会計事務所の仕事はつらい? 税理士・税理士補助の大変さとやりがい

会計事務所の仕事はつらい? 税理士・税理士補助の大変さとやりがい

会計事務所の繁忙期は休日出勤や残業が多く、つらいと感じる人もいるでしょう。忙しい中でもやりがいを感じて働いている人が多いですが、心身に不調をきたしてまで働き続けるのはよいことではありません。

会計事務所の仕事がつらいと感じたら、その原因となっている問題を解決するか、職場を離れるために行動を起こすべきです。

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会計事務所での仕事がつらいと感じる場面とは?

繁忙期が忙しい

会計事務所における繁忙期は共通ですが、職場の体制や雰囲気などによって負担の大きさは大きく変わってきます。同じ程度の残業時間でも、働く環境によって疲労やつらさが増す場合があります。また、事務所の仕事量や体制によって残業時間の多さも異なります。

<多忙でもやりがいを感じられる環境の例>
・スタッフが助け合って楽しく働いている。
・明確な目標や役割があり、達成感を感じられる。
・頑張ったぶんが適切に評価される。

<繁忙期がつらく感じられる環境の例>
・仕事の進め方やコミュニケーションが悪く、作業の手戻りが多い。
・無意味に感じられる作業や無駄な時間がある。
・スタッフ同士のフォローがなく、責任転嫁や悪者探しになる。

勉強との両立が大変

税理士補助として働きながら、税理士試験をめざすのは大変なことです。会計事務所の繁忙期には、勉強時間を確保することも難しくなるでしょう。会計事務所の仕事と紐づけて試験勉強の効率を上げるなどの工夫や、オンオフのメリハリをつけてリフレッシュすることも大切です。

あまりにも残業時間が多く、物理的に勉強時間を確保できない場合は、転職も視野に入れて、勉強と両立しやすい環境をつくることが必要かもしれません。

職場内の人間関係が合わない

円滑に仕事を進めるための人間関係を築くのも仕事の一部ですが、そのことで大きなストレスを感じる人もいます。小規模経営の会計事務所は人数が少ないぶん、大手と比較するとスタッフ同士の距離は近くなります。相性が良くない人がいたとしても距離を置きづらく、会計事務所では転勤などもないので、どちらかが離職しないかぎり人間関係は継続されます。

また、個人との関係性だけでなく、職場の人間関係のあり方そのものが合わない場合もあります。会計事務所の人間関係は、所長や上司となる税理士の人柄や考え方に影響されるため、所長や上司を動かさなければ職場全体を変えることは難しいです。

クライアントとの関係にストレス

サービス業としてはやむをえない部分ではありますが、同僚や上司だけでなく、クライアントとの関係にストレスを感じる場合があります。会計事務所のクライアントは、中小企業から小規模事業者、個人事業主、個人まで幅広いです。時には、コンプライアンスの意識やモラルに欠ける人、クセのある経営者などもいるようです。会計事務所は仕事をもらう立場ですが、税理士としてこれらのクライアントに向き合い、税務や雇用に関する法令違反をおかさせないよう、監査・指導する責任が生じます。

また、クライアントが当事者意識を欠いていたり、度を過ぎただらしなさに辟易したりするストレスもあるでしょう。こうした部分に特にストレスを感じる人は、会計処理がしっかりしている大企業との仕事のほうがあっているかもしれません。

仕事内容が向いてない

会計事務所の仕事は、一般的な税務申告と記帳や給与計算などの会計サービスが中心です。それが向いていないと感じる場合は、我慢して仕事を続けることになります。税理士には、事業承継やM&A、相続など、より専門性の高い仕事がありますので、向いている分野を模索するのも良いでしょう。ただし、経営方針としてそのような仕事を請けない会計事務所もあります。

また、事務所として対応する意思があったとしても、一般的な税務申告や会計サービスと比較すると発生頻度は低いです。今の職場でやりたい仕事ができない場合は、環境を変えるという選択肢もあります。

