山梨県に「ミネラルウオーター税」が導入される?
2018/04/25
山梨県議会は県内で水を採取しているミネラルウオーター業者に対して「ミネラルウオーター税」を課すことを知事に提言するための委員会を設置した。名称は「ミネラルウオーター税導入に関する政策提言案作成委員会」で、県議10人で構成され、具体案を調査・検討していくという。
山梨県はミネラルウオーター生産額日本一で、県内で2017年に生産されたミネラルウオーターは143万キロリットルにのぼり、都道府県別のシェア率は4割以上に達しているほど。県税務課によると、2004度から同税導入を検討してきたが、ミネラルウオーター業界の反対などにあい、2007年に断念した経緯がある。
白壁賢一議長は「断念した当時とミネラルウオーターを取り巻く環境は変わっている。(徴収した税を)業者に還元できるような案も含めて、(委員会に所属する県議は)よく検討してほしい」と話している。豊富な県内の資産に税を課すことで自主財源を確保する狙いがあり、年度内にも具体案をとりまとめる予定という。
編集部からの一言
ミネラルウォーターが販売されはじめた当時、「水道から無料で出る水に誰がお金を払うか」という意見が多くでていたが、今ではすっかりドリンク類のメイン商品として存在感を示している。かつてミネラルウォーター業界から反対にあい、頓挫したというこの税だが、日本ミネラルウォーター協会などが出している当時の資料「ミネラルウォーター税についての意見」を見てみると、「山梨県産のミネラルウォーターの市場競争力を低下させ、ひいては山梨県の名声にも深刻な影響を及ぼしかねません」とある。今回も激しいバトルに発展するかもしれない。
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