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独占業務以外に広がりつつある税理士の業務とは?

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独占業務以外に広がりつつある税理士の業務とは?

税理士には、資格を持っている者しか行うことが認められていない「独占業務」があります。その一方、税理士が独占業務以外の業務を担う機会も増えてきています。その理由としては、税理士事務所間の顧客獲得競争の激化や、顧客が税理士に求めるニーズの多様化などが挙げられます。
そこで、独占業務以外の税理士の業務について詳しくご説明します。

税理士の独占業務とは

税理士の独占業務以外の業務についてご紹介する前に、税理士の独占業務について、簡単に確認しておきましょう。税理士の独占業務には、大きく分けて次のような業務があります。

税務代理

税務代理とは、本来自己申告で行うことになっている税務署等への申告・申請を、納税者の代理として行うことや、税務調査に立ち会い、納税者の代わりに税務調査への対応や処分に対する主張・陳述を行う業務です。
直接、税務署に足を運んで納税する場合だけではなく、パソコンで納税者に代わって電子申告を行うことも税理士以外には認められておらず、税理士資格を持っていない人が行うことはできません。

税務書類の作成

税務書類とは、確定申告の書類のように、税務申告のために税務署に提出する書類のことを指します。それを納税者に代わって作成して提出することも、税理士にしか認められていない業務です。

税務相談

税務相談とは、納税額の計算、納税に必要な手続き、節税効果の算出などの、税金に関する相談を受けることを指します。最近は、インターネットの普及により、質問サイトなどに寄せられた税金に関する相談に無資格者が回答している事例などが目立ちますが、本来こうした業務は、税理士にだけ認められているものです。ですので、税理士資格を持っていない人が行うと、ケースや内容によっては独占業務の侵害を問われる可能性があります。

なぜ、独占業務以外に税理士の業務を広げる必要があるのか?

それではなぜ、紹介した独占業務以外に、税理士の業務を広げる必要があるのでしょうか。

近年は、クラウド型会計ソフトを導入する企業が増えています。クラウド型会計ソフトは、銀行口座の入出金記録やクレジットカードの明細、店頭レジでの取引きなどに直接紐付き、支払額や各取引きの勘定科目を自動で入力することができます。そのため、従来税理士が担ってきた単純なデータ入力、銀行通帳の記帳業務、請求書の発行・郵送といった仕事が、どんどんクラウド型会計ソフトに置き換えられています。

さらに、税理士事務所間での顧客獲得競争も激化しています。
日本税理士会連合会が発表した2018年12月現在の税理士登録者数は、全国で77,800人です。2010年3月時点では71,606人、2013年3月時点では73,725人であっため、税理士の数は増加しています。
これまでには税理士が独立開業した場合、特段営業をかけなくても仕事が飛び込んでくるといわれた時代がありました。また、インターネットが普及していなかった時代には、税理士事務所に関する情報がなかなか得られないという事情もあり、一度企業が顧問契約を結ぶと、多少の不満があってもなかなか税理士を変えにくいという状況もありました。

ところが現在は、インターネットを通じて税理士事務所の情報も簡単に得られるようになり、顧客から選ばれるためには、さまざまな努力が必要になっています。税理士の独占業務に関しては、どの税理士事務所でも行っています。そこで、他の事務所と差別化する上で必要になってくるのが、独占業務以外の業務の専門性の高さや幅の広さなのです。

独占業務以外の税理士の仕事

独占業務以外の税理士の代表的な業務には、次のようなものがあります。

会計業務

会計業務とは、税理士の独占業務に付随して、納税者の代わりに、記帳代行、財務諸表や決算書、試算表などの作成を行う業務のことです。これらは、税理士の独占業務ではありませんが、税理士の独占業務と密接な関係にあるため、税理士が請け負うことが多い業務です。

コンサルティング業務

コンサルティング業務とは、会計業務で作成した決算書を基に、経営や資金繰りに関するアドバイスを行う業務のことです。
近年、クラウド会計ソフトの導入により、記帳や決算書類の作成が簡易化されたことで、自社の経理がこうした業務をこなす企業も増えています。そうなると、税務のプロである税理士に対しては、事務作業よりも経営のアドバイスを求めるというニーズが高まっています。そのため、最近では、他の事務所との差別化を図るためにも、コンサルティング業務に力を入れる税理士事務所が増えています。

