EY税理士法人

「社内出向の制度を活用して、EYニュージーランドへ。出向中の経験をいかに組織に還元するかが、今後の目標です」

ディレクター 上田様

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ディレクター上田様

「社内出向の制度を活用して、EYニュージーランドへ。出向中の経験をいかに組織に還元するかが、今後の目標です」

税理士としてのキャリアをEY税理士法人でスタートさせた上田さんは、3年目にはシニアスタッフに昇格。その翌年にあたる2010年11月、経済産業省に出向し、企業にヒアリングを行い、他国の税制を調査して、税制改正案を検討するなど、「対日投資の促進を目的とした取り組み」に注力してきました。出向後は、トランザクションタックス部門に配属となり、M&Aの税務アドバイザリーに携わるようになりました。

前回の記事では、このような上田さんのチャレンジ精神あふれるキャリアをご紹介しました。今回、改めて「その後のキャリア」について取材。EYのグローバルネットワークを活かして、海外で貴重な経験を積んだ上田さんの取り組みをご紹介します。

上田様の前回の記事はこちらから

 

社内出向制度を活用して、日本からEYニュージーランドへ

M&A案件に携わっていた頃、社内出向のチャンスが舞い込む

EY税理士法人も含めて、BIG4すべてに経済産業省出向の案内が届いたのは、シニアスタッフ1年目を終えた頃。2010年11月から出向し、2年2か月にわたって経験を積んで来ました。帰任後は、トランザクションタックス部門に配属となり、税務アドバイザリーの業務に就くように。M&Aや組織再編を検討している顧客に対して、税務リスクを調査・分析・報告する税務デューディリジェンスや、税務リスクを最小限に抑え、買収後の企業価値の最大化を図るストラクチャリングサービスを提供してきました。

そんな私に新たなチャンスが舞い込んだのは、2018年10月のこと。EY税理士法人の「社内出向」を活用して、海外で経験を積むことになったのです。

複数の候補から、EYニュージーランドを出向先に選ぶ

EY税理士法人はEYのメンバーファームのひとつであり、世界150カ国以上に張り巡らされたグローバルネットワークを活用して業務に取り組むことも少なくありません。私は海外企業の買収を検討している日本企業を多数担当し、そのたびに、EYの海外法人の協力を得てきました。社内出向制度は、このようなEYのグローバルネットワークを活かしたもので、海外の法人で経験を積むことができます。

期間は、2019年2月~5月上旬の約3か月。出向先として複数の候補が挙がりましたが、私が選んだのはEYニュージーランドです。EYオーストラリアのメンバーからニュージーランドを勧めてもらったことが、一番の理由です。私自身、EYオーストラリアのM&Aチームと何度もタッグを組んでおり、彼らから「オーストラリアとニュージーランドの企業間でM&Aを行うケースが多い」と聞いて、ぜひ携わってみたいと思ったのです。

さまざまなバックグラウンドを持つメンバーで構成されるM&Aチームに配属

EYニュージーランドのオフィスは、タックスが200名くらい。監査やTAS(トランザクション・アドバイザリー・サービス)、アドバイザリーも含めて、4ラインが1つのオフィスに集結しています。実際に出向してみての感想は、おおらかでフレンドリーなメンバーが非常に多いこと。これはお国柄もあるかもしれません。

タックスのM&Aチームは14名。ニュージーランドは移民社会で、M&Aチームにもさまざまなバックグラウンドを持つメンバーがいます。ロシア、米国、中国、シンガポール、台湾、トンガ、フィジーなど。そこに、日本人である私がメンバーに加わったのです。

さまざまなバックグラウンドを持つメンバーで構成されるM&Aチームに配属
 

M&A案件にラグビーチームの税務アドバイザリー、さらには若手スタッフの育成も

これまでのキャリアを活かして、ニュージーランドのM&A案件に携わる

ニュージーランドのM&Aにおける税務の業務プロセスは、基本的には日本と同じです。ニュージーランドの企業が国内外の企業を買収する際や、逆に海外の企業がニュージーランドの企業を買収する際に行う「税務デューディリジェンス」がメインのサービスになります。異なるのは、当たり前のことですが、ニュージーランドの税法が適用される点にあります。

EYニュージーランドに着任し、「どんな業務に携わりたいか」と聞かれたとき、「ニュージーランドの税法に関する知識はないが、M&Aの業務プロセスに関しては一通りマスターしているので、手を動かす仕事をしつつチームに貢献したい」と伝えました。そこで、成果物の作成をメインの業務とし、隣席のスタッフにニュージーランドの税法を確認しながら業務を進めていきました。ニュージーランドのM&Aチームは二十代後半の若いスタッフが多かったので、業務のプロセスに関しては、私がスタッフを指導することになりました。

