確定申告期限延長による会計事務所への影響について
業界の内外を問わずご存じの方は多いと思いますが、新型コロナウイルスの影響で確定申告期限が延長されました。この記事では、確定申告期限が1ヵ月後ろ倒しになったことが会計事務所の仕事にどう影響したか、をお話しします。
通常の確定申告時期
確定申告という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。これは厳密には、『個人の所得税の確定申告』のことをいいます。『個人の所得税の確定申告』では、1年間(1/1~12/31)の所得税を計算して、翌年2/16~3/15の期間で税務署(国)に申告書を提出するとともに所得税を納めます。
事業の大小を問わず確定申告をする個人は、すべて上記の時期に行うことになるので、依頼を受けて代理で対応する税理士にとっては繁忙期となるわけです。税理士業界が一年間の中で忙しい時期はほかにもありますが、個人・法人両方とも対応している会計事務所においては、私の事務所も含めて確定申告の時期がもっとも忙しい場合が多いでしょう。
私は、確定申告の時期に突入すると休みがないから、それより前には多めに休養を取って体調を整えるなどの準備をするようにしていますし、その時期に業務が集中しないように、1年間の余裕がある時期になるべく個人の決算に向けて月次のチェックを行うなど、負荷を分散することを心がけています。
確定申告の期限である3/15までに何とかすべての申告を終わらせるべく奮闘するので、終わった後には脱力することもありますし、打ち上げを行うなど少しの間はゆっくりする事務所も多いでしょう。
確定申告期限延長による影響
さて、確定申告の期間は先にお話ししましたように通常は翌年2/16~3/15と決まっているわけですが、2019年分・2020年分の2回は新型コロナの影響により申告期限が1ヵ月後ろ倒しになり4/15となりました。2020年分は特に早い段階で、国から申告期限延長を言い渡された記憶があります。
会計事務所としては申告期限が1ヵ月後ろ倒しになると、確定申告後の業務にも影響が出てくる可能性があるわけです。ですので、通常通り3/15までには申告業務を終わらせる前提で進めようとしますが、すべての顧問先がそれに合わせてくれるわけではありません。
現実的に新型コロナの影響により3/15までに申告が間に合わない方はいらっしゃるわけで、それは申告期限延長の趣旨にも合致することで仕方のないことです。ただ、普段から書類の準備などが遅い顧問先が申告期限延長の知らせを聞いて、さらに準備が遅くなり結局3/15過ぎてからの申告になるケースも多いです。
私の事務所でも数件の顧問先は3/15過ぎてからの申告となってしまいました。4月に入ってからも確定申告業務に対応することになるので、案の定、法人の決算・申告業務との兼ね合いで苦労することとなりました。
今回の経験をどう活かすか
2回申告期限の延長を経験したわけですが、やはり顧問先・会計事務所とも慣れが出てくることが怖いと感じております。最初に延長があった2019年分の際には、理由もなく3/15を過ぎてしまいそうな顧問先に対しては会計事務所としても必死になって書類の提出などのフォローをしていたのが、2020年分の際には3/15が近付いてきても「まだ余裕がある」と、申告期限が延長した前提で業務の進捗を考えてしまうことも多いようです。また多くの事務所であるようですが、顧問先の中には最初から3/15に間に合わせるつもりがまったくない方もいるのです。
確定申告期限の延長はあくまで臨時的なものであり、あと何年続くかはわかりませんし、この先ずっと続くなどということは絶対にありえません。顧問先・会計事務所とも何年間も申告期限が延長した前提で業務を進めることに慣れてしまうと、通常に戻ったときに苦労することは目に見えています。前年が4/15ぎりぎりで申告していたのに、翌年が3/15までに申告しなければならないとなると、単純に考えても1ヵ月は準備期間が短くなるからです。
2021年分の確定申告の申告期限は延長されるか否かまだ分かりませんが、延長した場合には会計事務所としては、あくまでも3/15を期限として確定申告業務を進めるべきですし、顧問先にもこれまで以上に周知するようにすべきでしょう。慣れや慢性化によってコロナ以後の業務に影響が出ることは避けたいところです。
まとめ
確定申告期限が1ヵ月後ろ倒しになったことの会計事務所の仕事への影響について、お話ししました。今後も申告期限延長が続く可能性はありますが、そうなったとしても通常と同じように業務を行うことを徹底すべきと考えます。
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