KPMG税理士法人

自己研鑽を続けられる能力と意欲をぜひ発揮して欲しい

ICT(インターナショナル コーポレート タックス)パートナー兼人事採用担当パートナー 神津様

PROFILEプロフィール

人事採用担当から伝えたいメッセージICT(インターナショナル コーポレート タックス)パートナー兼人事採用担当パートナー 神津様

自己研鑽を続けられる能力と意欲をぜひ発揮して欲しい

KPMG税理士法人の前身、KPMGピートマーウィック株式会社へ入社してから約30年。 現在は国際税務サービスのカントリーリーダーとして活躍するだけでなく、人事採用担当パートナーも務めていらっしゃる神津様。

組織としての強みや希望する人材といった人事採用担当者としての思いはもちろん、ご自身のキャリアについてもお話をうかがいました。

積極的に採用を続けるKPMG税理士法人

組織としての安定感とグローバルなビジネス環境が人気の理由

KPMG税理士法人は、世界142の国と地域に拠点を持つ国際的な会計事務所のメンバーです。ただ、KPMGインターナショナルという組織はありますが、親会社・子会社という資本関係はなく、海外の組織ともフラットな関係を築いています。

現在は約1,000人を擁する国内最大級の規模となったこともあり、組織としても安定性や給与面を含めた良好な待遇という点が好まれているようです。グローバルなクライアントも顧客に多いことから、国際色が豊かなことも世界に視野を向けている方にとっては魅力ある職場となっています。

 

中途採用では科目合格者の方を積極的に採用

税務を希望する場合も、最近は税理士試験5科目を取ってから入社してくる方はむしろ少数派です。中途転職で入社される方は実務経験が一定程度あり、法人税の知識がある方や税法を含めて3科目以上合格している方であれば積極的に採用しています。ただ1、2科目しか持っていない、あるいは1科目も持っていない場合でも、ご経験に応じて採用しています。その場合は、入社してから大学院へ進学して科目免除を申請する人も多いです。

新卒の場合は大きく2つに分かれます。毎年夏に行っている2日間のインターンシップ経由で入社される方は、1科目も合格していない方がほとんどです。その場合は、任意ですが入社前に研修プログラムを提供して勉強していただくなどしています。もうひとつは、学生時代にすでに税理士試験を受けて1、2科目、あるいは3科目合格しているという方もいます。

中途採用では科目合格者の方を積極的に採用

経済や財務、デジタルなど非税務部門の採用にも注力

近年は新卒の約80人を含めて、年間で180人程度採用しています。税務以外にもさまざまな部門がありますので、税理士、公認会計士の勉強をしている方ばかりでなく、チームによっては会計資格を持っていない人のほうが多い部署もあります。

たとえば移転価格コンサルティングの場合、税法はもちろん重要ですが財務分析や予算管理といった部分では経済や財務の知識・素養も求められるため、証券会社や企業の財務部から転職して来る人もいます。ほかにも、個人所得税や記帳代行、給与計算などをやっているチームもありますから、新卒中途を含めて必ずしも会計の勉強をしている人ばかりではありません。

また、AIの進化に伴いさまざまなAIプラットフォームツールをグローバルで作成しているのですが、言語だけ日本語に転換して導入したからといって日本企業のきめ細かな依頼には対応できません。そのため、SE(システムエンジニア)や業務管理といったデジタル部門での採用も積極的に進めています。

採用後も常に学び続ける環境を提供

転職者からも評価が高い、充実した研修制度が特徴

人材育成という点では仕組みがとても整備されており、研修制度も非常に充実しています。KPMG税理士法人では当たり前だと思っていたことがそうではなかったと、他社へ転職した方がおっしゃるくらいです。

これまでこの業界は専門家としての差別化や付加価値につながることから、個人のなかに経験や知識を溜め込んで仕事をする傾向がありましたが、いまはそれらを組織として共有する時代です。

たとえば 、毎年変更がある税制改正や複雑な制度について、個人ですべてを把握することは限界に近づいています。そこで社内にタックステクニカルセンターというシンクタンクのような部署を設けて細かい条文を読み込み、現場の人間がクライアントに説明するための分かりやすい資料を作って共有したり、勉強会を行ったりしています。

自助努力で自分の価値を高めていくイメージが強い業界ですが、それだけだとどうしても個人差によるバラつきが出てしまうため、組織で仕組みとして機能できるようにしています。非常に風通しがよくコミュニケーションがしやすい組織ですので、わからないことは各部門の専門家に聞けばいろいろ教えてもらえる環境となっています。

