経理の仕事ってどんな仕事？

経理の仕事は、会社の財務状況を正確に把握し、管理することが主な役割です。具体的には、日々の取引や経費の記録をつける会計業務から、予算の立案、資金の流れの分析、財務諸表の作成まで幅広い業務を担います。また、税金計算や給料計算なども経理部門の重要な仕事の1つです。

経理は数字に厳密である必要があり、会社における経済活動が示された資料から数字を通して理解して、適切な経営判断の基礎データを提供する立場にあります。また、会社の財政状態を外部に報告する役割も持ち、財務諸表は投資家や銀行などのステークホルダーにとって重要な情報源となるものです。

経理はどういう人に向いていますか？

経理職に向いているのは、細部に注意を払い、正確性を重視する性質を持っている人です。経理の仕事は金銭の出入りを管理し、会社の財務状況を正しく把握することが求められます。そのため、数字に強く、丁寧な作業が得意な人が適しています。他にも、以下は経理に向いている人が保有する特徴として挙げられるでしょう。

• 簿記の資格
• Excel・Word等のPCスキル
• 事務職の経験
• コミュニケーション力

さらに、経理は企業活動のあらゆる場面に関わる情報が集まる部署であるため、機密情報を扱う場合が多く、高い倫理観とプライバシーを守る意識も重要です。経理はこのような特性を持つ人にとって、非常に充実しやりがいのある職場になることでしょう。

経理の志望動機の書き方3ステップ

経理の志望動機の書き方は、以下の3ステップで進めるのがポイントです。

• 経理をなぜ選んだのかを伝える
• なぜこの会社を選んだのか理由を伝える
• 将来像を踏まえて熱意を伝える

わかりやすく例文も添えているため、どう書けば良いのか悩んだときの参考にしてください。

経理をなぜ選んだのかを伝える

まず、経理職を志望する理由として、自分の経験や興味と経理業務の関連性を明確にします。また、経理の専門性を高めたいという意欲や、数字を扱うことに対する魅力を具体的なエピソードで示しましょう。

このように、経理職に対してどのような理解を持ち、どのようなスキルや経験を持っているのかを企業に示すことで、職種に適していることを伝えることが肝心です。

なぜこの会社を選んだのか理由を伝える

次に、応募する会社の特徴や強みに触れて、その会社で働くことへの興味や適性をアピールします。会社の事業内容やビジョンだけでなく、経理部門の特色や取り組みにも言及することが重要です。

基本的に、企業は自分たちのビジョンや価値観に共感し、その一部となりたいと考えている人材を求めています。そのため、その企業に特化した理由を明確にすることで、どの程度熱意を持っているのかを伝えられます。また、企業研究そのもので得られたことが書かれていると、要点を掴む力や調査能力も伝わるでしょう。

将来像を踏まえて熱意を伝える

最後に、応募する会社でどのようなキャリアを築きたいか、どのような目標を持っているかを述べます。自分の将来像を具体的に描くことで、自分のモチベーションと成長意欲を示すことができるためです。また、自分のキャリアプランが会社の目指す方向性と一致していることも伝えることが望ましいです。

このように、どのようなキャリアを描いているのか、そして企業がキャリア目標を実現するための場所であるということを示すことで、長期的に貢献する意欲を伝えることができます。ここまで触れた書き方は、あくまでも例の1つです。次項では、実際に志望動機の例文を見つつ、より詳しくポイントを解説します。

経理における志望動機の例文

ここからは、実際に経理における志望動機の例文と、そのポイントを詳しく紹介します。以下に分けて、シーンごとに触れていきます。

• 経理経験者の志望動機例
• 経理未経験者の志望動機例
• 新卒の志望動機例
• 第二新卒の志望動機例
• 転職の志望動機例

経理経験者の志望動機例

【ポイント】
この例文では、経理経験者としての自身のスキルと経験を具体的に示し、それをどのように活かせるかを説明しています。また、企業研究を行い、貴社の成長志向や経営方針に触れ、自身のキャリアビジョンとの整合性を示していることもポイントです。

より、面接官に志望動機を理解してもらいやすくするため、自然な流れで話せる内容にとどめて簡潔かつ明確に志望動機を表現しましょう。将来のビジョンとして、経理部門のリーダーとしての活躍を目指すことを明確にし、企業での自己実現への意欲を伝えることも有効です。

