消費税増税分をクレジットカード利用で還元
2018/10/10
2019年10月に予定されている消費税8%から10%への引き上げにあわせて、クレジットカードを利用して中小規模の店舗で買い物をした顧客に対して2%の値上げ分をポイントで還元する施策を政府が検討していることがわかった。
狙いはキャッシュレス決済の促進を進めることだ。
経済産業省が今年5月に発表した資料「キャッシュレスの現状と今後の取組」によると、キャッシュレス化比率が、韓国:89%、中国:60%、カナダ:55%と世界的に進んでいるのに対して、日本は18%にとどまっている。
そこで政府は「キャッシュレスを通じたデータの利活用により、国全体の生産性が向上し、実店舗等、消費者、支払サービス事業者がそれぞれ付加価値を享受できる社会の実現を目指す」とし、2025年にキャッシュレス化を40%まで進める目標を掲げている。
今回の値上げ分還元はその一環の施策になる。
この試作は税率引き上げ後の一定期間に限って実施する臨時措置となる見込みで、必要な端末の配備やポイント還元の費用は公費で補助する方向で調整中という。
編集部からの一言
「キャッシュレスの現状と今後の取組」ではキャッシュレス化が進まない理由についても調査して、結果を公表している。
加盟店側がクレジットカード端末を導入しない理由の上位は「導入費用が高い」「手数料が高い」「導入によるメリットを感じない」「現場スタッフによる対応が困難」で、
一方の消費者側がクレジットカードを使わない理由は「使いすぎが気になる」「セキュリティなど安全性に不安がある」などがある。
これらの課題を取り除くヒントは、日本よりも先に進んでいる世界の事例にあるだろう。
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