「セルフメディケーション税制」の施行が開始
2017/01/11
2017年1月1日から「セルフメディケーション税制」の施行がはじまった。この制度は、年間の自己負担医療費が10万円以内でも、対象となるOTC医薬品の年間購入額が1万2,000円以上で、一定の取り組みを行った方であれば、確定申告をした際に所得控除ができるというものだ。
「OTC医薬品」とは薬局やドラッグストアで購入できる風邪薬や胃腸薬、湿布薬などの市販薬のこと。「一定の取り組みを行った方」=「申告対象者」の条件は、①所得税、住民税を納めている、②1年間に健康の維持増進および疾病の予防への取組として一定の取組(特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診断、がん検診)を行っている、③1年間で対象となるOTC医薬品を12,000円以上購入している、の3つで、これら全てを満たす必要がある。厚生労働省はセルフメディケーション税制の導入によって医療費の抑制、国民の健康意識の強化などの実現を目指すという。
編集部からの一言
セルフメディケーション税制での注意点は「医療費控除と併用できない」ということ。そのため、どちらか一方を申告者が選択し、確定申告をする必要がある。そもそも、一般の人が「OTC医薬品」をどれだけ認知しているかは疑問だ。ある調査によると認知度は25%程度と4人に1人しか知らないという現状がある。この税制は、日本OTC医薬品協会などの推進により2016年度税制改正大綱に盛り込まれたが、普及するのだろうか。
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