金融機関との折衝、保険代理店業務など

会計業務、コンサルティング業務以外には、税理士業務と親和性が高い金融機関との折衝を行ったり、節税商品として保険契約を顧問先に紹介する機会があることから、保険代理店業務などを行ったりする場合があります。

昨今、顧客からのニーズが高い税理士の業務

企業のグローバル化が中小零細企業にまで波及していることなどから、これまでご紹介した業務以外にも、税理士に対する顧客からのニーズが高まりを見せています。特に最近、税理士に求められる業務には、次のようなものがあります。

M&Aに関する組織再編税務

かつては大手企業間で行われていたM&Aですが、最近では業界の再編の加速や、中小零細企業における後継者問題などが深刻化し、中小零細企業においてもM&Aが盛んになってきています。そのため、税理士に対しても、M&Aに関するアドバイスを求めるニーズが高まっています。
税理士がM&Aに関わるメリットには、次のような点があります。

<税理士がM&Aに関わるメリット>
・帳簿類や資産を徹底的にチェックできることで、企業の財務状況を正確に把握することができる
・資産や負債の価値を、正確に算出することができる
・M&Aに伴う、複雑な税金関係の問題を的確にサポートできる
・税務の視点から見た、売り手企業にとって最適なM&Aの手法を提案できる
・買収しようとしている会社に不良債権がないかといったチェックが適正に行える

具体的な業務内容としては、以下のようなものがあります。売り手となる会社の財務状況の調査を行って適正な企業価値を算定したり、不良資産などを整理して企業価値を高めしたりする業務などがあります。

国際税務

国際税務とは、一般的には2ヵ国間以上の税務問題を扱うことを指します。
近年、中小企業においても海外進出や他国との国際的な取引きが行われることは、もはや珍しいことではありません。しかし、経営のグローバル化を進める上でおろそかにできない税務について、専門知識を持って経営を行っている企業は、あまり多くはありません。

各国にはそれぞれ課税権があり、税法も国によって異なります。国際間取引を行う場合には、その取引きから生じた所得がどちらの国で課税されるのか、二重課税にはならないのかといった税務問題が必ず生じます。

また、こうした企業間の取引き以外にも、自社の株主に日本人ではあるけれど海外在住の方がいて、その方に配当を支払った場合に、課税権は日本にあるのか、株主の居住国にあるのかといった問題が生じる場合もあります。
さらに現在、社会的にも大きな話題になっている外国人を海外から招いて、従業員として雇用するケースでも、国際税務の問題が生じる可能性もあります。
つまり、国際間取引がない企業においても、雇用の問題などで、今後は国際税務に関する確かな知識が求められる可能性が高まっているのです。国際税務に対して的確なアドバイスを行えることは、他の税理士や税理士事務所との差別化を考える上で、極めて重要になっています。

創業における資金調達支援など

近年は、ベンチャー企業への投資の機運が高まりを見せていることや、IT業界のように、新規参入しやすい産業が盛んになってきたこともあり、独立開業を目指す人も増えています。しかし、起業に際しては、やるべきことがいろいろとあります。
開業時の各種手続きの支援、会社設立後の官公庁に提出する書類の作成といった事務的なことから、事業運営のサポートや金融機関からの融資、助成金などの資金繰りについてのサポート、そして経営分析や資金繰り計算といった経営的な面などで、税務や資金調達に精通した専門家である税理士がアドバイスを求められる場面が数多くあります。

独占業務以外の専門性を身に付けられるかも転職のポイント!

現在、税理士に対しては、独占業務のみならず、顧客からさまざまな役割が期待されています。とはいえ、このような業務は、税理士資格があれば誰でもできるものではありません。きちんと業務を遂行できる実績やスキルが必要となります。
そのため将来的にコンサルタント業務に強い税理士になろうと考えている方は、会計系のコンサルティングファームに就職して専門性を身に付けるという方法があります。また、語学力が高く、国際税務に強みを発揮したいと考えているならば、国際税務に特化した税理士事務所に転職してスキルを身に付けるという方法も考えられます。
転職を考える際は、自分が将来どういう税理士になりたいのかというキャリアパスをしっかりと描く必要があります。理想とするキャリアパスに合った転職先を探すためには、業界事情に通じた専任のキャリアアドバイザーがいて、多彩な求人情報を抱える転職エージェントを上手に活用してください。

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