東京都渋谷区が「ふるさと納税」の寄付者に過剰請求
2018/05/16
東京都渋谷区は2017年度の「ふるさと納税」の寄付者に対して、住民税を過剰請求していたことがわかった。ふるさと納税制度は「生まれ育ったふるさとに貢献できる制度」、「自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度」として創設された制度。
渋谷区の件では、対象の寄付者は4,278人で、総額は約3億6,400万円。同区税務課によると、担当者が2017年度に交代した際の引き継ぎが不十分だったため、外部業者に住民税の計算を委託した際、ふるさと納税の寄付金額を伝えていなかったことが原因で、税額決定通知書の送付直前に判明したため修正が間に合わなかったという。
ふるさと納税への寄付は税額控除の対象となるため、区は過剰請求額の算出を急ぐとともに、関係者への謝罪を開始。対象者の税額を調整したうえで税額の変更通知書を今月末に発送する予定だ。区は「事案の重大性を真摯に受け止め、再発防止に努める」とコメントを発表している。
編集部からの一言
ふるさと納税は豪華すぎる返礼品など、さまざまな問題も起こっているが、明るいニュースも少なくない。たとえば岐阜県関市は「日本刀の町」として知られていて、最近は地元の高校生が考案した「日本刀アイス」がふるさと納税の返礼品として登場した。完成したアイスは刀匠第26代、藤原兼房さんが監修している。同市は以前、「関の刃物」を返礼品に導入して納税額が急増した過去がある。今回は若者のクリエイティブを形にしたうえで納税額もアップすれば、これほどうれしいニュースはないだろう。
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