M&Aに加えて、ラグビーチームの税務アドバイザリーも務める

着任時、「やりたいことはなんでも挑戦したらいいよ」という言葉をいただきました。やりたいと思ったことにチャレンジできる――これはニュージーランドに限らず、EY全体の文化でもあります。出向中は、この風土を大いに活かしました。

たとえば私の専門はM&Aですが、オリンピックやラグビーワールドカップの税務アドバイザーも務めています。みなさんもご存じと思いますが、ニュージーランドはラグビーが非常に盛んです。そこで、ラグビーのナショナルチーム「オールブラックス」を担当し、ワールドカップで日本に遠征した際の税務アドバイザリーも行うことになりました。

ニュージーランドでの経験が、人材育成について考える大きなきっかけに

こうして、出向先のEYニュージーランドで経験を積む中で、私自身の意識が少しずつ変化していくことに気付きました。中でも大きかったのが、人材育成に関する考えが変わったこと。ニュージーランドでは、税務の専門知識を持たない新人が入社するケースがほとんどで、ゼロベースの時点から人材育成を行います。

「税務の専門知識がないと難しいのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。私も出向前は同じ思いを抱いていました。特にM&A案件に関与するためは最低限、申告書の作成業務に携わっている必要があるだろうと考えていたのです。しかし、EYニュージーランドのスタッフを直接指導しながら、「決してそうも言い切れないのでは」と思うようになりました。

業務のプロセスや考え方をしっかり説明すれば、税務の知識が浅いスタッフでも業務を行うことができたからです。M&Aの経験を積みながら、税務を学ぶ方法もあるのかもしれない。もちろん、そのために必要な教育体制や環境を整える必要があるでしょう。いずれにしても、ニュージーランド出向は、若手スタッフの人材育成やキャリアステップについて考える良いきっかけとなりました。

ニュージーランドでの経験が、人材育成について考える大きなきっかけに
 

働き方の改善から税制改正まで――出向した自分だからこそ、できること

ニュージーランド出向で得た経験を、どう活かしていくか

出向から3か月がたち、ニュージーランドのオフィスで最後のミーティングを行ったとき、帰国後のことについて話しあいました。出向中の経験を、組織にどう還元していくか。私は「ニュージーランドの働き方を、日本の仲間に紹介したい」と伝えました。なぜなら、EYニュージーランドでは常に効率性を重視して、時間内に効率よく終わらせていたからです。もちろん日本も効率を意識して仕事に取り組んでいますが、「クライアントのために」と頑張りすぎてしまう傾向があるように思ったのです。「ならば、ウエダが率先して行わないといけないよ」と、帰国する私にEYニュージーランドの仲間がメッセージをくれました。

確かに、私が夜遅くまで仕事をしていたら、若手スタッフは「上田さんの職階にたどり着くには、残業も辞さない姿勢が必要だ」と思ってしまうかもしれません。そこで帰国後は、これまで以上に効率性を意識しながら仕事に取り組むように。また、スタッフと「働き方」についてよく話すようにもなりました。

EYニュージーランドとの絆をさらに深めて――

出向中、私は数多くの仲間と出会い、絆を深めてきました。その絆は、帰国した今も変わりありません。むしろ、深くなっているようにも思います。9月に開催予定のラグビーワールドカップ日本大会に合わせて、EYニュージーランドの仲間が来日します。「来日したら、彼らをどこに連れて行こうか」と、今から楽しみにしています。

ニュージーランドでの経験があまりに楽しかったので、社内出向制度を他のメンバーにも活用してもらい、ぜひEYの海外法人で経験を積んでもらいたいと思っています。私自身の目標としては、これまでの経験で得たコネクションを今後の業務にしっかりと活かしていきたいですね。税務アドバイザーとして日本企業と向き合う中で感じた課題を、経済産業省出向時に得た友人たちに伝えていき、国が日本の税制のあり方について考える一助となれたら本望です。

税理士のフィールドは、みなさんが想像している以上に幅広い

税理士と聞いて、多くの方が申告書業務をイメージされます。しかし、申告書業務はその一部に過ぎません。税理士の業務は非常に幅広いことを、多くの方に知っていただきたいですね。私のように、M&Aの税務アドバイザリーを担当しながら、一方ではスポーツ分野の税務アドバイザリーに携わることだってできます。

何よりも、EYの風土が若手のチャレンジを後押ししてくれます。EY税理士法人には、「やりたい」と思ったことが専門外であっても、足を引っ張るような人は一人もいません。広くさまざまな分野に挑戦し、新たな強みとしていくことができます。これからEY税理士法人に入社する方には、EYの自由な風土の中で、大いに成長していただきたいですね。

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税理士のフィールドは、みなさんが想像している以上に幅広い
   
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