経理で自己PRを書くポイントと例文|就職・転職に強みが役立つ
経理業界への転職を希望するなら、気合を入れて自己PRを作成する必要があります。
というのも、人材不足の課題を抱える経理業界ですが、「即戦力人材」「成長可能性を見込める人材」の方が有利に転職活動を進めやすいのが実態だからです。
そこで、今回は、経理の転職活動で作成する自己PRの記載ポイントを解説します。あわせて、経理と税理士の違いや、自己PR文の参考例文も紹介するので、最後までご一読ください。
経理業界への転職を考えるなら、強みを最大限に引き出す自己PRを共に作りましょう。戦略的にキャリアアップを目指したい方は、ぜひマイナビ税理士のキャリアアドバイザーまでお気軽にご相談ください。
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監修
マイナビ税理士編集部
マイナビ税理士は、税理士・税理士科目合格者の方の転職サポートを行なう転職エージェント。業界専門のキャリアアドバイザーが最適なキャリアプランをご提案いたします。Webサイト・SNSでは、税理士・税理士科目合格者の転職に役立つ記情報を発信しています。
税理士と経理の違い
税理士・経理はどちらも会計知識を専門にする職種です。
ただし、以下に紹介するように、両者には大きな違いがあるので、転職活動の際には自分の希望キャリアを明確にすることから始めましょう。
相違点 | 税理士 | 経理 |
---|---|---|
就業場所 | 会計事務所や税理士法人 | 事業会社 |
責任を負う相手 | クライアント(企業・個人事業主など) | 雇用されている企業 |
仕事内容 | ・独占業務(税務相談・税務代理など) ・コンサルティングサービス ・国際税務 など |
・仕訳や請求書の整理 ・決算処理 ・年末調整 ・給与計算 など |
必要なスキル | 税理士試験合格 | 日商簿記など |
忙しさ | 繁忙期は激務 | 一般企業と同じように福利厚生が充実して休みもとりやすい |
給与 | 比較的高額 | 企業の給与体系に準じる |
税理士の仕事内容
税理士が働く会計事務所や税理士法人では、顧客に対して次のようなサービスを提供します。
・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談
・経営課題に対するアドバイス
・決算業務
・内部会計システムのコンサルティング など
税理士はクライアント企業や個人事業主に対して税務サービスを提供するのが主な仕事です。 そのため、企業の経営者と直接コミュニケーションをとる機会も多く、顧客に寄り添った視点でサービスを提供できます。
「税務などの専門知識を活かしてクライアントの役に立ちたい」と考える人は税理士に向いていると考えられるでしょう。
経理の仕事内容
経理は、自分の雇い主である会社のために会計業務などを担当します。
一般的な経理の仕事は次の通りです。
・仕訳
・会計ソフトへの入力作業
・請求書の発行
・領収書の整理
・現金出納
・入出金管理
・月次、年次、四半期などの決算処理
・給与計算
・年末調整 など
大企業などの事業規模が大きい会社では、経理部門に多数の人材が投入され、分業制のような形でバックオフィス部門が動いています。
経験・キャリアなどによって担当する業務内容は異なりますが、一人ひとりが会社全体を把握するような仕事を請け負うことはありません。これに対して、中小企業など、比較的事業規模が小さい事業会社では、経理部門がすべての業務を担当するところが多いです。
経理部門に配属される人数も少ないので、ひとりで多様な業務に精通する必要があります。ただし、業務経験を積めるということは、それだけ会社における重要度が高まることを意味します。
そのため、中小企業の経理部門に配属されると、経営戦略などの業務に参加するチャンスが広がるといえるでしょう。
経理の自己PRに書きたいアピールポイント
それでは、経理職の転職活動時に作成する自己PRのアピールポイントを具体的に解説します。
事業会社から出される求人案件によって細かい条件は異なりますが、一般的には、次の5つのポイントが高評価に繋がりやすいと考えられます。
・使えるソフトやシステムの種類
・制度設計の構築経験の有無
・IPO準備の経験の有無
・海外会計基準の知識
・マネジメントや管理職の経験の有無
使えるソフトやシステム
経理の転職活動で重要視される項目のひとつに、「使えるソフトや会計システムの種類」が挙げられます。
