税理士の「平均年収」と「生涯獲得賃金」ってどのぐらいなの?
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自分の収入は世間と比べて、また同業者と比べて、どの程度なのか?
口には出さなくても、多くの人が気になっていることですよね。そこで今回は税理士の平均年収と生涯獲得賃金について調べてみました。
あなたの収入は平均と比べると……?
税理士の平均年収
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厚生労働省は「賃金構造基本統計調査」を毎年していて、その結果を発表しています。
早速、最新の資料「平成 29 年賃金構造基本統計調査の概況」を見てみましょう。一般労働者の平成29年の平均月収賃金は「約30万円(30.43万円)」で、平成25年以降は非常に緩やかではあるものの右肩上がりの傾向にあるようです。
上記の一般労働者のボーナスを仮に年間4ヵ月分とすると、年収は約480万円になります。では、税理士はどうなのでしょうか?
以前は「賃金構造基本統計調査」に「会計士」「税理士」という職種で平均年収が出ていましたが、現在は出ていないため、上記に合わせたデータはないものの、税理士の平均年収は700万円程度といわれています。一般労働者と比べて「高給」ですね!
もちろん年代によってばらつきがあり、だいたいの目安ですが、20代前半で約400万円、20代中盤から後半で約500万円、30代前半で約550万円、30代中盤から後半で約630万円、40代前半で約720万円、40代中盤から後半で約800万円、50代でピークを迎え、850万円程度です。
税理士は専門知識が必要なスペシャリストのため、一般的にはキャリアを積んでいけばいくほど給料は上昇していきます。長く働いても給料が上がりづらくなっている世の中で、努力と結果が比例しやすい税理士はとてもやりがいのある仕事だといえるのではないでしょうか?
ココまでのまとめ
・一般労働者の平均月収は約30万円。そこから推測すると、平均年収は480万円程度。
・それに比べて税理士の平均年収は約700万円といわれている。
税理士の「生涯獲得賃金」はどのぐらい?
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仕事は定年まで働くことが一般的です。働いた期間で得た賃金の総額を「生涯獲得賃金」といいますが、税理士のそれはどのぐらいなのでしょうか?
ちなみに、一般労働者の場合、男性で約2億5千万円、女性で約2億円といわれています。それに対して税理士は、男性が約3億3千万円、女性が約2億2千万円になるそうなので、やはり税理士は「稼げる職種」であることに間違いありません。
また、税理士の場合、上記の「生涯獲得賃金」よりもさらに稼げる可能性があります。その理由は、働き先の会計事務所を定年で退職したとしても、資格は生涯有効のため、定年後も自分の意思次第で働くことができるからです。
実際に、定年後に自宅で個人事務所を開業し、無理のない範囲で仕事をしているシニア税理士も少なくありません。この立場になると、すでに十分な金額を稼いでいて、年金もあるため、「嫌な仕事は受けなくてもいい。無理な営業をしなくてもいい」というところが大きな強みになります。
マイペースに仕事をしながら、生涯獲得賃金よりもさらに稼ぐことができる。こんなことが可能なのは「税理士」という資格があるからこそ。さまざまなメディアでも「定年後にも稼げる資格」として取り上げられていますが、税理士のみなさんからすれば「そんな簡単に取得できる資格じゃないよ……」と思うところですよね。
ココまでのまとめ
・税理士の生涯獲得賃金は一般労働者よりも上回る。
・さらに、定年後も開業などで働くことができるため、より多く稼ぐことも可能。
年収をアップさせるには?
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「一生懸命働いているから年収をアップしたい!」、これは多くの人が抱く素直な思いではないでしょうか。では実際に、どうしたら年収をアップすることができるのか? 気になるところですよね。
ストレートな方法でいえば、年収の高い税理士法人に転職することです。税理士業界で年収の高い会社といえば、Big4と呼ばれるPwC税理士法人、デロイト トーマツ税理士法人、KPMG税理士法人、EY税理士法人です。給料の高い会社で働けば、高い給料をもらえる可能性が高い――これが高給を得るための1つの王道でしょう。
ほかにも、資産税に特化した税理士法人など、専門領域をもった事務所も年収が高いといわれています。もちろん、そこに転職するためには、専門領域における豊富な知識や実績を求められるので、相応のキャリアを積んでおく必要があります。
違った角度から考えると、転職エージェントをうまく活用する、という方法があります。「転職を何度もしていて、あらゆることがわかっている」という人であれば自分1人でもスムーズに希望に合った転職先を見つけられるかもしれませんが、多くの人はそうではありません。
転職エージェントは、転職希望者と雇用側の双方の希望を聞いてマッチングをするのが仕事です。そのため、年収の交渉といったセンシティブなところも、間に入って調整してくれることもあります。
「1人で年収の交渉なんてとてもできない」と不安に思っている方は、プロの力を借りて交渉するという方法があることも知っておくとよいでしょう。
ココまでのまとめ
・年収の高いBig4に転職するのが高給取りになるための王道。
・転職エージェントをうまく活用し、年収の交渉を手伝ってもらうという方法もある。
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