2017年度の国の税収、過去3番目の高水準に
2018/07/04
財務省がまとめた2017年度の国の決算概要によると、所得税・消費税・法人税の基幹3税が前年度の税収を上回ったことがわかった。
中でも、所得税と消費税が大幅にアップし、税収総額は1991年度以来26年ぶりの水準となっている。
詳細を見ると、所得税が18.9億円、消費税が17.5億円、法人税が12.0億円で、それぞれ前年度が17.6億円、17.2億円、10.3億円だったため、前年比で1.3億円、0.3億円、1.7億円の増収となったことがわかる。
税収総額に関しては当初の予算では57.7兆円で、結果、1.1兆円の上振れとなった。
その背景には好調企業業績があるとみられている。2020年に東京オリンピック、パラリンピックを控え、都内を中心に大規模な建設やサービスの構築が進められている。
2017年度の税収は過去3番目の水準で、税収増により赤字国債の発行は2兆円抑えられ、剰余金は9千億円となった。
税収以外の歳入面では、日銀の納付金などの税外収入が見積もりから約6,500億円増加し、歳出面では、歳出の不用額は約1.4兆円になった。
編集部からの一言
約2年後に控えたオリンピックが好調な税収をもたらしている。
建設ラッシュが進み、たくさんのお金が動き、世の中全体とまではいかないまでも「好景気」になっていることは間違いないだろう。
ただ、問題は東京オリンピックが終わった後だ。
つくったモノやサービスがいらなくなり、観光客も減り…となってしまっては一時の花火に過ぎない。
オリンピック後にいかに観光客を呼び込み、日本の好景気ムードを持続し、加速していくか――ここが大きなポイントになる。
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