会計監査院が1兆2,189億円の税金の無駄遣いを指摘
2016/11/17
会計監査院は2015年度の決算検査報告書を安倍首相に提出した。その中で「税金の無駄遣い」として指摘した項目は455件に及び、金額は過去10年で2番目に多い約1兆2,189億円だった。最も無駄遣いが多かったとされているのは金融庁。指摘件数は1件だが、それだけで1兆964億円と、無駄遣い総額の9割を占めている。次に多かったのは厚生労働省の337億円で、件数は185件と省庁の中でも最多。
「生活福祉資金貸付事業」で一部社協の保有資産が過大とされているが、過大分を返還する規定がないため、改善を求めた。高額順では、国土交通省266億円、農林水産省213億円と続く。その他では、鹿児島県の航空自衛隊・下甑島分屯基地で、警戒管制レーダー装置の部品交換の際に938個の無料保証期間が過ぎていたため、約24億5,815万円の税金が無駄になっていると指摘された。
編集部からの一言
今回、会計監査院から指摘された件数455件は、昨年と比べると115件減少している。ところが、件数の多かった昨年(2014年度/570件)の金額は約1,568億円で、今年の額の1割強であったことがわかる。無駄遣いの金額が数千億円や1兆円など、大きすぎて実感がなくなってくるが、これも私たちが払っている税金だ。「無料保証期間の確認ミスで24億円を無駄に……」といった失態だけは避けてもらいたいものである。
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