<ココまでのまとめ>

・繁忙期を含む残業時間の多さは、会計事務所によって差異がある。
・勉強時間の確保するために、残業時間が比較的少ない会計事務所を選ぶ方法もある。
・人間関係、仕事内容は環境を変えることで解決できる可能性がある。

会計事務所の仕事がつらいと感じたときにすべきこと

まずは冷静に原因を考える

「仕事がつらい」と感じたとき、まず自分自身が何に対してつらいと感じているのか、原因について冷静に考えてみましょう。原因がわかれば解決できる可能性がありますが、漠然とした状態では適切な対応がとれないまま、つらい状態が続くかもしれません。感情に流されず、客観的な視点で原因を明確にすることが大切です。

今の職場で改善できる方法を試す

つらいと感じる原因がわかれば、今の職場で改善できるかどうかを考えてみます。職場の環境や仕事の進め方を変えることで解消する可能性があります。

そうした場合には、同僚や上司をまきこむことも必要です。同じように感じている人がいるかもしれませんし、声を上げて改善することが職場によい影響をもたらすことも期待できます。原因を解消できなかったとしても、つらいと感じていた部分の合理的な理由や仕事の全体像を理解することで納得感が得られ、つらさが軽減される場合もあります。改善の経験はスキルアップにつながります。

転職も視野に入れる

つらいと感じる状況で我慢を続けると、心身に不調をきたしたり、キャリアアップの機会を逃したりするなど、自分にとってマイナスになるかもしれません。転職も視野に入れて、将来のキャリアを考えてみましょう。

転職を考えるとき、つらいと感じている原因が明確になっていれば、同じような環境を避けることができます。原因を明確にしないうちに転職すると、転職先でも同じ結果になる可能性があります。

<ココまでのまとめ>

・客観的な視点でつらいと感じる原因を明確にすることが重要。
・職場の環境や仕事の進め方を改善して解消できれば、スキルアップにもつながる。
・原因を明確にしないまま転職すると、転職先でも同じ結果になる可能性がある。

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こんな場合はすぐに転職を

体調に支障をきたすほどのハードワーク

いくら税理士業界の繁忙期といっても、体を壊してしまっては本末転倒です。ハードワークが原因で体調を崩したときには絶対に休まなければなりませんし、休養をとらせることが雇用者の義務でもあります。最悪のケースである過労死や過労によるうつなどのリスクもあります。そこまでの事態にならなくても、無理を重ねて倒れてしまい、引継ぎも満足にできなくなれば、業務への支障はより大きくなります。

体調不良を申し出たときに真摯に対応されない場合、会社や上司に問題があります。長期的に改善される見込みがない場合は、転職を考えるべきです。

所長や上司からのパワハラ、セクハラ

大企業ではハラスメント対策の窓口が設けられており、適切な対応がとられるケースも少しずつ増えていますが、残念ながら、小規模の会計事務所では難しいのが実情です。まず、所長自身がハラスメントの当事者である場合、所内で相談することすら難しくなります。自治体などの相談窓口や弁護士に被害を訴えて対処することはできますが、その後も気持ちよく働き続けられるかどうかは疑問です。

年配の方の中には悪意なく、ハラスメントに近い言動をとる人もいます。不快に感じていることを伝えても解決せず、我慢できない範疇であれば、転職を考えた方がよいでしょう。

<ココまでのまとめ>

・体調不良の従業員に休養をとらせることも雇用者の責任。
・小規模の会計事務所ではハラスメントを解決するのは難しい。

まとめ

どんな仕事にも忙しい時期はありますが、会計事務所の繁忙期は本当に大変です。単に忙しくて疲れるといったことだけでなく、長期間にわたって「仕事がつらい」と感じる場合は放置してはいけません。まずは原因を突き止め、解決するための行動を起こしましょう。

転職もその選択肢のひとつです。転職に踏み切れない場合は、転職エージェントに相談するという方法もあります。マイナビ税理士では、現職でのお悩みや将来のキャリアなどのご相談に乗りながら、客観的なアドバイスをさせていただきます。

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