というのも、どの会計システムを使っているかは企業によって異なるからです。たとえば、大手企業ならSAP、中小企業なら勘定奉行・Excelが主流でしょう。
また、近年ではクラウド会計システムに移行している会社も増えているので、使用経験のあるソフト・会計システムが多い方が適性は高いと評価されます。
制度設計の構築経験
使用できるソフト・会計システムの種類が多いだけではなく、制度設計の構築経験があれば、経理の転職活動ではより高い評価を得られるでしょう。
そもそも、経理部門は「バックオフィス部門」と呼ばれるように、企業において直接利益を生み出す部署ではありません。つまり、営業部門にとっての「売上げを伸ばす」という作業は、経理部門では「業務効率性を向上させる」ことに該当します。
確かに、既存の業務フローを処理するスピードが速いことは、経理担当者にとって素晴らしいことです。
しかし、それ以上に、既存の業務フローの問題点を抽出したり、改善案や新規システムを導入できたりすれば、業務効率性向上に貢献できるでしょう。
したがって、過去に経理部門における制度設計に携わった経験をもっているのなら、経理の転職ではかなり有利に働くと考えられます。志望動機や面接時に積極的にPRしてください。
IPO準備の経験
大幅なキャリアアップとして経理職への転職を希望しているのなら、IPOの準備経験の有無がポイントになります。
たとえば、創業10年以内の中小企業や新進気鋭のベンチャー企業のなかには、近い将来「上場」を目指している会社も多いです。そして、このような企業では、IPO経験のある経理担当者を、経理部門のトップやCFO(最高財務責任者)などの要職に迎え入れるために求人をかけているケースが少なくありません。
IPO関連業務としてバックオフィス部門の整備に携わった経験があったり、証券会社や監査法人との折衝経験があったりするなら、転職活動時の自己PRとして有効に活用しましょう。
海外会計基準の知識
海外支店があったり、マーケット戦略に海外が入っている企業の経理職への転職に有利な材料が「海外会計基準の知識」です。
たとえば、IFRS(国際会計基準)やUSGAAP(米国会計基準)など、事業会社の業務と関連するエリアに適用される会計基準に精通していると、転職活動時に高評価を受けやすいでしょう。
近年では、企業の事業規模に関係なくグローバル展開する会社が増加傾向です。
特に、中小企業が海外進出する場合など、海外会計基準のスキルがあれば海外支店の要職に招聘される可能性もあるので、大幅なキャリアアップも目指せます。
興味のある方は、IFRS検定・BATIC検定・米国公認会計士試験などの受験を視野に入れましょう。
マネジメント・管理の経験
30代後半~40代で経理職への転職を検討中なら、「マネジメントや管理職の経験」が自己PRとして役立ちます。
というのも、経理関係の転職求人案件では、経理部門の管理職を採用する目的で「即戦力」を期待していることが多いからです。たとえば、主任や課長・部長などの役職経験はPRとして効果的です。
また、社員・パート・アルバイトの勤怠評価経験や会計ソフトなどの導入経験、経営戦略会議への参加経験などがあれば、好条件での内定を獲得できる期待が高まります。
経理の自己PRを書く際のポイント
次に、経理の自己PRを実際に書くときのポイントを3点説明します。
・具体的な経験と貢献内容
・経験を積んだ期間
・経理業界に役立つスキルや資格
具体的な経験と貢献
経理の転職活動を効果的に進めるには、「過去の実務経験と会社への貢献度」を自己PRに記載するのがポイントです。
たとえば、前職で経理の経験があるなら、経理部門で担当した業務を具体的に列挙しましょう。
・決算業務
・日常的な入出金管理
・請求書の支払い業務
・会計帳簿の作成
・マネジメント経験
・給与計算 など
また、経理・会計部門と関係性が深い「財務」関連の業務も自己PRに記載して差し支えありません。
さらに、営業部での接客経験、広報部におけるマーケティング戦略経験など、直接的に経理とは無関係に見える経験でも記載方法次第では経理の自己PRに反映できるので、経験の幅広さをアピールする手段として効果的に活用してください。
経験した具体的な期間
自己PRに「業務経験」を記載する場合は、経験を積んだ具体的な期間を記述すると説得力が高まるでしょう。
たとえば、1年だけ決算業務を体験した人と、5年間決算業務を担当した人では、経理全体の流れに対する習熟度が異なるのは明らかです。
