税理士と行政書士のダブルライセンスで転職・独立が有利に!
税理士試験に合格した人は、新たに資格試験を受験しなくても資格手続きをするだけで行政書士になれるということをご存じですか?税理士と行政書士のダブルライセンスを掲げ、仕事をしている税理士も少なくありません。そこで、税理士と行政書士の業務の親和性や、ダブルライセンスを掲げることのメリットについて、詳しくご紹介していきます。
監修
マイナビ税理士編集部
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行政書士の業務内容とは?
まずは行政書士の仕事について、詳しく見ていきましょう。行政書士はクライアントからの依頼により、報酬を受けて以下の業務に従事することができます。
・官公署に提出する書類を作成して、提出や関連手続きを代行する
・契約書や内容証明など、権利義務に関する書類の作成を代行する
・図面作成、議事録など、事実証明の書類の作成を代行する
・書類作成などについて相談を受ける
また、行政書士として引き受けられる案件はとても広範囲で、おもに次のようなものがあります。
・相続に関する遺言書の作成支援、遺産分割協議書の作成
・外国人の出入国関連事務や在留許可の申請
・離婚調停、慰謝料や子どもの養育費に関する証明書の作成
・建設許可に関する申請
・会社設立の際の定款認証
・産業廃棄物に関する許可申請
・風俗営業の許可申請
税理士が行政書士を兼任するメリットとは?
税理士の顧客は、おもに個人事業主や法人です。事業内容によっては、行政機関(警察署・保健所・都道府県など)に手続きをし、許認可を取らないと開業できない場合があります。
経営者からすれば、顧問税理士が行政書士資格も有していれば、経営の状況や申請に至る経緯を把握しているため、許認可申請のときの相談もしやすいといえます。このため、税理士と行政書士のダブルライセンスを所有する税理士に対するニーズが高いのです。
行政書士として許認可の申請を代行する事業は5種
起業して、個人事業主または法人として事業を始める場合に、必要となる代表的な許認可には以下の5つがあります。
(1)届出:理美容業・クリー二ング業など
行政機関に届け出ることで、営業を行うことができる。
(2)登録:旅行業・ガソリンスタンドなど
行政機関に届け出て、定められた名簿に登録されることで営業が許可される。
(3)認可:保育所・私立学校など
行政機関に届け出て、定められた要件を満たすことで営業が許可される。
(4)許可:飲食店業・ホテル・病院など
行政機関に届け出て、その審査に合格することで営業が許可される。
(5)免許:不動産業・酒の製造業など
資格を持っている者が行政機関に届け出て、定められた要件を満たすことで営業が許可される。
こうした許認可が必要な職種では、必要な手続きをせず、許認可のないまま営業を開始すると、刑事罰が科されてしまう場合もあります。
税理士有資格者が行政書士になるには?
税理士資格を有する方が正式に行政書士になるためには、日本行政書士会連合会が備える「行政書士名簿」への登録が必要です。登録には、行政書士事務所の設立を予定している都道府県の行政書士会を通じて必要な書類を提出し、さらに日本行政書士会連合会に入会する必要があります。
行政書士会への登録にはどのくらいの経費が必要?
行政書士会への入会金は、地域によって異なります。
例えば、東京都行政書士会に登録する場合、最初の3ヵ月分として以下の費用がかかります。
・東京都行政書士会の登録費用
登録手数料:25,000円
入会金:20万円
東京都行政書士会会費3ヵ月分(前払い):18,000円
東京行政書士政治連盟会費3ヵ月分:3,000円
登録免許税:30,000円(収入印紙)
行政書士になれない「欠格事由」とは?
税理士に欠格事由があるのと同じように、行政書士も欠格事由が定められており、あてはまる場合には資格取得や登録ができないので注意が必要です(行政書士法第2条(資格)の規定による)。税理士の欠格事由と異なる部分のみを抜粋すると、以下のようになります。
・禁錮以上の刑に処せられた者で、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなってから3年を経過しないもの
・公務員(特定独立行政法人または特定地方独立行政法人の役員または職員を含む)で懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
・登録の取消しの処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
・業務の禁止の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
・懲戒処分により、弁護士会から除名され、公認会計士の登録の抹消の処分を受け、弁理士、税理士、司法書士もしくは土地家屋調査士の業務を禁止され、または社会保険労務士の失格処分を受けた者で、これらの処分を受けた日から3年を経過しない者
紛争案件も一部扱える「特定行政書士」とは?
行政書士が扱う種類は実に多種多様ですが、弁護士と異なる点として、紛争に発展した案件の代理人にはなれないとされてきました。
しかし、行政書士法改正(2014年12月27日施行)により、日本行政書士会連合会が実施する研修を修了した行政書士は、「行政書士が作成し、官公署への提出した許認可などの書類に関わる行政不服申立て」について、手続きの代理が行えることとなりました。
この資格を持った行政書士を「特定行政書士」といいます。
税理士法人のままで行政書士業務はできない
行政書士会に登録後、税理士法人が行政書士の業務を行えるようにするためには、税理士法人とは別に、行政書士事務所か行政書士法人を新たに設立する必要があります。税理士法人として何も手続きをしなければ、行政書士業務を行うことはできませんので注意が必要です。
転職にも独立にも有利な行政書士資格
税理士と行政書士のダブルライセンスを取得していれば、他の税理士事務所に転職する際に有利になるだけではなく、税理士資格を活かして一般企業に転職する際や、独立して税理士事務所を起業する際にも有利に働きます。
現在、税理士事務所の顧客獲得競争は激化しており、その中で打ち勝っていくためにはその税理士事務所ならではの特徴や、顧客に対して魅力ある付加価値を示す必要があります。税理士と行政書士のダブルライセンスで仕事ができる税理士に対しては、顧客から高いニーズがあります。
また、税理士としての企業の経営状態を把握する力と、行政書士としての法律理解力を持つ人は、企業にとっても魅力的な人材と考えられています。
税理士・行政書士のダブルライセンスで自分の市場価値を高めよう!
行政書士試験は、税理士試験と同じように、難関試験として知られています。2017年度の場合、受験者数40,449名に対して合格者は6,360名と合格率は15.7%です。それだけに労働市場で価値が高い資格ですから、税理士であれば登録しておいて損がない資格だといえます。
税理士と行政書士のダブルライセンス取得者が転職を希望する場合、その価値を理解してくれる専任のキャリアアドバイザーがいる転職エージェントなどを賢く利用すれば、今よりワンステップ上のキャリアを手に入れることができるはずです。
税理士と行政書士のダブルで資格を取得し、自分の市場価値を最大限に上げたら、マイナビ税理士を利用して、より良い求人条件の仕事を探してみてはいかがでしょうか。
マイナビ税理士を利用して
転職された方の声
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進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/税理士)
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求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/税理士)
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