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解説!金融証券税制変更の
ポイントをおさらい
2016/1/29
コラム
解説! 金融証券税制変更のポイントをおさらい

平成28年から、金融証券税制が大幅に整理されました。改正によって何が変わったのか、分かりやすく解説していきましょう。

外国債券の売却益の課税方法

まずクイズです。50万円で買った外国債を100万円で売却したら所得税はかかるでしょうか?

実は、一部の割引債などを除く大半のものは、平成27年までは「非課税」でした。

この外国債券から派生した外貨MMF。外貨預金や外国債券の購入のために証券会社に放り込んだ資金、あるいは運用益をとりあえずこれで持っている、という方も多いと思います。

証券会社の外貨預金のようなイメージですね。こちらも、性質的には外国債と同じようなもので、平成27年まで売却益は非課税でした。

このあたりの金融商品の「売却益が非課税」っておかしくないですか? という声があったことから、平成28年から、通常の株式とほぼ同じ課税方法となりました。

つまり、平成27年中に売却すれば値上がり益非課税だったものが、平成28年に入ったいま売却すると20%課税になる、ということです。

個人譲渡所得税の有価証券の売却損益

平成27年まで、個人譲渡所得税の有価証券について、「損益通算できるグループ」は、「株グループ」「債券グループ」というふうに分けられていました。上場株式の売却損と同族株式の売却益は通算できたわけです。

平成28年からは、「証券会社で一般的に買えるもののグループ」「関係者しか買えないもののグループ」という分け方に改正になります。

証券会社などで一般に購入できる「上場株式」と「公社債」。これらの売却損益が通算できるようになりました。

一方、「上場株式」と「同族会社株式」は通算できなくなったわけです。

総合課税の損益通算について

一昔前にはこんな商品があったそうです。

海外銀行の1口1億円など、富裕層向けの大口社債で、金利10%! 飛びつきたくなる気持ちもわからないではないのですが、よく見ると金利が10%なのは当初2年だけで、その後はなんだかんだの算式によりほぼ利息0! そして、償還期間が30年という代物。

購入した方が3年目に気付いて、怒って証券会社の担当者を呼び出すわけです。
「これから利息なしで、しかも28年もたたないと償還できないなんてどういうことだ!」。

証券会社の担当者はまったく悪びれずに言います。
「あの、何でしたらうちが5,000万円くらいで買い取りますけど……」。
「損の部分は総合課税ですので、損益通算できますよ」。

実は、利息が0のゼロクーポン債など、一定の債券は売却損益が総合課税の譲渡所得だったのです。

つまり損が出た場合、本業の利益と通算できたのですね。所得税・住民税の税率が50%超の富裕層の場合、損した金額の半分くらいは税金で取り戻せたわけです。

この、なんとも中途半端な総合課税もとうとう改正されました。平成28年から、本業との通算はできなくなりました。

岩永龍太郎(いわなが・りゅうたろう)

1983年生まれ。高校卒業後二ヶ所の税理士事務所勤務を経て26歳で税理士試験合格。
2010年5月、27歳で独立開業。開業から丸5年が経過した2015年10月現在も九州北部税理士会若松支部最年少税理士。
中小企業の税務顧問に加え、クライアントの資金調達支援・税務調査対応、決算書分析・税務申告実務に関する講演業務など幅広く活躍中。
税務・会計ニュースを主に取り上げたブログ型ホームページ(iwanaga-tax.com)公開中。年間60万件以上のアクセスを集めている。

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