談やトラブル対応が発生しやすい「労務」や「総務」の現場は、ミスをしてしまったときでも感情的にならず、「なぜ起きたのか」「次はどうするか」にフォーカスできる人に向いています。

だれとでもコミュニケーションが取れる

経理はパソコンに向かって黙々と作業をしているイメージがあるかもしれませんが、実際はコミュニケーションの機会もあります。他部署の社員に対して、経費精算のルールを説明したり、不備のある書類の修正をお願いしたりする場面があるからです

  • 社内規定の運用を行う「総務」
  • 社会保険の手続きなどを案内する「労務」

上記を目指す方の場合は特に、従業員との信頼関係を築くためにも持っておきたい能力です。

チェックが苦にならない几帳面さがある

経理は、「根拠があるから絶対に大丈夫」といえる状態になるまで、何度でも確認を行える几帳面さを持ち合わせている人にも向いています。1円のズレも許さないという厳格さは、周囲から細かすぎるといわれるかもしれませんが、給与計算という従業員の生活に直結する「労務」の仕事を鑑みれば十分なアピールポイントです。

会計・税法の勉強が好き

新しい制度が導入されたときに、「面倒くさい」と感じるのではなく、「新しい知識が得られる」と前向きに捉えられる人にも経理は向いています

経理の業界では、税法や会計基準が頻繁に改正するため、常に知識をアップデートし続けなければ追いつけないためです。学習意欲があれば、将来的に税理士などの専門資格を目指す際にもアドバンテージとなります。

締め切りから逆算した計画を立てるのが好き

経理は、ゴールから逆算して「いつまでに何を終わらせるべきか」というスケジュールを立てられる人にも向いている職業です。経理の業務には、月次決算や税金の納付期限など絶対に守らなければならない「締め切り」が数多くありますし、過ぎてしまえば会社に損害を与えかねません。

こうした段取り力があれば、株主総会の運営や社内イベントの準備など、期日の決まったプロジェクトを進行する「総務」の仕事でも遺憾なく力を発揮できます。

出した数字に最後まで責任を持てる

経理には、作成した決算書やレポートに出した数字に最後まで責任を持てる人も向いています。経営者が意思決定をする資料の不備に「システムが悪い」と言い訳をするのではなく、最後まで責任を持たなくてはなりません。

もし当事者意識を持てるのであれば、銀行との融資交渉や資金調達を担う「財務」において、経営陣からも安心して背中を預けられる存在を目指せます。

チームを意識できる協調性がある

経理は、チーム全体で連携して行うリレーのような形式に近い仕事ですので、困っているメンバーがいれば手伝うといった協調性も大切です。部署の垣根を超えて協力体制を作れる人は、「総務」を募集する組織にとってかけがえのない人材となります。

再発防止・問題解決能力がある

経理の業務において「なぜそのミスが起きたのか」を分析し、「どういう仕組みにすれば二度と起きないか」を考える問題解決能力を持つ方も向いています

トラブルをただの失敗で終わらせず、業務改善のチャンスと捉えられる人は、将来的に管理職としての活躍も期待できます。改善力を持っている人はオフィスのファシリティ管理や備品のコストダウンなど、社内の環境改善をミッションとする「総務」にもマッチしやすいです。

機密・秘密を守れるほど口が堅い

経理担当者は、役員報酬や従業員の給与、取引先との契約内容など、社内のあらゆる機密情報に触れる立場にあります。そのため、たとえ仲の良い同僚であっても、あるいは家族であっても、決して情報を漏らさない人に向いています

機密・秘密を守れるほど口が堅いのであれば、従業員のマイナンバーや家族情報、人事評価などのセンシティブな個人情報を扱う「労務」や「人事」のキャリアもおすすめです。

会社の経営に興味がある

経理は、会社の経営に興味がある人にも向いています。意思決定を支える参謀のように、「なぜ今月は利益が出たのか」、「どの経費を削れば利益が出るのか」などの視点を持てる人は、経営者にとって良きパートナーとなるからです。

会社のビジネスモデルや業界の動向に興味を持ち、数字の背景にあるストーリーを読み解こうとするその姿勢は、企業の資金戦略を立案する「財務」や、経営企画へのステップアップを目指すうえでも欠かせません。

無駄や損失を減らす分析・改善が好き

経理には、会社の無駄な出費を抑え、利益を最大化するという役割を担ってもらいたいというケースもあります。これを受けて「去年と同じやり方でいいや」と現状維持を好むのではなく、「もっと良い方法はないか」、「このコストは本当に必要か」と常に疑いの目を持てる人にも向いています