経理未経験者の志望動機例

【ポイント】
この例文では、経理未経験であることを前提にしつつ、別の分野で培ったスキルや経験が経理業務にどのように役立つかを具体的に述べています。また、経営基盤や事業展開について言及し、企業研究を行っていることも示しています。

これにより、単に仕事を得るためではなく、特定の企業で働きたいという強い意欲が伝わりやすくなるでしょう。将来のキャリアパスについて具体的な計画があることまで伝えられると、よりよい志望動機に仕上がります。

新卒の志望動機例

【ポイント】
新卒の志望動機では、新たな視点と学び、成長する意欲を強調しています。また、事業内容と企業文化に対する理解と魅力を感じていることを述べつつ、大学での学びや部活動で培ったスキルを具体的に挙げて、どのように貴社で活かせるかも説明しています。

このように、新卒であっても長期的なビジョンを明示し、専門知識を深めて中核メンバーとして活躍することを伝えられると良いでしょう。自身の将来への具体的な計画と意欲が伝わるように書くと、経験がなくても熱意をアピールできます。

第二新卒の志望動機例

【ポイント】
この志望動機では、第二新卒としての立場を活かし、前職での経験と新たな学びへの意欲を取り上げています。また、事業内容とビジョンに共感し、それが自身のキャリア目標と合致することにも触れた例文です。

第二新卒の志望動機では、実務経験をどのように活かすか、自身のスキルセットが価値あるものかなどを伝えると良いでしょう。また、今後のビジョンを伝えるため、自己成長およびチームや組織への貢献にも意欲的であることも書けるとなお良いです。

転職の志望動機例

【ポイント】
転職の志望動機では、現時点をキャリアの新たなステップと位置づけ、貢献と成長への意欲を伝えることもできます。この場合、自身のスキルと経験がプロジェクトやビジョンにどのように貢献できるかを具体的に示すと良いです。

可能であれば、リーダーシップを担い、大きなプロジェクトを成功に導くなどの目指している点を明確にします。これにより、自己成長だけでなく、組織全体への貢献意欲が伝わるでしょう。

パートの志望動機例

【ポイント】
この志望動機では、パートタイムとしての働き方を選ぶ理由と、生活のバランスを保ちながらの貢献意欲を明確に伝えています。どの事業内容に興味を持ったのか、特定の分野で自分のスキルがどのように活かせるかを具体的に述べられるとより熱意が伝わりやすいです。

また、パートを希望していたとしても、 長期的には柔軟な働き方を通じて成長に貢献し続けることを目指している点を明確にしましょう。結果、パートタイムとはいえ、企業への長期的なコミットメントを持っていることが伝わります。

経理で志望動機をうまく書けないときのポイント

経理で志望動機をうまく書けないと悩んだときには、以下に挙げた2つのポイントだけ押さえてみてください。

• 経験者は現在のスキルと経験を棚卸しする
• 未経験者は企業を選んだ理由と親和性を明確にする

経験者は現在のスキルと経験を棚卸しする

経理職の経験者が志望動機を書く際には、現在保有するスキルと経験の棚卸しを行うことが効果的です。具体的な過去の業務内容や、簿記の資格、ファイナンシャルプランナーなどの専門スキル、特定の会計ソフトウェアに対する習熟度など、現職で習得したスキルをリストアップしてください。

それぞれのスキルや経験は、アプローチできる強みとなり、採用担当者に与える印象もアップできます。また、過去の実績を元に、どのようにそのスキルを新しい職場で活かせるかを繋げて書くことで、よりポテンシャルを際立たせましょう。

未経験者は企業を選んだ理由と親和性を明確にする

また、未経験者が経理職への志望動機を書く場合は、選んだ企業への強い関心や、自身の価値観との親和性を明確に示すことも大切です。自分が興味を持った業界・企業の特徴や、その企業の経理部門が抱える課題への理解を示し、それを解決するために貢献したいという積極的な姿勢をアピールしましょう。

また、経理関連の知識やスキルをこれから身につけたいという情熱も伝えることで、採用担当者に熱意を感じてもらいやすくなります。学んできた他分野の知識や経験が、経理職にどう活かせるかを繋げて書くことも有効です。

