「税理士補助、楽しい」はホント?「楽しくなさそう」に見える理由と楽しめる人の特徴を解説

「税理士補助、楽しい!」と言うと、周囲からびっくりされるかもしれません。税理士補助の仕事に対する世間的なイメージは「大変そう」「つらそう」が一般的だからです。しかし実際には「楽しい」と感じる人も少なくありません。なぜ楽しいと思えるのでしょうか。今回は税理士補助の世間的なイメージを確認し、税理士補助を楽しいと思える理由と楽しめる人の特徴をお伝えします。
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目次
税理士補助のイメージがネガティブな理由
税理士補助の仕事は専門性が高く、やりがいのある仕事です。しかし一方で、ネガティブなイメージを持たれがちなのも事実です。「つらい」「きつそう」といった声や「やめとけ」という意見を聞いたことがある方もいるでしょう。なぜ、そのように思われるのでしょうか。
「繁忙期がきつそう」
税理士補助の印象で、もっとも多いのが「繁忙期がきつそう、帰れなさそう」ではないでしょうか。多くの会計事務所は11月から翌年5月までが繁忙期となっています。理由は次の通りです。
- 11月~1月:年末調整、法定調書の作成・提出、給与支払報告書の作成・提出、償却資産の申告
- 1月~3月:確定申告(所得税、個人事業主の消費税、贈与税)
- 5月:3月決算(5月申告)
実際、この時期は残業が続きます。税理士事務所によっては、休日出勤が必要なところもあります。終わりの見えない業務量に追われるイメージから「繁忙期はきつそう」「プライベートの時間がなくなりそう」と思われがちです。また、この時期の大変さから「後悔」という言葉を口にする人もいます。
「聞きづらそう」
税理士事務所は、所長税理士や先輩スタッフが常に忙しく働いているイメージです。未経験からこの業界に飛び込んだのなら、専門用語が飛び交う環境で「こんな初歩的なことを聞いてもいいのだろうか」「忙しそうで話しかけづらい」と感じてしまうかもしれません。結果、質問できないことで業務が滞ってしまったり、ミスが発生したりするケースも考えられます。
専門性の高い環境であるがゆえにコミュニケーションがとりづらそうだと思われ「聞きづらそう」「馴染めなさそう」というイメージが生じているのかもしれません。
「いつまでも税理士試験に受からなさそう」
税理士補助として働きながら税理士試験の合格を目指している人は少なくありません。しかし働きながらの勉強は大変です。特に繁忙期は、心身ともに疲れてしまい勉強どころではなくなることもあります。
また、身近に何年も試験勉強を続けている人がいると「自分もいつまでも合格できないのではないか」という不安になることもあります。実務と勉強の両立の難しさがキャリアに対するネガティブなイメージを生んでいるのです。
「給料が安そう」
「税理士補助の給与は、専門的な業務内容の割には低い」と思う人が少なくありません。特にキャリアの浅い時期は、ほかの業界の同年代と比較して「給与が低い」と思われがちです。
実際には経験やスキル、事務所の規模によって給与は変動します。ただ「残業が多い割に給料が安い」という印象などから「割に合わない仕事だ」とネガティブなイメージを持たれがちなのは否定できません。
それでも「税理士補助、楽しい!」と言えるワケ
ネガティブなイメージがある一方で、多くの人がやりがいを感じ、「楽しい」と語るのも税理士補助の仕事です。その楽しさは、どこから来るのでしょうか。
頼りにされる
税理士補助は、顧問先である経営者と関わる機会が多い仕事です。記帳代行や月次決算報告などを通じて、クライアントの経営状況を深く理解し、サポートしていきます。
最初は簡単な業務からでも、正確でていねいな仕事を続けていくと、顧問先から「いつもありがとう」「相談してよかった」と感謝の言葉をかけてもらえるようになります。税理士業はある意味「他人のお金を預かる」仕事です。補助者もその一翼を担います。だからこそ経営者から頼りにされ、信頼されるとやりがいを感じられるのです。
生きた専門知識が身につく
税法や会計は専門的で複雑です。机の勉強だけだと無味乾燥ですが、税理士補助として実務に携わると、生きた知識を日々吸収できます。
テキストで学んだ知識が、実際の仕訳や決算書、申告書と結びついたとき、なんとも言えない感動が生じます。税制は毎年改正される上、元から複雑なので常に学び続ける必要があります。しかしそれ自体が自身の専門性を磨き、市場価値を高めるのです。勉強好きにとっては、これ以上ない環境と言えるかもしれません。
就職・転職に困らない
会計や税務の知識は、あらゆる企業活動において不可欠です。そのため、税理士補助としての実務経験は、非常に価値の高いスキルとして評価されます。
一度スキルを身につければ、会計業界内での転職はもちろん、一般企業の経理・財務部門へのキャリアチェンジも可能です。景気の波にも左右されにくく、年齢を重ねても専門職として長く働き続けられるのは、大きな魅力です。