入社時は大学受験をしたレベルの英語力があれば充分

国際的なネットワークを持つ税理士法人ということから「英語ができないといけませんか」という質問をよくいただくのですが、普通に勉強して大学受験をしたレベルの英語力があれば大丈夫です。会計や税務という狭い領域の専門用語が中心ですから、少し勉強すれば無理なく英語で仕事ができるようになります。研修制度もしっかりしていますから、英語が嫌いでなければ問題ありません。

マネージャーになる前の若手を対象にした「TAX TREK」という研修プログラムもあります。海外のKPMGのオフィスへ3ヵ月派遣され、現地で暮らし、仕事をするというものです。短期間ですのでシリアスな仕事をするというよりも人事交流を主な目的としています。この制度を楽しみにして入社する方もいらっしゃいますし、プログラム体験後はより英語の学習意欲が高まる人が多いです。

入社時は大学受験をしたレベルの英語力があれば充分

学び続ける意識と積極性を持つ人に入社して欲しい

これまでお話ししたようにKPMG税理士法人は研修制度が大変充実しているのですが、入社すれば育ててもらえるというわけではありません。積極的に学ぶ意欲があり、こういう仕事をやっていきたいと自分から手を挙げて取り組む姿勢が必要です。経験上、こういう方の成長が早いんです。自分から知識や経験を求めていくような方に入社していただきたいという思いで面接などの選考活動を行っています。

具体的にいうと、税制改正は毎年行われますから、この仕事をしていると毎年勉強しなくてはいけません。学び続けることができる、学び続けようとする意識がある人でないと続けていくのは難しいといえます。働きながら税理士試験の科目合格をしたという人は、努力を積み重ねてきたことを客観的に証明できるため評価される可能性も高いです。

 

世界を見渡せる税理士を目指してKPMGに

人間的にとても魅力がある先輩が多く入社を決断

私自身のことについても、少しお話しさせてください。父が税理士だったため私も税理士を志すようになったのですが、地方の会計事務所でしたので税理士という仕事は地域に根差したローカルな仕事だと思っていました。税務や会計の仕事に興味はあったものの、もう少し広く世の中を見渡せるような立場で仕事をできないかと考えたとき、世界的なネットワークを持つ会計事務所なら、税理士の仕事をしながらそういう環境に身を置けるのではないかと考えてKPMG税理士法人の前身のKPMGピートマーウィック株式会社に1996年に入社しました。

当時は法人全体を見渡すと顔見知りばかりで、100人程度という少し規模が大きい会計事務所という感じでした。複数の会社へ見学に行ったのですが、接してくださった当時の先輩が人間的にとても魅力がある方ばかりだったので、ぜひ入社したいと思いました。

外部環境の変化で規模が一気に拡大、自分自身の成長にもつながる

2001~2005年までKPMGミラノ事務所へ勤務しました。日本企業のヨーロッパ事務所というとロンドンやアムステルダム、フランクフルトなどに設けることが多いのですが、一方でイタリアやスペインなどに設けた場合は、現地の日本法人は販売小会社や製造拠点など小さな組織がほとんどでスタッフも手薄なことが多いため、日本語ができる税務の専門家は大変重宝されるんです。そのため、ミラノ事務所からの要望もあり日本から駐在スタッフを派遣しています。駐在中にはハンブルク大学の国際税務修士コースで非常勤講師をするなどさまざまな経験を積むことができました。

この時期、KPMGも含めて世界の会計事務所を巻き込んだ大きな出来事がありました。というのは、アメリカで起こった不正会計事件を機にアーサー・アンダーセンが解体されて、日本の会計事務所も再編が起き、KPMG税理士法人も一気に規模が大きくなったのです。

入社して約30年、パートナーになってから15年がたちます。こんなに長く働き続けられたのは、自分と価値観が合う人が多かったことが大きいように思います。コミュニケーションがとりやすく、お互いに学びあえる関係を維持できる職場環境だということ、さらにいうとアーサー・アンダーセンとの統合で異なるカルチャーが融合し、いい意味で内部競争も生まれました。それが刺激的で自分自身の成長につながり、転職や独立のタイミングを逸してしまったようです(笑)。

外部環境の変化で規模が一気に拡大、自分自身の成長にもつながる

国際税務は世界的なビッグイベントに関わっていることを体感できる

私自身の専門は国際税務です。大変幅広い仕事ですが、簡単にいうと日本の税務と複数国の税務の影響を分析してクライアントにアドバイスするという業務です。各国の税制についてはその国や地域の専門家がいますので、そうした専門家と日常的にコミュニケーションをとりながら仕事を進めます。世界中で日本企業を担当しているスタッフのネットワークもあり、定期的に情報共有しています。

新聞報道されるような出来事が仕事に直結することも多く、ダイナミックなビジネスの環境変化を体感できる仕事です。視野を広げて多くの経験を積みたい方とっては、うってつけの環境といえるので、ぜひチャレンジしてほしいですね。