特に、5年間決算業務を経験した人の場合には、途中からマネジメント経験や経営会議などに参加して、付加価値の高い経験もセットでアピールできます。
このように、過去の経験を自己PRに記載するときには、経験の「項目」を挙げるだけではなく、各項目の「深み」も伝わるように工夫してください。
保有しているスキル・資格
転職後の成長可能性を推し量る材料として重視されるポイントが、現在保有しているスキル・資格です。
特に、未経験の人が経理業界への転職を希望するのなら、何かしらの資格を取得していなければ満足できる条件での内定は厳しいでしょう。
たとえば、日商簿記検定2級を保有している(あるいは、取得に向けて勉強中である)、税理士試験の科目合格をしている、IFRS検定に合格しているなど、「経理即戦力」をアピールするために保有資格はしっかり記載してください。
経理の自己PRの例文
「自己PRを書くのが苦手だ」「自己PRに自信がない」という人のために、経理への転職で役立つ自己PRの参考例文を紹介します。
転職者の状況や伝えたい内容ごとに分けているので、ご自身のニーズと合ったものを参考にしてください。
【転職・経験者の自己PR】
前職では、毎日の仕訳作業から月次決算・年次決算に至るまで、一連のバックオフィス業務を経験しました。経理の業務経験は8年間で、そのうち、3年間はマネジメントという立場です。
部下の能力や性格に合わせた業務の割り振り、スケジュールを意識した作業スピードの管理徹底、既存の業務フロー改善による業務効率化など、必要な業務処理と改革を並行しながら達成したという実績があります。
貴社では、前職での実務経験やマネジメント経験を活かして、経理部門全体を指揮できる人材になりたいと考えております。
解説
経理経験者が転職するときには、過去の経験内容や貢献度を具体的に記載するのがポイントです。
具体的に処理できる経理業務だけではなく、マネジメントの経験も積んでいると、ある程度のポジションを与えられる形での内定に結び付きやすいでしょう。
【未経験・新卒の自己PR】
前職では、メーカーの営業を3年経験しました。
経験を積むにしたがって、売上げ額のノルマを達成するには、利益率やリピート率などの諸要素にも思考を巡らせる必要があると理解し、会社全体の収支や財務に興味を抱くようになりました。
今では、会社の経営状況を把握して経営判断の充実を導くには、「経理部門がしっかり機能している」という土台が重要だと考えています。
そして、経理部門で職責を果たすために、日商簿記検定2級を取得しました。
貴社に採用していただければ、営業部で培った経験と会計知識を活かして、経理部門の業務率向上に役立ちたいと思います。
解説
経理未経験の人が自己PRをするときには、「経理とは無関係な過去の業務経験をどうすれば経理に活かせるのか」をアピールするのがポイントです。
また、経理未経験だからこそ、自主的に会計知識を習得する姿勢を見せれば、熱意も伝わりやすいでしょう。経理業界は人材不足の傾向が強いので、未経験でも熱意や成長可能性の裏付けがあれば採用に至ります。
「未経験だから無理だ」と簡単に諦めるのではなく、希望キャリア実現を目指して説得的な自己PRを作成してください。
【強み(弱み)・長所(短所)の自己PR】
前職で経理職に従事していたので、タスク処理の正確性・スピードには自信があります。たとえば、毎月平均〇〇件の伝票処理をコンスタントにこなし、業務の正確性が評価されてマネジメントも担当しました。
経理業務の性質上、繁忙期は残業の機会が増えましたが、長時間の勤務時間でも集中力は欠かしません。また、ダブルチェックなどの手間を省略することなく、会社における経理の重要性を理解して「正確性」を最優先して従事してきました。
貴社においても、忍耐力の強い処理能力を経理業務に活かしたいと考えております。
解説
経理向けの自己PRでは、経理業務に活かせる自分の強みを記載するのがポイントです。作業の正確性・スピード・フロー全体を見渡す俯瞰的な視点・チーム間のコミュニケーション能力など、自信のある強みを具体的に記載しましょう。
また、「作業スピードに自信がない」というように、自分なりに欠点が分かっている場合には、欠点を長所に置き換えるのが効果的です。
たとえば、「忍耐強く作業を継続できる」「ミスなく慎重に情報を処理できる」というような言い換えをすれば、採用担当者は好意的に受け取ってくれるでしょう。
