私が税務・会計の道を志したのは、学生時代の頃。まずは税理士資格の取得を目指したのですが、数多くの税理士の中で勝ち抜くには自分なりの強みが必要であると考え、目標を公認会計士の資格取得にシフトさせました。その後、通っていた予備校の講師の紹介で、山田&パートナーズでアルバイトを開始。

山田&パートナーズならではの活気に満ちた風土を感じ取りました。税理士や公認会計士など、さまざまな先輩方の仕事を手伝いながら、「ここでキャリアを築こう」という考えが自然と芽生えていったのです。

山田&パートナーズでアルバイトをしていた頃の思い出として、強く印象に残っているのが、新規事業の立ち上げに関する案件を経験したことです。東証一部上場の大手クライアントで、私はクライアントが保有する固定資産の管理を担うように。当初は数字の入力がメインでしたが、意欲的に仕事に取り組んでいった結果、固定資産の管理を一部任せていただけるようになりました。この経験から、やる気ある若手にチャンスを与える風土を感じ取ったのです。そして、公認会計士の試験結果を待っていたとき、「興味があるなら、ぜひうちで働かないか」と声をかけていただいたこともあって、山田&パートナーズで公認会計士としてのキャリアをスタートさせました。監査法人で最初のキャリアをスタートさせる公認会計士が多い中、私のキャリアはかなり異質かもしれません。けれど、当時の私には「税務と会計の双方のスキルを高め、クライアントに貢献できたら」という目標があり、山田&パートナーズならこの思いを叶えられると思ったのです。

晴れて入社を果たし、最初に配属されたチームは、上場会社、上場準備会社の対応を行う公認会計士、法人税に強みをもつ税理士や、資産税の経験が豊富な上司など、優秀なメンバーが集まる“精鋭部隊”でした。まさにプロと呼ぶにふさわしい方ばかりで、最初は「自分にできるだろうか」という不安もありました。実際、要求水準が非常に高かったですね。たとえば公認会計士の上司からは、財務デューデリジェンスやバリュエーション、監査、IPO支援などの案件を振られ、税理士の先輩からは法人の税務申告、M&Aのストラクチャリングなどの案件をいただきました。条文を読み込んで判断しなければならないケースが多く、とにかく必死になって成果物を上げていきました。個人のお客様から資産税に関するご相談をいただく案件も多く、法人向けサービスとはまた違った学びや発見がありました。ほとんど知識がなかったため、資産税に関してはまさにゼロからのスタートでしたが、お客様に寄り添いながらニーズに応えていく喜びを何度も感じました。

精鋭部隊で研鑽を積む中で、私は法人税務をメインで担当したいという希望を抱くようになり、法人税務を専門に扱う部署が立ち上がったタイミングで異動。デューデリジェンスやバリュエーション、ストラクチャリングなど、税務・会計に関する案件に数多く携わりました。3年目にはシニアスタッフ、5年目にマネージャーと役職も上がっていったのですが、チームを束ねる立場になると、また違ったスキルが求められるようになりました。それまでは自分自身のスキルをひたすら磨くことに専念していましたが、マネージャーに昇格してからはスタッフ一人ひとりの性格や能力、そしてキャリアの希望などをくみ取りながら、チームの運営に取り組んでいきました。

5年目以降はチームの運営に加えて営業の仕事にも携わるように。新規クライアントの獲得を目指して、大手金融機関などを訪問。当時の山田&パートナーズは「資産税に強い」という対外的な評価があったため、法人向けの案件を獲得するのは決して簡単ではありませんでしたが、営業活動を続けることで少しずつ案件が増え、リピートオーダーしていただけるクライアントも増えていきました。その後はプロフィットマネージャー(PM)といって、利益責任を担う立場に。PMを丸3年務めた後、新規部門を立ち上げ、部門長に昇格しました。現在はM&A・組織再編・事業承継・資本政策等の資本戦略コンサルティングをメインに行っており、2017年1月からパートナーを務めています。

組織の今後の展望としては、第一に、山田&パートナーズの大きな強みである資産税に関連した案件を引き続き積極的に受けていき、より強化していきたいですね。お客様がお困りになったとき、一番に山田&パートナーズに相談したいと思っていただけるレベルにまで引き上げていきたいと考えています。もちろん、法人向けのサービスも拡大していきます。引き続きクライアントに誠実に向き合っていき、BIG4にも引けを取らない実績を積み重ねていくつもりです。

私自身の経験から若き税理士の皆さんに言えるのは、「税務のプロとしてスキルを高めていくことで、自ずと案件のレベルも高まっていき、自ずとステージが上がっていく」ということ。たとえば、新しい案件に取り組んでいると、「より意識の高いメンバーと一緒に仕事をしているな」と実感することがしばしばあります。そして、クライアントをはじめ、関わる方々から良い刺激を受けて、私自身の人間性も磨かれていくのを感じました。

意識の高いメンバーが集結すると、難易度の高い要求にも応えられるようになります。尊敬する先輩や上司から「君と組みたいと思っていたんだ」と声をかけていただけるのは何よりも嬉しかったですし、モチベーションも高まっていきます。若き税理士の皆さんにはぜひ、高い意識をもって仕事に取り組んでほしいですし、常に上のステージを目指していただけたらと願っています。

また、税理士は税務に精通した専門家ですが、知識があるだけではクライアントが望むサービスは提供できません。さらに大切なのはマインドや人間性です。受け身ではなく、自ら積極的に提案をして、クライアントに役務を提供していく。このプロセスを楽しめる方に、ぜひ当法人の仲間になっていただきたいですね。逆に言えば、学ぶ姿勢と自ら手を挙げて行動する意欲があれば、知識は自ずと高まっていきます。「目の前のクライアントのために、さらに知識を高めていきたい」という思いが芽生えてくるからです。

特に最近は、若き税理士の皆さんが「クライアントのために貢献できているか」という点で前職の仕事に疑問を抱き、転職を考えるようになるケースが比較的多いように感じます。山田&パートナーズでは早い段階でクライアントと接する機会を持てるので、この点に関しても大きなやりがいを得られるはず。当法人ならではの環境を大いに活用して、若き税理士の皆さんが望むキャリアを実現していただけたら嬉しいですね。