転職の秋! 成功事例3本を紹介。「私はこうして転職に成功した」
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税理士試験が終了した8月中盤~9月は、「転職マーケットが最も活性化する時期」といわれています。
みなさんの中にも転職を考えている人がいると思います。そこで今回は「転職に成功した事例」を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。転職に成功する人にはどのような要因があるのでしょうか?
BIG4から中堅へ
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最初に紹介するのは、BIG4と呼ばれる大手税理士法人から中堅税理士法人へと転職したAさん(30歳)のお話です。
BIG4税理士法人とは、PwC税理士法人、デロイト トーマツ税理士法人、KPMG税理士法人、EY税理士法人のことを指します。これらの法人は年収も高く、人気の就職・転職先として知られていますが、なぜAさんは中堅法人に転職したのでしょうか?
転職理由は、「より幅広い業務を経験したかったから」なのだそうです。
BIG4税理士法人の仕事は部門が細かく分けられているため、経験できる仕事の範囲が狭くなるケースが多いものです。これは1つの部門のスペシャリストになりたい人にとっては最適ですが、税理士の業務の狭い範囲しか知ることができないと考える人もいます。
専門性を絞ってキャリアを積むか、幅広い分野で仕事をするか――これはどちらがよいという問題ではありません。あくまでその人のキャリアの考え方といえるでしょう。
Aさんは、BIG4で金融機関担当になり、超大手金融機関を相手に仕事をしていました。
年収も高く、仕事には満足していましたが、30代になると「税務コンサルティングや、ほかの分野にも携わりたい」という気持ちが大きくなったそうです。そこでAさんはたとえ年収がダウンしても、幅広い分野の仕事ができる中堅法人に転職することを決めました。
転職活動でAさんは「BIG4での仕事実績」をわかりやすく資料にまとめ、やってきた仕事を的確に伝える準備を徹底して行いました。それに加えて、さまざまな分野の仕事をしたいという熱い気持ちを伝えることも忘れませんでした。
その結果、Aさんは希望通りの中堅法人に転職が決まりました。年収は2割程度ダウンしましたが、毎日充実して働いているそうですよ。
ココまでのまとめ
・BIG4から中堅税理士法人への転職を考えたAさんのケース。
・さまざまな分野の仕事がしたいという志望動機。実績と熱い気持ちを伝えて成功した。
税理士補助から税理士へ
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続いて紹介するのは税理士試験に3科目合格している20代後半のBさん。20代前半から税理士法人で「税理士補助」として働いてきた経験があります。
5年以上、税理士補助として働き、ひととおりの業務を経験したBさんは30代を見据えて「専門性を磨きたい」と考えるようになりました。そこでBさんは転職エージェントに登録し、転職活動をスタートすることにしました。
キャリアアドバイザーに「専門性を磨きたいから転職したい」と相談すると、「何を強みにしたいのか?」「どのようなキャリアを描いているのか?」と質問されましたが、当時のBさんは明確な答えを出せなかったそうです。
そこでアドバイザーと二人三脚で、将来のキャリア像を明確にすることからBさんの転職活動ははじまりました。その結果、専門性にこだわるよりも、「税理士試験の勉強を支援してくれるところ」「人間として成長できるところ」が最優先事項に変わりました。
このように転職の目的が途中で変わることは、珍しいことでも悪いことでもありません。Bさんの場合は「専門性」という言葉にとらわれすぎて、本当に自分がやりたいことを見失っていたといえるでしょう。
そのままの状態で転職活動をしていたら、仮に内定を得ても、辛い未来が待っていたかもしれません。
アドバイザーとの相談を経て、将来のキャリア像を明確にしたBさんは、税理士補助としての経験と、人間力を磨き続ける税理士になりたいという気持ちをアピールして、希望の転職をつかみとりました。
ココまでのまとめ
・転職の目的が転職活動を通して変わることもあり、それは悪いことではない。
・目的が不明確な場合は転職エージェントでキャリアアドバイザーに相談してみる。
40代の転職
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最後は40代前半Cさんの転職事例です。
40代になると、「転職は厳しい」「採用しているところがない」と考えがちですが、けっしてそんなことはありません。積み上げてきたキャリアがあれば、ニーズはあるものです。
特に税理士の高齢化が叫ばれる現在、「個人の税理士事務所を他者に承継したい」というケースもあります。
その点、Cさんは独立をめざして中堅税理士事務所の社員として働いていましたが、独立をするか、個人事務所でステップを踏むか考えていまいた。
承継を考えていた個人事務所は、「独立志向のある税理士」「キャリアを積んできた税理士」をターゲットに募集をかけたところ、Cさんと双方の希望がマッチし、転職が決定しました。Cさんはこの個人事務所でしばらくは社員として働き、近い将来、承継する候補としてキャリアを積んでいくことを選んだわけです。
40代の税理士は20代、30代と違い、キャリアを積んできた人が多いため、じつは“転職の道”は若い頃よりも広がっているのです。もちろん、それなりの年齢のため、ハードルは高くなりますが、独立も含めてキャリアチェンジの可能性は大いにあります。
ココまでのまとめ
・独立を考えて中堅税理士法人で働いていた40代のCさんは、事務所の承継を考えていた個人事務所とマッチングし、転職に成功。

監修
マイナビ税理士編集部
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