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ふるさと納税による控除額の総額が前年比プラス37%に
2018/08/01

総務省は2018年度に「ふるさと納税」により控除される全国の住民税が約2,448億円にのぼることを発表し、前年比プラス37%になることが判明した。

ふるさと納税は居住地区ではなく希望の自治体に寄付できる制度で、原則として「寄付金から2千円を引いた額」が控除される仕組み。自治体にとって控除された額は税収減となり、ふるさと納税により他県(他の自治体)へ流出していると考えられる。

総務省のデータによると、住民税の流出額が多かったのは、東京都(約645億円)、神奈川県(約257億円)、大阪府(約211億円)、愛知県(約179億円)、千葉県(約132億円)と、大都市に集中した。

一方、流出額が少なかったところは、鳥取県、島根県、秋田県、高知県(いずれも約4億円)、福井県(6億円)など。

ふるさと納税を巡っては寄付額を増やすために自治体が返礼品のレベルを引き上げていき、競争が過熱したが、大臣通知で「返礼品は寄付額の3割以下」と決められた。そ

れでも、ふるさと納税の人気は依然として高く、2017年度には寄付額の総額が初めて3千億円を超えている。

編集部からの一言

ふるさと納税の増加は、東京都や神奈川県、大阪府などの大都市にとっては“悩みの種”だ。

他自治体への流出はそのまま「税収減」に繋がるため、これまで行ってきた行政サービスの根幹を揺るがすことにもなりかねない。

とはいえ、ふるさと納税という仕組みがあり、自治体を選ぶ自由が認められているのは確かなので、各自治体は「寄付を集める取り組み」に真剣に力を入れる必要があるだろう。

今後、大都市が寄付先として選ばれるため、さまざまな取り組みが行われていくだろう。

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