税理士試験の今年の傾向 振り返り【前編】
8月9日~11日に第66回税理士試験が行われました。
受験申込数の合計は68,310人で、前年(74,212人)と比べて8ポイント減少していることがわかります。近年、続いている受験者数の減少は今回も止まることはありませんでした。今後の受験者数の推移にも注目が集まっています。
さて、今回は第66回税理士試験の各科目の振り返りを行いたいと思います。
「前編」は「簿記論」「財務諸表論」「消費税法」を、「後編」は「法人税法」「所得税法」「相続税法」をお届けする予定です。ぜひ、受験した科目はチェックしてみてください。
監修
マイナビ税理士編集部
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簿記論
今年の「簿記論」は、ボリュームこそ多いものの、解きやすい問題も多数あったことから「バランスの良い出題傾向」にあったと思います。合格するためには「解きやすい問題」をいかに落とすことなく解けたかがポイントになるでしょう。
合格ラインは、第一問と第二問の合計で55%程度、第三問で50%以上の得点とみられていて、出題のボリュームが多かったことから、高得点での合否争いにはならないと予測されています。
第一問は多くの人が解けたのではないでしょうか。先入先出法による払出単価の計算を正確に行えるかがポイントになりました。第二問は問題のボリュームに苦しんだ人が多いかもしれませんが、問1(1)や問3③などは難問だったので、ここでは大きな差はつきづらいと言えるでしょう。第三問は難易度が高い問題でした。為替予約や有形固定資産など、解きやすい問題は確実に解きたいところです。
今年に限らず、ボリュームが多いと判断した場合は、自分が確実に解ける問題を探し、そこから解いていくということが攻略の道といえるでしょう。
第一問~第三問
第一問、第二問の「理論問題」は基礎的な語句を選択・記入する問題と論述問題の組み合わせ。ここでは論述問題で可能な限り得点を上乗せしたいところですが、例年同様にボリュームが多く、満点をとるのは難しいので、「基礎でいかに点数を落とさないか」が一つのポイントになるでしょう。
第一問は会計基準を包括的に問う問題でした。現在は国際会計基準へ移行する会社が増加していることもあり、実務でも会計基準への一層の理解が求められています。
第三問の「計算問題」は製造業からの出題。難易度とボリュームはともに通常レベルなうえ、比較的解答しやすい問題だったので高得点をとった受験者が多いと考えられます。
全体の合格ラインの予想は56点前後。第一問で14~16点、第二問で8~11点、第三問で32~34点が一つの目安とされています。
今回の試験の攻略としては第二問で得点を稼ぎ、第三問ではしっかりと時間をかけて得点を伸ばすという方法でしょう。
消費税法
「消費税法」の理論問題は「理論2問+計算(原則課税)」という例年と似た出題形式でした。理論に関しては、今年は比較的解きやすい問題だったため、高得点をとっておきたいところです。理論では33点/50点がボーダーラインと予測されています。
計算問題は問題自体に不備があると指摘する声が相次いでいます。「抽象的な資料のため、どのように解答すべきか迷った」という受験者も多かったのでないでしょうか。たとえば、計算問題の第二問①の、納税義務の有無の判定で使用した金額を記載するかどうか、といった情報は判断できません。
そのため、解答が割れる問題もあるとみられているので、計算では納税義務、前課税期間及び当課税期間の中間申告、売上対価の返還等、調整対象固定資産の適用の有無などの「確実な問題を確実に得点する」ことが合格へ近づくためのポイントといえるでしょう。32点/50点がボーダーラインと予測されています。
消費税は増税先延ばしが続いていますが、今後も変化が起きることが十分に予測される科目です。勉強と同様に、世の中の最新動向を常にチェックすることも大切でしょう。
以上で、「前編」の「簿記論」「財務諸表論」「消費税法」の振り返りは終了です。「後編」では「法人税法」「所得税法」「相続税法」の振り返りを行うので、見逃さないでくださいね!
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