1科目でも高い? 税理士科目合格者の価値とは
会計事務所や税理士法人などの求人情報に、「税理士試験科目合格者」という記載をしばしば見かけます。科目合格者は優遇もしくは歓迎されるだけでなく、応募資格として記載されている場合もあり、税理士資格に準じる扱いとなっていることがわかります。
就職・転職市場における税理士科目合格者の価値について考えてみます。
税理士科目合格者の価値を最大限に活かしたキャリアアップを図るには、マイナビ税理士にご相談ください。ご希望に沿ったキャリアアップをサポートいたします。
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監修
マイナビ税理士編集部
マイナビ税理士は、税理士・税理士科目合格者の方の転職サポートを行なう転職エージェント。業界専門のキャリアアドバイザーが最適なキャリアプランをご提案いたします。Webサイト・SNSでは、税理士・税理士科目合格者の転職に役立つ記情報を発信しています。
税理士科目合格者の市場価値とは?
税理士科目合格者は売り手市場
ご存じのとおり、税理士試験は、科目ごとに受験する「科目合格制」を採用しています。全11科目の中から必須科目と選択科目あわせて5科目に合格すると、税理士資格を取得することができます。この科目合格制によって、早い場合で2~3年、長い方は10年以上かけて税理士をめざすのが一般的です。科目合格には有効期限がなく、何らかの事情で税理士試験受験を中断した場合や断念した場合でも、その科目に合格した実績は生涯有効です。
税理士試験は、どの科目も合格率10~15%程度と非常に難易度が高く、必須科目を中心に会計・税務業務に不可欠な知識が含まれています。そのため、科目合格者は就職・転職の採用選考で、会計や税務業務に必要な知識を身につけていると評価されます。応募者の必要資格に税理士試験科目合格者と記載している求人でも、1科目もしくは2科目の合格でよい場合が一般的です。
試験合格に必要なのが5科目であるのに対して、1、2科目の合格では少ない印象もありますが、こうした求人が多くなっている理由として、会計業界の慢性的な人手不足があります。少子高齢化の影響により、地方を中心に税理士、会計業務従事者が慢性的に不足しています。
税理士試験の受験者も減少を続けており、会計業界全体で売り手市場の状況です。その影響で、税理士科目合格者も売り手市場といえる状況になっています。
売り手市場だからこそ、ご自身の希望を明確にした転職をおすすめします。「税理士ではないから...」と弱気にならず、マイナビ税理士にご相談ください。
ご自身の強みや転職で譲れない事などを明確にするお手伝いをいたします。志望動機などの書類添削や転職先企業との条件交渉も無料で対応いたします。
科目合格の価値が上がった背景
税理士、税理士補助などの人手不足、特に中堅から若手は深刻で、大手から個人の会計事務所まで、若手人材の確保には苦慮しています。そうした背景により、若手が多い税理士試験科目合格者へのニーズが高まっています。
買い手市場ではより完成度が高い人材が求められ、売り手市場では未経験から経験浅めの人材を採用して育てるニーズになる傾向があります。会計事務所は、税理士試験科目合格者を採用することで、当面の税理士補助のスタッフを確保すると同時に、合格後は税理士として働いてもらえることを期待できます。
科目合格者を惹きつけるため、税理士試験受験を支援する制度や環境づくりを整える会計事務所や税理士法人が増えています。
税理士科目合格者の年収
給与面でみると、合格科目数に比例して年収はあがります。合格科目の分だけの専門知識を有していると評価されるためです。また、合格科目の種類によっても評価は変わってきます。
なお、同じ1科目合格者の年収がここ数年間で300万円程度から370万円程度と大幅にアップしています。2科目~4科目合格者については370万円~450万円程度となっており、年収の下限が上昇しています。これは給与水準を底上げしないと、人材確保ができないという売り手市場の証明でもあります。
ココまでのまとめ
・少子高齢化の影響により、税理士科目合格者も売り手市場。
・採用して育てる人材ニーズにより、税理士科目合格者の価値が向上。
・ここ数年で科目合格者の給与水準がアップしている。
税理士科目合格者はどんなところで評価される?