【経験と貢献の自己PR】
前職はメーカー勤務で、商品の企画・立案を担当していました。経理自体は未経験ですが、マイクロソフトオフィススペシャリストの資格を保有しているため、PCスキルの高さを貴社の経理で活かせると考えています。
たとえば、Wordでの文書作成、Excelの表計算や図表作成、PowerPointの資料作成など、経理でも必要とされるPCスキルは備えています。
解説
経理への転職を成功に導くには、大前提として「PCスキル」が必要です。
なぜなら、経理では数字の入力作業などをすべてPCで処理するので、タイピングが苦手だったり、パソコンを扱い慣れていなかったりすると、どれだけ熱意があっても採用には至りにくいからです。
ですから、過去の業務でIT関係の経験を積んでいるなら、経理との連続性がある限りでしっかりと自己PRに盛り込みましょう。
【スキルと資格の自己PR】
前職では、3年間財務担当者として業務をこなしていました。資金調達や財務データの分析、予算編成のために必要な経営会議などにも参加しております。
財務部門におけるスキルアップを目的として日商簿記検定2級とファイナンシャルプランナーを取得しましたが、これらの資格・スキルは経理でも有用です。
今後は、これらのスキル・資格を活かして、経理という立場から貴社に貢献したいと考えています。
解説
経理に役立つ資格やスキルはしっかり自己PRしましょう。日商簿記検定2級レベルなら、即戦力採用として充分です。
また、日商簿記検定3級のみ取得している場合でも、「現在2級取得を目指して勉強中である」などの意欲的側面を見せれば前向きな評価は期待できます。
【海外会計基準の知識の自己PR】
前職において、私は5年間経理業務に従事しました。経理に配属されて3年目に海外向け商品を扱うようになったので、国際会計検定(BATIC)を取得しました。
そのため、英語での会計処理やIFRSなどの国際会計基準について、すでに3年程度の実務経験を積んでいる状態です。また、大学時代から英語に接する機会が多く、現在も英語学習を継続しているので、ビジネスレベルの英語力は備えています。
貴社に採用していただければ、貿易部門や渉外取引担当者と実のあるコミュニケーションを重ねながら、経理職の即戦力として活躍できると考えております。
解説
転職希望先の事業会社が国際的な業務に力を入れている場合には、海外会計基準の知識・語学力があれば自己PRに役立ちます。
たとえば、BATIC(国際会計検定)やIFRS検定(国際会計基準検定)、米国公認会計士試験などの受験歴や合格実績があると、ほかの求職者との差別化を図れるので内定を獲得しやすいです。
また、英語力をアピールするときには、TOEIC・TOEFLのスコアや英検、留学経験が参考になります。
さらに、経理職に海外会計基準に関する知識を求める企業は「即戦力」を期待していることが多いので、海外経理業務の実務経験があるならぜひ自己PRに活用しましょう。
【マネジメント・管理の経験の自己PR】
前職の経理課では部下5人を管理するマネジメント職に就いていました。
業務の配分では、部下の性格・能力・経験の有無などを総合的に考慮しながら、業務負担割合が偏ったり、各人の成長機会を失ったりするリスクを回避しつつ、経理部門としての機動性を高めることを常に意識しました。
同時に、怪我・病気で人員が欠けるなどのアクシデントにも配慮し、臨機応変な対応を目指しました。
貴社に採用していただければ、経理部門における業務効率化を目指しつつ、メンバーそれぞれが経理経験を通じて成長できる環境を整えたいと考えています。
解説
30代後半~40代の転職では、前職までの管理職経験が重視されることが多いでしょう。
ですから、過去にマネジメントの経験があるのなら、管理ポジションとして心がけていたこと、会社にもたらした成果などを自己PRに記載するのがおすすめです。
その際には、「マネジメントの際に意識したポイント」に終始せず、その差配によって「会社にどのようなメリットが生じたのか」「経理部門のメンバーがどのような成長を遂げたのか」まで言及すれば、即戦力採用としての期待が高まります。
【コミュニケーション能力の自己PR】
前職では経理を4年間担当してきました。
主に、伝票処理・管理、経費精算、領収書整理、現金管理などの書類作成業務が中心です。
これらの経験を通じて書類の管理・作成業務のスキルは習得しましたが、同時に、コミュニケーション能力を高められたと自負しています。