「きめ細かい」「ていねい」などの強みを活かせる
税理士補助の仕事は、派手さはありませんが、正確性とていねいさが求められます。正しく数値を出す緊張感の中で、コツコツと数字を積み上げていく作業は、きめ細やかな配慮ができる人、ていねいな作業が苦にならない人には適職です。
「資料をていねいに確認する」「顧問先に分かりやすく説明する」「数字の裏にある背景を考える」という作業の中で、自分の強みを存分に発揮できます。
努力と工夫で能力を伸ばせる
税理士補助の仕事は、天才的なひらめきや才能が求められるものではありません。むしろ、日々の地道な努力ができる人に向いています。
「税法や会計の知識をコツコツ調べ、実務に活用する」「実務で生じた問題を条文に当てはめて考える」。このサイクルを繰り返すことで、実務への知識や理解が深まっていきます。また、生成AIや新しいソフトを導入して業務を効率化するなど、自分なりの工夫を凝らす楽しさもあります。努力が直接成果に結びつく、手応えのある仕事です。
現場で税務の経験をみがける
税理士試験の勉強だけでは得られないのが「現場の経験」です。飲食店の経理、建設業の原価計算、IT企業の収益認識基準など、机上の知識だけでは理解しきれないリアルな税務・会計に触れられるのは税理士補助ならではです。多様な業種のクライアントと関わることで生きた知識と経験が身につきます。
現場での経験は、自身の視野を広げます。必ず、将来税理士として独立した際に大きな財産となるはずです。
税理士への近道である
税理士になるには、試験合格だけでなく2年以上の実務経験が必要です。税理士補助として働くことは、この実務経験の要件を満たすための最も効率的な方法です。
また、実務を通じて税法の具体的な事案に数多く触れるため、税法理論への理解が格段に深まります。仕事と勉強の相乗効果が生まれ、結果的に税理士資格取得への近道となるのです。
税理士補助を楽しめる人の特徴
では、具体的にどのような人が税理士補助の仕事を楽しめるのでしょうか。いくつか特徴を挙げてみましょう。
人を助けるのが好き
顧問先である中小企業の経営者は、資金繰りや節税対策など多くの悩みを抱えています。専門知識を学びながら、所長税理士と経営者の橋渡しを行いつつ、経営者の悩みに寄り添うことに喜びを感じられる人は、この仕事に向いています。
勉強が好き
税制改正は毎年行われます。また、改正がないにしても、一つひとつの税制はなかなか複雑です。そのため、常に勉強が求められます。
学びに喜びを感じ、自分の知識や理解のアップデートに楽しさを感じられる人にとって、税理士補助は飽きることのない仕事です。
細かい作業が得意
請求書や領収書のチェック、膨大なデータの入力、決算書の数字の確認など、地道で細かい作業が多く発生します。こうした作業を「面倒」と感じるのではなく、コツコツとやり遂げることに達成感を得られる人は、大きな強みを発揮できます。また、きめ細やかで正確に処理できる人にもうってつけです。
地道にコツコツが向いている
税理士補助の仕事は、日々の地道な積み重ねです。これは補助業務だけでなく、学びにおいても言えます。すぐに大きな成果が出るわけではありませんが、毎日の積み重ねが税理士事務所の業務改善や質の向上、ひいては顧問先への手助けにつながります。長期的な視点で物事に取り組み、地道な努力を続けられる人に税理士補助業務はぴったりです。
業務効率化をやってみたい
一見するとルーティンワークに見える業務の中にも、改善の余地はたくさんあります。「この入力作業はマクロで自動化できないか」「新しいクラウド会計ソフトを導入してはどうか」など、常に改善点を探し、業務効率化を考えるのが好きな人は、事務所内で重宝され、仕事の楽しさも倍増するでしょう。
税理士になりたい
税理士補助業務のもっとも大きなモチベーションは「将来、税理士になる」という目標です。この目標があれば、繁忙期のつらい時期も「合格へのステップだ」と前向きに捉えることができます。日々の業務すべてが自分の夢につながっていると感じられるため、高い意識を持って仕事に取り組むことができます。税理士試験の受験生ほど、楽しさややりがいを見出しやすいでしょう。
まとめ
税理士補助の仕事は、「繁忙期がきつい」「給料が安い」といったネガティブなイメージを持たれがちです。しかしその一方で、専門知識を身につけながら顧問先に頼りにされ、人の役に立てるという、大きなやりがいと楽しさのある仕事でもあります。
地道な努力を続けられる人、学ぶことが好きな人、そして何より人の役に立つことに喜びを感じられる人にとっては、魅力的なキャリアパスと言えるでしょう。
ただ、未経験からの転職や働きながらの試験勉強など、不安になる点も多いかと思います。そのようなときは、税理士業界に特化した転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。迷ったら、マイナビ税理士にご相談ください。
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