会計事務所・税理士法人
会計事務所、税理士法人では、20代、30代の科目合格者は税理士補助として採用し、合格後は税理士として働くことが期待されます。
若ければ若いほど、即戦力よりはポテンシャル採用の意味合いが強くなります。同じ科目合格者でも30代になってくると、合格科目数や実務経験が重視される傾向があります。
また、時期によって求人ニーズが変わってくる場合もあります。会計事務所、税理士法人の求人が活発になるのは、税理士試験終了後(例年では8月後半)、税理士試験合格発表後(例年では12月)、繁忙期が過ぎた4~6月です。これは採用のターゲットである税理士試験受験者への配慮と業務との兼ね合いのためです。
税理士試験終了直後では試験結果は出ていませんので、試験結果での評価よりはポテンシャルを重視している可能性が高いです。それに対して、合格発表後の人材募集は試験結果を踏まえた評価となり、より即戦力に近い人材を期待している可能性があります。
繁忙期後の採用は求人ニーズではなく、自社の業務都合による選択である可能性があり、即戦力採用とポテンシャル採用のいずれの可能性もあります。
一般企業
一般企業は、社内体制によって求人ニーズが大きく異なります。科目合格者は会計知識を期待される場合もあり、仕事内容が会計と税務のどちらが中心であるかを確認する必要があります。
税務業務の大部分を顧問税理士に任せている会社では、税務に精通した人材を社内におく必要性はあまり高くありません。税務知識を重視して採用するのは、自社内で決算書類や税務申告書類の作成を行っている、日常的に税金の計算が必要になる業務がある会社などが考えられます。
コンサルティングファーム
コンサルティングファームでは、M&Aなどを中心に高度な税務知識を持つ人材が必要とされます。
一般的な税務知識だけではなく、専門性やコンサルティングに必要な企画力、コミュニケーション能力が求められます。少子高齢化の影響で、事業承継や相続の案件は増加しており、それに関連する税務知識をもつコンサルタントの需要も増加しています。
ココまでのまとめ
・20代はポテンシャル重視、30代以降は即戦力となる要素もみられる。
・一般企業では税務よりも会計知識を期待される場合がある。
・コンサルティングファームでは専門性や企画力、コミュニケーション能力が求められる。
税理士科目合格者がより価値を高める方法は?
高評価につながる科目に合格する
簿記論、財務諸表論の必須科目2科目の合格者は、会計事務所のスタッフや経理職として即戦力となりえる人材と評価されます。この2科目は会計実務の基本であるため、税理士試験でも必須科目となっています。
この2科目に加えて、現場の実務で活かせる所得税法、法人税法、消費税法、相続税法の科目合格は強みとなります。
<実務で活かしやすい科目>
確定申告 | 所得税法、法人税法、消費税法 |
---|---|
資産管理、成年後見 | 相続税法 |
勉強を継続して税理士になる
科目合格はあくまで科目だけの合格であり、実務経験を通して税理士と同等の知識やスキルを身につけたとしても、税理士の独占業務を行うことはできません。勉強を続けて、税理士になることで、税理士でなければできない業務に携わることができるだけでなく、社会的な信用も格段に高まります。それに伴って収入も大幅にアップします。
他分野の経験・スキルと組み合わせる
会計や税務の知識に、他分野の経験・スキルを組み合わせて、不動産、資産運用などの事業やM&A、IPOなどの業務に活かすことができます。
ココまでのまとめ
・簿記論、財務諸表論の必須科目の合格は即戦力との評価につながる。
・所得税法、法人税法、消費税法、相続税法は実務に活かしやすい。
・独占業務に携わるには、税理士に合格する以外にない。
まとめ
税理士試験の科目は1つでも合格すれば、その実績が消えることはありません。就職や転職の際には履歴書に書くことができ、科目合格が評価材料となります。
会計や経理を中心に税理士資格を必要としない仕事はたくさんあり、難関資格である税理士試験の科目合格者は、税務の知識を持つ人材として評価される傾向にあります。会計業界以外には科目合格者はそれほど多くありませんので、逆に評価される可能性もあります。需要を求めて転職するのも科目合格の価値を高める方法のひとつかもしれません。
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