というのも、確かに書類作成業務はデスクワーク中心の作業ではあるのですが、常に他部署との情報交換や経理部門内での意思疎通の徹底が必要だと感じているからです。机に向かってする書類作成業務は経理部門全体の流れの一環にあるものなので、遅れや漏れ・ミスがあるとほかの人員にも迷惑がかかってしまうでしょう。
貴社に採用していただければ、前職で培った経理スキル・コミュニケーション能力を活かして、経理部門の効率化に貢献したいと考えています。
解説
営業職や広報職への転職と同じように、経理職への転職活動でもコミュニケーション能力は自己PRに役立ちます。
なぜなら、中小企業なら会社全体の人員とコミュニケーションをとる機会が多いですし、分業化が進んでいる経理部門でも部署内のメンバーと協力しながら日々の業務を遂行する必要があるからです。
前職までの経験でコミュニケーション能力を培った場合には、「なぜ経理でコミュニケーション能力が必要なのか」「前職ではどのように能力を発揮したのか」を具体的に記載するのがポイントでしょう。
経理の自己PRを書く際の注意点
自己PRを作成するとき、どうしても「自分の魅力を伝えたい」「自己PRはふんだんに情報を盛り込んでアピール不足を回避したい」と考えがちです。
しかし、感情が先走った自己PRは脈絡のない記載内容になってしまい、人事担当者からのマイナス評価につながる可能性があります。
ですから、経理の自己PRを作成するときには、次の注意点4つを意識するのがおすすめです。
・経理業務と関係の深い免許・資格を記載する
・学歴・職歴欄は原則として省略せずに記載する
・アピール内容の根拠を具体的に示す
・面接で使用する自己PRは要点を明確にする
・免許・資格欄は関係したものを書く
経理の自己PRでは、業務に関係のある免許・資格を取り上げるのがポイントです。
たとえば、調理師免許や秘書検定が経理業務と無関係なのは明らかでしょう。このような関係の浅い資格を自己PRに記載すると、「無関係な資格を書くということは、経理の仕事の意味を理解していないのだろう」と受け取られかねません。
経理の自己PRに効果的な免許・資格は次の通りです。取得年月日や、いつ・どこで取得したのかなど、明確な記載を心がけましょう。
・日商簿記検定
・税理士(科目合格含む)
・公認会計士
・米国公認会計士
・ファイナンシャルプランナー
・BATIC
・TOEIC
・英検
・使用できるマイクロソフトのオフィス製品 など
学歴・職歴欄は略さない
学歴や職務経歴は、原則として省略せずに丁寧に記載しましょう。「いつ・どこで」学歴や職歴を積んだかを明確にすることで、あなたがどのようなキャリア・経験を積んだ人かがはっきりするからです。
学歴・職歴を自己PRに記載するときには、年月日や正式名称を記載してください。「高校」や、「企業名の略称」というように省略するのはマナー違反です。
なお、過去の転職歴が多い人の場合には、次のような指針に沿って職歴欄を埋めましょう。
・正社員として働いた会社はすべて記載する
・会社名だけで事業内容が分かりにくい場合には括弧書きで事業内容を付記する
・正社員の職歴では配属先や所属部門も記載する
・派遣社員や非正規雇用は括弧書きの記載でも可能
・長期間のアルバイト経験については経理の転職に役立つ限りで記載するのがポイント
アピール内容は根拠を示す
自己PRの内容は具体的な根拠を示すと説得的な内容になります。たとえば、ここまで紹介したように、「コミュニケーション能力が高い」というだけでは抽象的です。
「どのような経験でコミュニケーション能力を培ったのか」「自分のコミュニケーション能力が業務にどのような形で活かされたのか」「なぜ自分のコミュニケーション能力が新しい職場に役立つのか」などについて、説得的な内容を記載できれば、採用担当者からの印象も高くなるでしょう。
また、TOEICのスコアや英検などの資格を自己PRに記載するときも、実務との関係性に踏み込んだ方が魅力的な自己PRになります。
たとえば、「〇年〇月に英検準1級取得」という記載だけの人と、「〇年〇月に英検準1級を取得後、海外支店の英語仕訳業務に△年間従事していました。また、貿易部門のマーケティング戦略会議用の英語資料の作成実績も豊富です」などの記載がある人を比べると、実務経験の高さや語学力の裏付けに決定的な差があるのは明らかでしょう。
ですから、自己PRの内容はできるだけ具体的・明確に記載するべきですし、具体的な根拠を示せないアピールポイントは記載しない方がマシだと考えられます。