2つのポイントを押さえても、うまく書けないときには第三者の添削を受けましょう。マイナビ税理士では、経理に精通したキャリアアドバイザーが、志望動機から職務経歴書までトータルでサポートいたします。困ったときには、ぜひお気軽にご相談ください。

経理における志望動機を書く際の注意点

ここからは、経理の志望動機を書く際に押さえたい注意点を3つ紹介します。

• 簡単な事務仕事とは考えない
• 受け身な姿勢で書かない
• 経歴だけでは終わらない

簡単な事務仕事とは考えない

意外に見落とされて失敗しやすいのが、経理を簡単な事務仕事と考えて志望動機を書くことです。実際、経理は単なる数字の入力ではありません。会計の原則と規律を理解し、分析能力を駆使して経済的意思決定に貢献する重要な役割を担うものです。

そのため、志望動機を述べる際には、経理の専門性や複雑さを理解していることが大前提です。例えば、財務分析や内部統制における興味や経験を具体的に示し、企業の成長に貢献する意欲を伝えると効果的でしょう。また、関連する知識やスキルに明るいことまで伝えられるとなお良いです。

受け身な姿勢で書かない

次に、志望動機は採用担当者を説得するために書くものです。そのため、受け身な表現よりも、自分の能力や経験を生かしてどのように業務を改善し、チームや企業の目標達成に貢献できるかを述べることが求められます。つまり、「貴社で働けば学ばせてもらえる」といった志望動機では、熱意・意欲が伝わらなくなるものだということです。

こうしたことを踏まえて、例えば「経理分野における私のスキルセットは、貴社の効率化・精度向上に直接寄与すると自負しています」といった自信に満ちた表現を用いましょう。具体的に、経理を募集している企業に対し、積極的な姿勢で自分がどのように組織に貢献できるかを示せると評価も高くなりやすいです。

経歴だけでは終わらない

最後に、志望動機がこれまでの経歴だけを伝える自己紹介で終わらないことも重要です。経歴を述べることは重要ですが、志望動機では過去の経験を基にして未来へ何をもたらせるかをアピールしましょう。具体的には、過去の成果や学んだスキルを具体的に示すとともに、それがどのように将来的な業務に活かされるのかを結びつけて解説することが大切です。

例として、「私の過去の経験には、チームの会計業務の効率化に貢献した実績がありますが、貴社でもこれらの知識を活かし、さらなる価値を生み出せると考えています」と述べることで明るい印象を与えます。これまでの経歴において、「何の経歴が」「どのように」「どう発揮されるか」の3つのポイントを押さえてみてください。

経理の志望動機が不安なら添削を受けるのがおすすめ

もし、経理の志望動機を自ら書いてみて、少しでも不安を感じたなら、プロの添削を受けるのがおすすめです。専門家や経験豊富な人材があなたの動機を客観的かつ詳細に評価し、構造的にも文言にも洗練を加えることができるからです。

経理に応募する際、志望動機は採用担当者があなたの適正や熱意を見極める大切なものとなります。第三者による添削を受けることによって、明確で説得力ある文書に仕上げることができれば、よりアピールポイントや熱意が伝わりやすくなります。特に経理の分野では、数値への細やかな注意や論理的思考が重宝されるため、能力を的確に伝える文章構成が望ましいです。

なお、添削を受ける場合は、キャリアアドバイザーやエージェントを利用するのが一般的です。近年では、オンライン上でやり取りできるようになり、気軽に添削を受けられる環境です。適切なアドバイスを受けることは、強みや情熱を的確に伝えることにもつながり、応募先の企業に好印象を与える良い機会となるでしょう。

まとめ

経理は会社の財務状況を管理し、経営判断の基礎データを提供する重要な職種です。経理には、数字に強く、正確さと機密性を重視する人が向いています。また、経理の志望動機を書く際には、自分の経験や興味と関連付けて、専門性を追求したい理由や、数字を扱うことの楽しさを感じる点を具体的に記述しましょう。

加えて、応募する企業の魅力や、将来のキャリアプランも明らかにし、自身のモチベーションと成長意欲のアピールにも有効です。マイナビ税理士では、志望動機の書き方からスキルの棚卸し、職務経歴書に至るまで丁寧にサポートしています。まずは、専門のキャリアアドバイザーへお気軽にご相談ください。