「税理士」の忙しい時期はいつ?
1年の動きから
繁忙器と閑散期を把握する

税理士業界は2月から3月までの確定申告シーズンが象徴するように、一般的に忙しい時期があると考えられています。会計事務所や税理士法人へ転職する際には気になるところでしょう。しかし、現実には繁忙期と閑散期に関係なく、通年で求人している事務所が存在します。そこで改めて、「税理士」の1年の動きで、繁忙期と閑散期によって業務の量が変わってくるのかどうかを見ていきましょう。

まずは税理士業界のアウトラインを押えよう
まずは税理士業界のアウトラインを押えよう

会計事務所や税理士法人の仕事はクライアントの会計・税務についてサポートする業務です。
会計と税務は密接に関連しているため、「税理士」の1年の動きは税務署などへ書類を提出する時期に左右されます。そのため、税理士業界には繁忙期と閑散期があります。

そこで、税理士業界のアウトラインを押えるため、次の2点について説明します。

(1)繁忙期と閑散期

繁忙期は税務署へ提出する書類の種類と量が多いという特徴があります。具体的には、「決算など通常業務が多くなる時期」と「臨時業務として、クライアントの税務書類を大量に作成する時期」に区分できます。

一方、閑散期は臨時業務が少ない上に、決算など通常業務も少ないです。

●繁忙期

一般的に11月から5月が繁忙期です。具体的には、次の業務が挙げられます。

  • 個人の確定申告

  • 毎年2月16日から3月15日までの間に個人事業主の確定申告書を作成し、税務署などへ提出します。その対象者の中には不動産投資や株式投資などを行っている法人のオーナーも含まれます。この確定申告は通常業務と同時進行のため、最も忙しい時期といえます。

  • 決算

  • 法人クライアントの決算月の末日の翌日から2カ月以内に法人税や消費税などの確定申告書を作成して、税務署へ提出します。通常、決算月は3月と9月が多い傾向にあります。そのため、決算月の2カ月後にあたる11と5月に決算が集中します。

  • 年末調整

  • クライアントの中には、年末調整を会計事務所や税理士法人へ依頼するケースがあります。年末調整の業務を実施する時期は12月と1月です。

  • 法定調書の作成と償却資産税の申告

  • クライアントの法定調書と償却資産税の申告は1月末日までに書類を作成し、税務署や市区町村などへ提出します。そのため、1月に業務が集中します。

法定調書の作成とは、賃貸物件の家賃や給料など特定の項目について、1月1日から12月31日までの年間の支払額と源泉徴収税額を税務署に対して報告するための書類です。一方、償却資産税の申告はと、自動車を除いた所有する動産の固定資産の明細書を作成し、市区町村(東京23区は都税事務所)へ提出します。

このように、集中して税務書類を税務署へ提出するため、繁忙期なのです。

●閑散期

一般的に6月から10月までが閑散期です。臨時業務は税務調査の立ち会いぐらいであり、通常業務も少ないです。具体的に通常業務といわれているのは次のとおりです。

  • 年次決算
    法人クライアントの法人税や消費税などの確定申告書の作成・提出
  • 巡回監査
    クライアント企業へ出向いて、経理が正しいかどうかをチェックする業務
  • 月次決算
    クライアントの経営者に対して正確な業績などを報告するため、月ベースで決算を行う業務

個人の確定申告など特定の時期に集中する臨時業務がないため、閑散期なのです。

(2)年間の業務スケジュール

税務調査の立ち会い

年末調整

年末調整

法定調書の作成

償却資産税の申告

個人の確定申告

巡回監査、月次決算、年次決算

  • 1月
  • 2月
  • 3月
  • 4月
  • 5月
  • 6月
  • 7月
  • 8月
  • 9月
  • 10月
  • 11月
  • 12月

※横にスクロールしてみることが出来ます

税理士業界のアウトラインを押えるためには、年間の業務スケジュールについて事前に把握しましょう。

●通常業務(通年)

巡回監査、月次決算、年次決算
※特に5月と11月は年次決算が多い

●臨時業務

・通年:税務調査の立ち会い
・12月:年末調整
・1月:年末調整、法定調書の作成、償却資産税の申告
・2月~3月:個人の確定申告

以上のように、年次決算の多い5月、11月、臨時業務が集中する12月から3月までが忙しい時期といえます。

規模別による「税理士」の業務内容

税理士業界についての業務スケジュールの理解を深めるためには、会計事務所や税理士法人の規模別の業務内容を見ていくことが有効です。規模別に4つに区分して確認していきましょう。

(1)零細事務所

一般的に所長を含めて5名以下の事務所のことを指します。クライアントの規模は中小零細企業が多いです。経理スタッフを雇う余裕がないため、巡回監査はチェック業務だけでなく、クライアントから預かった通帳や領収書などから会計データを入力する記帳代行を引き受けるケースがあり得ます。忙しい時期は作業時間が長くなり、特に年次決算の多い月は業務量の急増が考えられます。

(2)中堅事務所

一般的に15名から40名のスタッフを抱えている事務所のことを指します。クライアントは中堅企業が多く、上場前後のベンチャー企業などからの依頼が増加傾向にあります。求められる業務はクライアントの税務全般で、税金のアドバイスから書類の作成までと幅広いです。

しかも、クライアントの規模から書類を作成する時間がかかる傾向にあります。また、中堅企業は中小零細業よりも経済取引が複雑になるため、高度な知識が求められることは十分に考えられます。閑散期は定時に退社できますが、繁忙期には残業のため退社時間が20時から21時半、時には22時を過ぎることも珍しくないといわれています。

(3)専門特化事務所

専門特化事務所は大きくは2つに分けることができます。ひとつは医療・IT・飲食店・美容業など特定の業種に特化した事務所。もうひとつは相続税や資産税など税目に特化した案件を引き受ける事務所です。単に会計・税務のサービスにととまらず、コンサルティングサービスを提供するのが特徴です。

コンサルティングサービスの特性上、税務だけにとどまらず、経営課題などクライアントが抱える問題の解決能力が求められます。また、的確なニーズの把握は必須であり、専門的な知識とコミュニケーション能力が求められます。

専門的な知識が求められており、細かい事例を調べて常に勉強が必要となるため、拘束時間が長くなり残業も当たり前といわれています。

(4)大手・準大手事務所

外資系の大手税理士法人であるBIG4からスタッフを数百名抱える準大手税理士法人のことを指します。クライアントは大企業や外資系企業など規模が大きいのが特徴です。規模が大きく海外進出もあるので経済取引は複雑です。当然、求められる知識は高度であり、1社のクライアントに対して提供する国内税務や国際税務などのサービスは複数の部署で対応する分業制となっています。クライアントの取引金額は大きいため、例えば国際税務の移転価格税制などはひとつの判断ミスにより、多額の余分な税金を負担させてしまうリスクを抱えています。責任が大きいため、常に勉強することが求められ、残業が多くなる傾向にあります。

このように、会計事務所や税理士法人の規模別によって、税理士の忙しい時期は異なってきます。

まとめ

税理士の1年の動きでは繁忙期と閑散期に分かれます。そして、零細事務所と中堅事務所の場合は繁忙期の影響が業務の量だけでなく残業時間にも現れます。専門特化事務所や大手・準大手事務所は、時期に関係なく忙しいのが現実です。転職するときは事務所の特性を事前に理解しましょう。

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