税理士は激務? 大手税理士事務所やBIG4の労働実態とは
激務ともいわれる税理士ですが、実際にはどのような働き方をしているのでしょうか。税理士法人には一般事業会社とは違う仕事の流れがありますので、新卒や他業種から税理士を目指されるなら、税理士の働き方を知っておくことも大切です。税理士法人での仕事内容や忙しさ、税理士法人の最大手であるBIG4の働き方などをご紹介します。
税理士の仕事内容やBIG4の働き方を知り、自分に合った道を選びたい方は、お気軽にマイナビ税理士のキャリアアドバイザーへご相談ください。あなたのキャリアやスキルに合ったキャリアプランをご提案いたします。
このようなお悩みはありませんか?
- 現在の事務所が激務で、趣味や家族との時間が取れる環境を探している
- BIG4を検討しているが、激務と聞いたことがあり実際どうなのか知りたい
- BIG4でしかできない業務を経験し、キャリアアップを目指したい
上記のような転職に関するお悩みや不安をお持ちの方は、
マイナビ税理士のキャリアアドバイザーにご相談ください。
監修
マイナビ税理士編集部
マイナビ税理士は、税理士・税理士科目合格者の方の転職サポートを行なう転職エージェント。業界専門のキャリアアドバイザーが最適なキャリアプランをご提案いたします。Webサイト・SNSでは、税理士・税理士科目合格者の転職に役立つ記情報を発信しています。
税理士法人の仕事内容
一般的な税理士法人の仕事は、記帳代行、税務申告、巡回監査などの税務・会計業務とコンサルティングなどの経営支援が中心です。ただし、事業承継や相続に専門特化した税理士法人ではこういった業務を手がけていないこともあります。
記帳代行
小規模の企業では経理知識のある従業員がいない場合もあり、記帳代行といわれる業務の範囲はさまざまです。一般的にはクライアントから請求書、領収書、通帳などの写しを預かり、仕訳を行って帳簿を作成する作業です。会計ソフトへの入力によって、仕訳と帳簿作成を同時に処理することが多くなっています。税理士の資格がなくても行える業務ですが、税理士法人の中ではウェイトが大きく、月次のルーティンにあたる仕事です。いわゆる税理士補助と呼ばれるスタッフが対応することが多いです。
巡回監査
記帳代行と並ぶ税理士法人のルーティンワークであり、月次の定期監査と決算期の期末監査が行われるのが一般的です。税理士がクライアントを巡回して、月毎の会計処理の状況を確認し、必要に応じて指導を行います。法定監査や税務監査とは目的が異なります。巡回監査の目的はクライアントの会計処理が適切に行われているかを精査し、是正すべき点の指摘や経理担当者への指導、経営への助言などの支援をすることです。
税務申告
税理士法人が税務申告書を作成する際は代理人として税理士の氏名を明記し、税務署への申告や不服申し立ての代行も行います。税務署の監査が入る場合には立ち会って対応します。税務申告に必要な決算書や貸借対照表、損益計算書などの財務諸表を作成する決算業務から対応する場合が多いです。
経営コンサルティング
税理士法人の役割は税務や会計を通して、クライアントの経営をサポートすることですが、さらに踏みこんで、経営全般へのコンサルティングを行う場合があります。税理士は顧客の財務状況や経営課題を把握できるため、的確なアドバイスができます。税務や会計だけでなく、経営戦略やIT、事業承継などさまざまな知見が必要になります。
<ココまでのまとめ>
・税理士法人の仕事は、税務・会計業務と経営支援が中心。
・税務や会計を通して、クライアントの経営をサポートする役割もある。
税理士法人の繁忙期・閑散期
繁忙期
年末調整の12月から3月決算の法人確定申告の期限となる5月までは、税理士がもっとも忙しい繁忙期です。この時期は、残業時間が過労死ラインである月80時間を超える税理士法人も多いといわれています。月80時間というと、1ヵ月の出勤日数を20日とすると1日あたり4時間の残業で、9時出勤の場合は22時まで仕事をする計算になります。繁忙期の数ヵ月間に限れば激務である税理士法人も多いでしょう。
閑散期
税務申告業務が少ない7~9月は、税理士業界の閑散期といわれています。残業時間も20時間以下と少なくなる時期です。仮に出勤日数を20日として、1日あたり1時間以下ですから、月末の締めなどで多少は残業があるけれど、定時退社できる日もあるといった感じです。
その他の業務
クライアントが法人中心の場合、年末調整や確定申告など、業務が発生する時期がだいたい決まっていますが、事業承継や相続の業務は不定期に発生します。繁忙期はありませんが、仕事が入るタイミングが読めないということがあります。
<ココまでのまとめ>
・税理士法人の仕事は、繁忙期と閑散期の業務量のギャップが大きい。
