会計事務所を退職する際のポイントと、退職理由別のおすすめ転職先!

会計事務所を退職する際のポイントと、退職理由別のおすすめ転職先!

会計事務所を退職する際、退職理由は人それぞれですが、職場への不満や人間関係などネガティブな動機がある場合も少なくありません。しかし、正当なものであってもネガティブな理由での退職は、転職時にマイナスに評価される可能性があります。会計事務所を退職する際の留意点と、退職理由からスタートする転職について考えてみます。

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会計事務所で多い退職理由とおすすめ転職先

退職理由① 雇用条件への不満

年収や待遇、残業時間などの雇用条件への不満、特に求人票や入社前の説明と違っていたというのは、残念ながらよくある退職理由です。会計事務所に限らず、労基法や雇用条件の遵守に無頓着な事業者は存在します。コンプライアンスがしっかりした大手会計事務所では、雇用条件面のギャップは少ないでしょう。

退職理由② 業務内容がやりたい仕事と違う

たとえば、相続や事業承継に携わりたいと思っても、一般的な会計事務所ではなかなか機会に恵まれない場合があります。特定の分野に興味がある場合はその分野に特化している、もしくはその分野を得意とする会計事務所を転職先に選ぶことをおすすめします。

退職理由③ 経営方針、社風が合わない

特に小規模の会計事務所では、代表者の考え方や人柄が経営方針や社風に強く反映されます。そして、経営上の問題がなければ経営方針や社風が変わる可能性は低いです。自分と合うことを重視して探すのも大切ですが、経営者ひとりの裁量に左右されにくい中堅から大規模の会計事務所が選択肢としておすすめです。

退職理由④ 事務所内の人間関係

異動もなく、同じメンバーで働き続けなければならない小規模事務所では、人間関係のトラブルは根が深い問題です。パワハラやセクハラは論外ですが、上司や先輩の指導不足やコミュニケーションのとりづらさは仕事にも影響します。人間関係の風通しがよい新設事務所や、人事異動もある大手会計事務所がマッチするかもしれません。

退職理由⑤ 税理士試験との兼ね合い

あまりにも仕事が忙しすぎると税理士試験の勉強時間を確保できなかったり、最悪、試験に失敗したりすることもありえます。税理士試験受験者への支援制度のある会計事務所も増えていますので、そうした制度に注目して転職先を探すのもよいでしょう。

<ココまでのまとめ>
・転職先として、退職理由につながった状況が生じにくい環境を選ぶ
・退職理由が、次の転職先を選択する基準のひとつになる。

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会計事務所を退職する際の注意点

退職を決意したら

・ご家族に相談する
単身者は必要ないかもしれませんが、退職・転職によって家計や生活に影響が出る可能性があります。家族の理解やサポートを得るためにも早めに相談するべきです。

・退職から転職までのスケジュールを設定する
繁忙期や引継ぎを考慮し、退職と転職の時期を決めます。退職後すぐに転職するかなども含め、退職時期から逆算した準備期間が必要です。無理のないスケジュールを考えましょう。

・転職に関する情報収集を始める
転職の意向が固まっている場合はそのまま転職活動を進めればよいのですが、退職後すぐには転職しないと考えている場合でも、在職中に情報収集だけは行っておくべきです。

・在職中の転職活動
無用のトラブルを避けるため、平日の転職活動にはさりげなく有給休暇を利用し、退職を匂わせる言動は控えましょう。終業後の時間帯に面接してくれる企業もあります。マイナビ税理士では転職エージェントが面接などの調整を行い、無料ですべてのご相談に応じます。

・就業規則を確認する
退職に関する手続きを確認しましょう。法的には2週間前に申し出れば退職できることになっていますが、原則は社内規程にしたがって進めなければなりません。

退職手続き

①退職を申し出る
上司に退職を申し出た時点で退職手続きが始まります。直属の上司がいる場合はその人を通じて所属長に伝えるのが一般的です。慰留があると所属長への報告に時間がかかる場合があります。