  • 総務として会社の資産管理を行いたい
  • 財務として資金効率を最大化したい

上記のような気持ちがあれば、会社全体の生産性を向上するキーマンを目指せます。

経理の仕事に向いていない人の特徴

これまでは向いている人の特徴を見てきましたが、逆に「経理にはあまり向いていないかもしれない」という特徴もあります。具体的には、以下のとおりです。

  • 大雑把で細かい確認作業が苦手
  • 数字アレルギーがあり、計算を見るだけで頭が痛くなる
  • 責任感が乏しく、他責思考になりやすい
  • 細かいこだわりが強すぎて、作業スピードが極端に遅い
  • デスクワークで長時間座り続けるのが苦痛
  • 会計や税務といった専門知識にまったく興味が持てない
  • 人間関係が嫌いで、チームワークが苦手

もちろん、当てはまるからといって絶対に無理というわけではありませんが、仕事をするうえでストレスに感じてしまうかもしれません。次では、迷ってしまう方に向けて判断基準も紹介します。

経理の仕事が「自分には合わない?」と迷った時の判断基準

もしあなたが「自分は経理に向いているか」と迷っているなら、スキルや経験はいったん忘れて、次の質問を自分に投げかけてみてください。シンプルですが、経理としての適性を測る試金石になります。

  •  Q:決算作業などで、どうしても「1円のズレ」が見つからないとき、どう感じますか?

もし、「何としても原因を見つけ出したい」と感じるのであればあなたは【経理向き】です。たとえ今、簿記の知識がなくても、コミュニケーションが少し苦手でも問題ありません。「数字が合わない違和感を放置できない」という感覚こそが、経理としてもっとも大切な才能だからです。

一方で、「まあいいか、面倒くさいな」と感じるのであれば、別のキャリアも同時に検討する価値があります。経理を突き詰めればこの「1円を合わせる作業」の連続なので、強いストレスや無意味さを感じてしまうと仕事自体が苦痛になってしまいます。

もちろんあくまでも傾向の話で、どちらのタイプであっても「絶対に経理で活躍できない」とは限りません。本当にあなたにマッチするかを客観的に判断するためにも、まずは無料相談からマイナビ税理士へお気軽にご相談ください。

経理に向いている人に共通して求められるスキル・知識

経理に向いている人に共通して求められるスキル・知識は、以下のとおりです。

  • 事務処理能力
  • 簿記の知識
  • PCスキル
  • 会計ソフト・ツールの知識
  • 法改正への対応力

事務処理能力

経理に向いている人がまず身につけたいのが、「いかに正確に、いかに速く処理できるか」という事務処理能力です

例えば、ダブルチェックを自らのルーチンに自然と組み込んでいるか、ショートカットキーを使ってマウス操作を減らしているかなどが挙げられます。ただの入力作業であればAIで代替できてしまう時代だからこそ、人間だからこその工夫や判断を伴う処理能力を養わなければなりません。

簿記の知識

次に、経理における共通言語ともいえる簿記の知識の習得です。日商簿記検定の勉強を通じて得られる借方・貸方の概念は、実務を行ううえで必須の土台となります。

さらに実務では、「消費税(課税・非課税)」の区分や、「源泉徴収税」の仕組みについても理解しなければなりません。会計ソフトに入力する際であっても、どの科目を使い、どのように税金がかかるのかを判断するために必要です。

PCスキル

ここまでの2つに加えて、経理に向いている人が備えたいスキルとしてExcel(エクセル)の操作スキルも挙げられます。基本的な入力だけでなく、VLOOKUP関数やピボットテーブルを使って、大量のデータを集計・分析できる力が求められます。

また、数式のエラーを自分で修正できるかもポイントです。データをただ眺めるのではなく、目的に合わせて加工し、意味のある情報に変える力がここで問われます。

会計ソフト・ツールの知識

近年では、freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトや、SAP、勘定奉行などのERPシステムを使うのが当たり前になっています。経理には、特定のソフトしか使えないというよりも、「新しいソフトの操作に抵抗がない」、「システムの仕組みを理解するのが早い」という適応力が求められます

会計ソフト・ツールは日々進化していますので、新しい機能を柔軟に使いこなせるかは現代の経理において必須級のスキルとなりつつあるのです。

法改正への対応力

経理を取り巻く環境は毎年のようにルールが変わるからこそ、対応力も磨いておきたい能力です。加えて「インボイス制度」や「電子帳簿保存法」など、新しい法律や制度も次々と導入され、素早く対応しなければなりません。