・法人や個人事業主の案件は発生するタイミングがある程度決まっている。
税理士の休日のとりやすさ
繁忙期と閑散期のギャップ
繁忙期は、平日の残業のほかに休日出勤せざるをえない場合もあり、この時期に余暇を楽しむための休暇をとる税理士は少ないでしょう。逆に、閑散期には繁忙期の埋め合わせとして有給休暇の取得を奨励する税理士法人もあります。この時期に実施される税理士試験に備えて長期休暇をとる人もいます。
クライアントによる違い
担当しているクライアントによって休みやすい日は異なります。クライアントが法人である場合は、一般的な企業の休業日にあたる土日が休みやすくなります。個人のクライアントは仕事が休みである土日に都合をつけやすいといった事情があり、個人向けの仕事が多い場合は土日を完全に休業にするのは難しい可能性があります。個人の案件では、クライアントが仕事から帰宅する夜の時間帯や出勤前に面談が入るケースもあります。
<ココまでのまとめ>
・繁忙期は状況によって休日出勤もあり、余暇のための休暇はとりづらい。
・閑散期に休暇取得を奨励する場合もある。
・クライアント(法人、個人)によって休みやすい日は異なる。
BIG4は激務なのか
BIG4とは
会計業界におけるBIG4とは、4大国際会計事務所と言われるデロイト トウシュ トーマツ(Deloitte)、KPMG、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)、アーンスト&ヤング(EY)をさします。BIG4はグローバル展開の一環で日本国内の監査法人と提携し、税理士法人を設立しています。これらの4つはBIG4税理士法人などと呼ばれ、国内の税理士法人の最大手です。
提携している監査法人 | 系列の税理士法人 | |
---|---|---|
Deloitte | 有限責任監査法人トーマツ | デロイトトーマツ税理士法人 |
KMPG | 有限責任あずさ監査法人 | KPMG税理士法人 |
PwC | PwCあらた有限責任監査法人 | PwC税理士法人 |
EY | EY新日本有限責任監査法人 | EY税理士法人 |
BIG4の労働時間
BIG4の仕事は、国際税務などの高度な業務やグローバル展開している日本企業や外資系企業の案件が中心で年末調整などの業務はほとんどありません。12月の外資系企業の決算から3月決算の日系企業の税務申告が終了するまでが繁忙期にあたるため、繁忙期、閑散期の傾向は一般の税理士法人とほぼ同じです。案件の規模が大きいため業務量も多く、繁忙期には残業時間もかなり多くなります。ピーク時には終電やタクシーでの帰宅、泊まり込みとなることもあるようです。そのぶん、閑散期には1~2週間の長期休暇をとる人も多いです。コンサルティング部門では定期的な繁忙期はなく、プロジェクトの状況によって不定期に忙しくなります。
BIG4の年収
2015年の「第6回税理士実態調査報告書」(日本税理士会連合会)によると、税理士法人の役員にあたる社員税理士の平均年収は888万円となっています。
BIG4では、スタッフ(20代前半)で450万~650万円、シニアスタッフ(20代後半~30代前半)で550万~800万円、マネージャー・シニアマネージャー(30代後半~40代前半)で800万~1,000万円以上、ディレクター、パートナー(40代後半~50代前半)では1,500万円以上といわれています。BIG4全体の平均年収としては、800万円程度と推定されます。
BIG4は激務といわれますが、中堅にあたるシニアスタッフから一般的な税理士法人の役員に近い年収が期待できるのですから、税理士の中でもかなり良い待遇であることは間違いありません。また、BIG4以外ではできない業務を経験できますので、スキルアップの点でもメリットは大きいといえます。
まとめ
税理士をめざしている方にとって、勤務先が激務で税理士試験の勉強ができない、そもそも税理士試験を受ける余裕がないという状況は元も子もない話だと思います。実際に税理士試験の勉強をするために転職したのに、入社前と話が違うといったケースもあります。
仕事と試験勉強を両立させるのは簡単なことではありません。ご自身のキャリア形成のためにも、労働の実態や情報をふまえての転職先の決定がとても重要になります。マイナビ税理士では、あなたの転職を成功に導くためのノウハウをお伝えいたします。
マイナビ税理士を利用して
転職された方の声
-
進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/税理士)
-
求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/税理士)
マイナビ税理士とは?