②退職日を決定する
業務の引継ぎや欠員補充などの都合で退職日や有給消化について相談される場合があります。また、強く慰留されて退職できないという例もありますが、被雇用者は自分の意思で退職する権利があります。規程にしたがって手続きを進め、法的な根拠となる履歴を残しておきましょう。

③引継ぎ、関係各所への挨拶
会計事務所には属人化している業務も多く、引継ぎに時間がかかる場合があります。マニュアルを用意しておくとスムーズです。

④有給休暇の消化
有給休暇の消化期間はまだ従業員です。引継ぎ後の問い合わせやフォローにはできるだけ快く対応しましょう。

⑤最終出勤日
貸与品の返却、健康保険証の返納などがあります。名刺や資料、パソコンの履歴などの情報の持ち出しは禁止される場合が多いです。規程を厳守しましょう。

退職後

退職後に転職活動を始める場合は入社希望日などのスケジュールから考えましょう。雇用保険を受給する場合は離職票の発行を待って、ハローワークに出向きます。

<ココまでのまとめ>

・上司との話し合いで正式に決まるまでは、退職の意思は周囲に知らせないほうがよい。
・強い慰留があっても自分の意思で退職する権利がある。

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転職成功へのポイント

退職理由と志望動機は、経歴やスキルとは別に採用担当者が注目するポイントです。退職理由や志望動機には、その人が大切にしたいことや許容できない要素が反映されます。面接スキルの高い採用担当者は退職理由や志望動機に関する会話から、価値観や行動原理を推し量ることができます。

退職理由を整理する

ネガティブな退職理由は「耐久性がない人」「嫌なことから逃げる人」という印象を与えてしまうため、ポジティブな表現に置き換えることが望ましいです。職場の人間関係については「周囲とうまく関われない」という印象になる可能性があり、詳しく話そうとすると職場や上司・同僚への批判になります。できる限り伏せておくのが無難です。

例)
・仕事内容に対する不満
→めざすキャリアにあった仕事がしたい
 より幅広い経験を積みたい

・仕事がきつい
→勉強する時間を確保したい
 年収を上げたい

                

表面上の言い回しを変えるだけでは、ネガティブな動機が露呈してしまうかもしれません。退職を考えるきっかけがネガティブな理由だったとしても、転職がポジティブな行動になるよう、職場への不満と転職を切り離して考えましょう。

希望条件を整理する

希望する条件、仕事内容、給与、福利厚生、ワークスタイルなどを洗い出し、優先順位をつけていきます。すべての希望を満たす転職先が見つかればベストですが、そうでない場合でも悔いのない決断ができるよう準備が必要です。また、優先順位をつけて整理することで、自分の希望を明確にする効果もあります。

志望動機を形成する

企業側に迎合する志望動機は見抜かれやすく、あまり良い印象は与えません。転職は、これまでの経験をベースに、自分の将来像を実現するための環境を選ぶ活動です。仕事や自分のキャリアに対してしっかりした軸をもつ人材は、企業側にとっても魅力があります。

 

①自分のキャリアを棚卸しする
 ②自分の将来像、キャリアイメージをつくる
 ③現状と将来像のギャップを洗い出す
 ④ギャップを補うための目標を設定する
 ⑤目標につながる仕事、会社とはどのようなものかを考える

<ココまでのまとめ>

・表面的な退職理由や志望動機は見抜かれてしまう可能性がある。
・仕事や自分のキャリアへの軸がしっかりした人は採用する側にとって魅力がある。

まとめ

会計事務所を退職する際、とりあえず辞めてから次の仕事を探そうと考える方もいらっしゃいます。税理士試験の準備に専念したい、業務が多忙すぎて考えられない、しばらくゆっくりしたいなど、いろいろな理由があると思います。

しかし、職歴にブランクをつくることはマイナスとなる場合があることも理解しておきましょう。マイナビ税理士では市場の相談から求人紹介、書類作成、面接対策などさまざまなサービスを無料で行っております。退職を考えはじめたら、まずはマイナビ税理士へご相談ください。

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