「勉強が好き」という強みは、まさにここで活きてきます。最新のトレンドワードや改正内容を知っているだけでも、「この人は情報の感度が高いな」と評価され、アピールポイントとしても優秀です。

経理に向いている人が取得したい資格

経理に向いている人が取得したい資格としては、以下が挙げられます。自らのレベルや目指すキャリアに合わせて挑戦してください。

  • 日商簿記検定
  • 公認会計士
  • 税理士
  • FASS検定(経理・財務の実務スキルを測る検定)
  • ビジネス会計検定
  • 経理事務パスポート検定(PASS)
  • 給与計算実務能力検定
  • MOS検定(Excelなど)

迷った方は、まずは企業で評価対象となる「日商簿記検定2級」を目指すのがおすすめです。より詳しくは、以下のページで触れています。

経理に向いている人なら未経験でも転職できる?

経理に向いている性格や適性があれば、未経験からでも転職は十分に可能です。20代などの若手であれば、実務経験よりも「几帳面さ」や「数字への強さ」、「学習意欲」といったポテンシャルを重視する傾向にあります。

一方、30代以降の未経験転職はハードルが上がるといわれていますが、決して不可能ではありません。即戦力に近い知識を示すために日商簿記2級以上の資格を取得したり、これまでの業務で培った「数値管理の経験」をアピールしたりしてください。

経理に向いている人が目指したいキャリアプラン

経理に向いている人であれば、経験を積んだ先として以下のようなキャリアプランを目指すのがおすすめです

  • 企業のCFO(最高財務責任者)
  • 管理職を目指し経営に深く関わる「ゼネラリスト」
  • 税理士資格を取得してからの独立
  • 特定の業界に特化した経理の「スペシャリスト」

まずは目の前の実務を極めつつ、自分が将来どの方向に進みたいのかをイメージしておくと良いでしょう。より詳しくは、ぜひ以下のページからご覧ください。

経理を目指す方からよくある質問(FAQ)

最後に、経理を目指す方からよくある質問へ回答します。

経理が合わない性格の人は?

経理が合わないのは、細かい作業が苦手で、長時間じっとしているのが苦痛でストレスを感じやすい性格の人です。また、ルールや正確性よりもスピードや感覚的な判断を重視するタイプの人も、経理特有の厳密さに窮屈さを感じるかもしれません。当てはまる場合は、別の職種も視野に入れて検討してみるのもおすすめです。

経理職はやめとけって本当?

経理職は「やめとけ」とネット上でいわれますが、その理由の多くは「繁忙期の激務」や「責任の重さ」、「専門知識の勉強が大変」といった点にあります

また、AIに仕事が奪われるという懸念も理由の1つですが、判断業務やコンサルティング的な役割は今後も残り続けます。いずれも苦にならない適性のある人にとっては、むしろ市場価値を高められる良い職種です。

経理ができる人はどんな人ですか?

経理ができる人は、仕事が速くて正確であるほか、周囲から「安心して任せられる」と信頼を集められる人です。何か問題があれば隠さずにすぐに報告し、嘘をつかず、常に誠実に数字と向き合える人が、最終的に「できる経理」として評価を受けられます。

経理のつらいことは何ですか?

経理で辛いのは、決算期などの繁忙期に残業が集中し、体力・精神力ともに削られることです。1円のミスも許されないプレッシャーのなかで、常に高い集中力を維持しなければならない点も辛さの1つです。しかし、いずれも乗り越えて決算を終えたときの達成感は、経理だからこその醍醐味でもあります。

まとめ

経理に向いているかは、単に計算が得意かだけでは決まりません。むしろ、違和感に気づける繊細さや、地道な作業を継続できる忍耐力、そして何よりも「この人になら会社のお金を任せても大丈夫」と思わせる信頼感がポイントです。

簡単にまとめると、経理における理想の人物像は「マイクロマネジメント(細かい指示)をする必要がなく、安心して背中を預けられる人物」だと考えます。もしあなたが、今回紹介した特徴にいくつか当てはまり、「自分もそうなれるかもしれない」と感じたのであれば、経理への扉を叩いてみる価値は十分にあります。

マイナビ税理士では、「自分は経理としてやっていけるのか不安」という方のご相談も無料でお受けしております。強みを見つけ出し、あなたにマッチしたキャリアプランをご提案しますので、ぜひお気軽にお声がけください。

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