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税理士試験の免除科目の条件とは? デメリットもある!?

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資格・試験
税理士試験の免除科目の条件とは? デメリットもある!?

税理士試験には「科目免除」という仕組みがあります。

そこで今回は科目免除の概要や条件について解説します。

受験者のほうが少数派?

平成30年度税理士試験は合格者数が4,716人で、前年(6,634人)と比べて2千人近く減少したことが大きな話題になりました。

税理士試験の「合格者」と聞くと、多くの人は「試験を受けて、合格した人たち」を思い浮かべると思いますが、税理士試験の場合はそうとは限りません。というのは、税理士試験には科目免除という制度があるからです。

科目免除の詳細は後述しますが、税理士の登録者数を見てみると興味深いことがわかります。平成28年度の新規税理士登録者を見ると、850人が税理士試験合格者組で、1,452人が科目免除組になっています。それ以前を見ても同様に、「科目免除組のほうが試験合格者組よりも多い」という状況になっているのです。

科目免除とは簡単にいえば、一部またはすべての試験科目が免除されることです。つまり、現在は科目免除組の税理士登録者が多く、「5科目合格して税理士試験を突破した人たち」のほうが少ないということです。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか? そもそも税理士試験に科目免除制度があるから、というのが大前提なのですが、税理士試験の受験者概要を見るとその背景が少し見えてきます。

平成30年度の受験者は、41歳以上:11,309人、36~40歳:5,268人、31~35歳:5,716人、26~30歳:4,900人、25歳以下:3,657人でした。41歳以上が圧倒的に多く、30代以上が大半を占めていることがわかります。

税理士試験は何年かけても5科目に合格すればいいという長距離レースの一面があるため、このような年齢分布となることは自然でしょう。そして、年齢を重ねれば重ねるほど、「ここまできたら何としても税理士に」という思いが強くなり、科目免除のニーズが増加するという流れがあってもおかしくありません。

<ココまでのまとめ>

・税理士登録者数を見ると、試験合格組よりも科目免除組のほうが多い。
・受験に年齢制限がないことが科目免除のニーズ増加の一因になっている可能性も。

         
        
科目合格者の登録も多数あり
               

免除の条件

税理士試験の科目免除制度とは、条件に合致すれば、試験の一部または全科目が免除されるという制度です。その条件は下記のとおりです。

<弁護士/会計士>

全科目が免除される。ただし、会計士は一部研修が必要。

<学位取得>

・平成14年(2002年)3月までに大学院に進学した方
平成14年3月までに大学院に進学した方は、修士号か博士号かに関わらず、商学の学位であれば会計系の科目(簿記論、財務諸表論)が、法学、または経済学のうち財政学の学位であれば税法系の科目(選択必修及び選択科目)が、それぞれ免除されます。

・平成14年4月以降に大学院に進学した方
一方、平成14年4月以降に大学院に進学した方については、「修士(博士前期)の学位」であるか「博士(博士後期)の学位」であるかで、科目免除のための要件が異なってきます。

・修士(博士前期)の学位の場合
「会計系あるいは税法系の修士論文を執筆し学位を得ていること」、「税理士試験のそれぞれの科目に1科目以上合格すること」、これらの要件を満たすことで、それぞれの科目につき残りの科目が免除になります。

<国税従事>

10年または15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。
23年または28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計学に属する科目が免除されます。

<ココまでのまとめ>

・弁護士や会計士は全科目が免除される。
・税務署勤務者は勤務年数や職域によって免除科目が異なる。

 

免除のメリット、デメリット

最後に、免除科目を利用するメリットとデメリットを紹介します。試験を受けなくてもよいならぜひ使いたいと思うかもしれませんが、その前に両面を知っておきましょう。

<メリット>

平成30年度税理士試験の合格率は「15.3%」です。科目別の合格率を見ても同程度なので、国家試験の税理士試験は1科目合格するだけでも確率論でいえば簡単なことではありません。その点、大学院に2年通って、2科目免除されるのは大きなメリットです。

また、時間と精神的な負担が大幅に減少します。1科目でも合格するためには、多大な勉強時間を割くことが求められる税理士試験において、科目免除で突破できることは、それだけ負担が軽くなることは明らかです。

<デメリット>

逆説的になりますが、税理士試験を突破した人は多大な時間を勉強にあてて、知識を徹底して詰め込んで、税理士の資格を勝ち得た人たちです。軽い気持ちで科目免除を使ってしまうと、知識の差、実力の差が生まれ、税理士になった後に実務で苦労するかもしれません。

とはいえ、科目免除は税理士試験において正式に認められている制度なので、利用することを卑下することも、悪く思うこともありません。税理士試験突破組と同等、またはそれ以上の知識と実力をつけることが大切です。

<ココまでのまとめ>

・メリットは、時間と精神的な負担を大幅に減少させることができる点。
・デメリットは、試験突破組と実力差が生まれる可能性がある点。

         
        
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