面接での自己PRは要点を明確にする
転職活動では、志望動機書の作成段階と採用面接段階の2つで自己PRが問題となります。志望動機の自己PRは時間をかけて慎重に作成すれば説得的な内容に仕上がるでしょう。
これに対して、採用面接段階で問われる自己PRについては、対面の質疑応答を通じてアピールしなければいけないので、志望動機書の作成とは異なる配慮が必要です。
採用面接で自己PRに成功するには次の注意点を意識してください。
・要点がまとまった自己PRを意識する
・接続詞を意識して論理的な発言構成にする
・笑顔、相槌、聞く姿勢など、基本的な対面会話スキルを磨く
転職活動の自己PRは「単なる自慢話」になってはいけません。
自分の魅力をアピールしながらも、ひとりよがりに偏らないように意識しながら、スキル・経験・過去の貢献度をバランスよく主張する必要があります。
そして、「自分を客観視するのが得意だ」という人でも、実際の採用面接は上手にこなせない可能性が高いです。
ですから、経理の転職活動を効率的に進めたいのなら、転職エージェントサービスなどを積極的に利用して、事前の面接対策や質疑応答の練習機会を設けて万全の態勢を作ることをおすすめします。
経理の自己PRに関するFAQ
さいごに、経理の転職活動の鍵を握る「自己PR」についてよく寄せられる質問をQ&A形式で紹介します。
・会計士事務所から経理への転職はあり?
・経理の自己PRではどのような内容が強みになる?
・職務経歴書の自己PRには何を書くのがおすすめ?
現在転職活動を視野に入れている人は、それぞれ状況・スキル・希望キャリアなどが異なるはずです。満足な結果を獲得するために、隙のない転職活動を進めましょう。
会計事務所から経理への転職はあり?
前職会計事務所から経理への転職は有利です。なぜなら、会計事務所で培った業務経験・スキルは事業会社の経理部門でも役立つものだからです。
たとえば、会計ソフトの使用経験や、税理士補助業務を通じて培ったクライアント企業を分析する能力は、バックオフィスという経理部門でも即戦力として通用するでしょう。
会計事務所からの転職組については、過去の経験・スキルなどを踏まえた収入条件が提示される可能性が高いので、自分の能力を評価してくれる事業会社を見定めてください。
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会計事務所から上場企業の経理職へのご転職
経理の自己PRで強みになる部分は?
求人案件を出している企業によって採用者に求める条件は異なります。
そのため、経理の転職活動を成功に導くには、事業会社が求める人材像を分析して、そこにフォーカスした強みをアピールするのがポイントです。
一般的に、経理の自己PRで強みになるポイントとして以下のようなものが挙げられます。ターゲット企業から高評価を得られやすい強みをピックアップして自己PRに役立てましょう。
・使用経験のある会計ソフトやシステムの種類
・経理部門の業務効率化経験の有無やマニュアル作成の可否
・一連の業務フローの経験値
・IPOの準備経験
・IFRSなどの海外会計基準の知識・業務経験
・マネジメント経験や管理職経験
・英語力 など
職務経歴書の自己PRには 何を書く?
職務経歴書の自己PR欄では、「自分を採用すれば会社にメリットがあること」を効果的に主張する必要があります。保有資格やスキル、前職までの職務経験だけではなく、仕事に対する熱意などを総合的に記載しましょう。
ただし、自己PR欄の内容は曖昧な記載内容になってはいけません。
次のポイントを意識して、自分の強みや魅力がしっかり伝わるような自己PRを作成してください。
・自己PRの骨子となる「強み」を端的に取り上げる
・「強み」が説得的な内容になるように、具体的な根拠や経験を付記する
・冗長な表現は避けて短い文章を意識する
・ポジティブな内容を記載する
・誇張表現や嘘は厳禁
まとめ
経理業界は人材不足の課題を抱えているので、現段階でも多数の求人案件が出されている状況です。ただ、多数の転職先があるからといって、誰でも簡単に好条件での転職に成功するわけではありません。
志望動機書や面接のなかで、効果的に自己PRをしながら、相手企業に採用インセンティブを与えるのが重要です。
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