マイナビ税理士は税理士として働く「あなたの可能性」を広げるサポートをいたします。
特集コンテンツ
- 税理士の転職Q&A
- 税理士の方の疑問や悩み、不安を解消します。
-
【20代】税理士科目合格者
【30代】税理士科目合格者
【20代】税理士
【30代】税理士
税理士業界全般
- 税理士の転職事例
- マイナビ税理士の転職成功者の方々の事例をご紹介します。
-
一般事業会社
会計事務所・税理士法人
コンサルティングファーム
税理士・科目合格者の転職成功事例
税理士・科目合格者が転職で失敗する4つの原因
- 税理士の志望動機・面接対策
- 面接のマナーを押さえ、あなたの強みを引き出す面接対策方法をご紹介
-
会計事務所
税理士法人
コンサルティングファーム
- はじめての転職
- 転職への不安を抱えた方々に向けて転職のサポートを行なっています。
- 税理士の転職時期
- 転職活動の時期や準備時期、スケジュールなどをお伝えします。
- 履歴書、職務経歴書の書き方
- 人事担当者から見て魅力的な職務経歴書を書く方法をご説明します。
カテゴリから記事を探す
特集コンテンツ
- 税理士の転職Q&A
- 税理士の方の疑問や悩み、不安を解消します。
-
【20代】税理士科目合格者
【30代】税理士科目合格者
【20代】税理士
【30代】税理士
税理士業界全般
- 税理士の転職事例
- マイナビ税理士の転職成功者の方々の事例をご紹介します。
-
一般事業会社
会計事務所・税理士法人
コンサルティングファーム
税理士・科目合格者の転職成功事例
税理士・科目合格者が転職で失敗する4つの原因
- 税理士の志望動機・面接対策
- 面接のマナーを押さえ、あなたの強みを引き出す面接対策方法をご紹介
-
会計事務所
税理士法人
コンサルティングファーム
- はじめての転職
- 転職への不安を抱えた方々に向けて転職のサポートを行なっています。
- 税理士の転職時期
- 転職活動の時期や準備時期、スケジュールなどをお伝えします。
- 履歴書、職務経歴書の書き方
- 人事担当者から見て魅力的な職務経歴書を書く方法をご説明します。
カテゴリから記事を探す
税理士業界専門転職エージェント
担当キャリアアドバイザーが
相談~内定後までご支援いたします。
特集コンテンツ
- 税理士の転職Q&A
- 税理士の方の疑問や悩み、不安を解消します。
-
【20代】税理士科目合格者
【30代】税理士科目合格者
【20代】税理士
【30代】税理士
税理士業界全般
- 税理士の転職事例
- マイナビ税理士の転職成功者の方々の事例をご紹介します。
-
一般事業会社
会計事務所・税理士法人
コンサルティングファーム
税理士・科目合格者の転職成功事例
税理士・科目合格者が転職で失敗する4つの原因
- 税理士の志望動機・面接対策
- 面接のマナーを押さえ、あなたの強みを引き出す面接対策方法をご紹介
-
会計事務所
税理士法人
コンサルティングファーム
- はじめての転職
- 転職への不安を抱えた方々に向けて転職のサポートを行なっています。
- 税理士の転職時期
- 転職活動の時期や準備時期、スケジュールなどをお伝えします。
- 履歴書、職務経歴書の書き方
- 人事担当者から見て魅力的な職務経歴書を書く方法をご説明します。
カテゴリから記事を探す
税理士業界専門転職エージェント
担当キャリアアドバイザーが
相談~内定後までご支援いたします。