KPMG税理士法人
専門性を持ったグローバルな仕事をしたいという思いでM&Aに道を見出す
PROFILEプロフィール
事業会社からやりがいを求めてKPMG税理士法人にMAGS(M&A グローバル ソリューションズ) 砂子様
専門性を持ったグローバルな仕事をしたいという思いでM&Aに道を見出す
クレジットカード会社からKPMG税理士法人への転職という、一見、異色な経歴をお持ちの砂子様。
会計・税務に関する実務経験の無さを、税理士試験の科目合格で補うというバイタリティで転職を実現しました。
法律と数字の専門性をいかして、経済にダイナミックに関わること に興味があり、税務に特性があるのではないかと感じていたという自身の資質と、目標とする仕事をM&Aと定めるまでのプロセス、これからの仕事の展望などについてうかがいました。
働きながら、自分の仕事の軸となるものを見つめ直す
大学卒業後はクレジットカード会社へ
大学卒業後はクレジットカード会社へ就職しました。そこではデジタルトランスフォーメーション(DX)の業務、具体的にいうとクレジットカード利用金額の返済のための入金データや会員情報の変更を基幹システムに取り込むプロセスをデジタル化する仕事に携わりました。
「クレジットカード会社からどうして税理士法人へ? 」と思われたかと思いますが、実は、学生時代に通関士という関税に関わる資格を取得して、KPMG税理士法人の関税関係の部署でアルバイトをしていたことがあるんです。そこで専門性が高い税務を深く勉強してみたい、と強く思うようになりました。一方で、まずは金融を通して、経済を広く見たいと考え、クレジットカード会社に就職しましたが、やはり税務の高い専門性を持って仕事したいという想いは変わりませんでした。
法律と、数値=経済を扱う仕事がやりたいと気付く
クレジットカード会社へ就職はしたものの、税務への興味は捨てがたいものがありました。というのは、私は税務の仕事をする上で必要な能力には法律の解釈と数字の本質を見極める能力があると考えるのですが、関税の仕事をした時にこの法律に基づきながら、数字を見る仕事が自分は好きだな、得意でもあるんだなと感じていたのです。
クレジットカード会社での日々も充実した楽しい時間でしたが、事業会社の業務はどうしても限られた範囲のものになるということが分かってきました。自分が目指す仕事について働きながら比較検討できた時間は貴重でしたが、やはり私が仕事の軸としたいことは専門性の高い仕事、それもマクロ経済にダイナミックに関われる仕事だということが明確になってきたのです。

M&Aに携わることを目標に、税理士試験の科目合格を目指す
専門性の高い税務の仕事に関わりたいと希望した時、 そのなかでも興味を持ったのが、M&Aに絡む組織再編や税務手法です。というのは、税務の仕事というのは申告書の作成やアドバイスなどクライアントに寄り添った仕事が多いんです。ところがM&Aは、ストラクチャーの構築やデューデリジェンスにおいて税務の観点からアドバイスをするのが主な仕事です。税務の専門性を持ってグローバルな仕事をしたい、世の中の経済活動にマクロに携わりたいと考える私の希望の答えがM&Aでした。
とはいえ中途入社ですから、希望を実現するためにはM&A業務に必要な最低限の知識は必要と考えました。そこでM&Aの現場で欠かせない簿記論、法人税、消費税の勉強を始め、それに目途がついた時点で転職することにしました。
M&Aに強みがあり、多種多様な人材の宝庫
未経験ながらもKPMG税理士法人へ
アルバイト経験があったため親近感を感じていたこともありますが、希望した一番の理由はKPMG税理士法人が広範囲に行うアドバイザリー業務のなかでも、M&Aにおいてもトップクラスの実績があったことです。ここなら、より大きな案件に携われるのではないかと考えました。
もう1つは、多種多様な人材が所属しているという点です。国籍はもちろん、さまざまな経歴を持つ人がいるので、その人たちの多彩な考え方に触れながら仕事ができれば、より成長できるのではないかと思ったからです。
未経験での入社を支えてくれた充実した研修
科目合格はしていたものの実務は未経験での入社でしたから、まずは税務の実務基礎の研修を受けました。KPMG税理士法人はとても研修が充実しているのですが、この研修を受けることで私のような未経験者でも仕事の基礎を学ぶことができるようになります。その後はMAGSへ戻り、過去のM&A事例を用いた研修やM&Aにかかわる税制の勉強会などの研修がありました。
部署内で事例を共有する研修は、その後も定期的に行われています。というのも、M&Aは時代のトレンドによって買い手、売り手の業種やM&Aのスキームが多種多様だからです。 業種が異なると視点も変わりますし、税制改正などもありますから、教科書的な勉強だけでは役に立たないことも多いんです。常に最新のソリューションを提案するためには欠かせない研修で、まだまだ経験が少ない私にとっては貴重な機会です。これも多数の案件を抱えるKPMG税理士法人だからこそ、できることだと思っています。

大学院への通学や資格試験も両立できる好環境
入社して1年半ほどが経ち少し落ち着いてきた時点で、大学院へ入学しました。社会人向けのカリキュラムなので通学は土曜日のみということもあり、仕事との両立に問題はありませんでした。入社してから大学院へ進学するのは珍しいことではないため、部署内でも理解があり無事に卒業できそうです。
大学院を卒業しても、あと1科目合格しなくてはいけません。ただ、働きながら資格を取得する環境も整っていますし、試験前は最長1ヵ月程度の休暇を取得して勉強に専念することができます。
多くの専門家と関わることができるのがやりがい
意見が通りやすく風通しのいい部署
M&Aの仕事はファイナンシャルアドバイザーといわれる投資銀行や証券会社が全体の取りまとめ役となり、会計、税務、法務等の専門家がチームとなって進めていきます。案件にもよりますが、 KPMG税理士法人からもパートナー、マネージャー、シニア、スタッフといった3~4人が参加します。M&Aの現場は多くの会社、さまざまな専門家とご一緒に仕事ができるので、それも大きな魅力のひとつです。
同時期に2~3案件を担当することが多いのですが、自分がやりたい案件にアサインしてもらうことが可能です。意見が通りやすい、風通しのいい部署であることも働きやすさにつながっていると感じています。

M&Aはやりがいを実感できる。今後は海外の業務にも携わっていきたい
新聞に掲載されるような大きな案件に携わることもあり、自分の仕事が世の中でどのように役に立っているのか、どんな影響を与えているのかということを、客観的に可視化できるのはM&A業務のやりがいのひとつだと感じています。
また、規模が大きい企業のM&Aは高度な知見が求められますが、私たちが専門性を発揮してクライアントの方々に貢献する仕事をできた時の達成感や、社会の役に立てていると実感できることは何よりも励みになります。
今はそれほど英語に自信がないので国内の仕事が多めですが、今後は英語の勉強を進め、最終的には国内と海外を半分ずつくらいの割合でやっていくのが目標です。機会があれば海外駐在もしたいと思っています。KPMG税理士法人は語学のプログラムも充実していますし、海外のKPMGへトレーニー(訓練生)として派遣される制度(TAX TREK) もあるので、意欲次第では海外への道も大きく開かれています。米国は仕事をする上でとても関係が深い国ですが、M&Aという視点では成長が著しいアジア圏にも興味を感じています。
税務の専門家としてだけではなく、ビジネスマンとしての能力も磨きたい
税務のプロとして高度な専門性を持っていることは当然ですが、昨今は AIなど技術発展が著しい時代でもあります。M&Aはクライアントだけでなくステークホルダーも多いビジネスですので、そのなかでいろいろな人の話を聞き、ニーズを汲み取り、ビジネスとして成立させなくてはいけません。そういう場面では税務の専門家としてだけでなく、ビジネス全般に関する能力も問われます。今後は、そういう部分も磨いていけたらと思っています。
私がこの仕事に惹かれた点でもあるのですが、税務は勉強したことがそのまま仕事につながるため、やることが明確で顧客や社会への貢献度が分かりやすい仕事だと感じています。税務の知識が完全でなくても入社できますし、仕事をしながら税務の知識を身に付ける制度も整っています。法律や経済に興味がある人はぜひ挑戦してほしいですね。


