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年収800万円を超える会社員に絞って「増税」。これってアリ?
2018/01/26
コラム
年収800万円を超える会社員に絞って「増税」。これってアリ?

増税――。

「また所得が下がるのか……」と憂鬱になる言葉ですが、現在、議論されている新たな税制はすべての人が増税の対象となるものではありません。

年収800万円を超える会社員に絞って増税する。こんな税制がいま、検討されています。みなさん、この案についてどう思いますか?

年収800万円を超える会社員、増税へ

政府・与党は、2018年度の税制改正案の最終調整に入る方針を固めました。

焦点になっているのが「年収800万円を超える会社員は増税になる」というものです。

具体的には、給与所得控除の上限を現行よりも30万円引き下げ、年収800万円を超える人が増税になるように見直すものです。現在の制度では、年収1,000万円以上の場合は控除が増えない仕組みになっています。税制改正後は年収800万円以上は控除額が増えず、結果的に増税になるというわけです。

では、どのくらいの増税になるのでしょうか?

あくまで目安ですが、年収850万円では1.5万円程度、950万円では4.5万円程度の増加になるといわれています。つまり、この分が手取りの金額から減るということです。

年収800万から900万円は、会社員の2~3%程度というデータがあります。今回は年収800~900万の人たちだけではなく、それ以上の年収でも増税となるため、税制が改正されると、会社員の5%程度が増税になると予測されています。

ちなみに、今回は「会社員」が対象で、「フリーランスの自営業者」は対象外です。では、後者はどうなるのかというと、給与所得控除は全員が10万円引き下げられ、かわりに基礎控除が10万円増加するので、「減税」になるそうです。

今回の税制改革は、まさに「高収入のサラリーマン」を狙い撃ちにした案といえそうです。

<ココまでのまとめ>
・年収800万円を超える会社員が増税になる改正案が検討されている。
・一方、フリーランスは減税になる見込み。

在宅介護は増税なし

ただ、「年収800万円以上の会社員」でも対象外になる可能性があります。

それは「在宅で介護をしている場合」です。現在、与党が検討中の段階ですが、年収800万円を超える会社員でも在宅介護をしている場合は増税の対象にならず、さらに施設介護の利用者も同様の措置の対象とするか、調整が行われるようです。

少子高齢化社会に入っている日本において、「介護」はいつ誰が当事者となるか、わからない問題です。けっして他人事ではありません。

内閣府が公表している資料「平成29年版高齢社会白書」によると、平均寿命は2000(平成12)年と比べて2015(平成27)年では、男性が77.72年→80.75年、女性が84.60年→86.99年と、どちらも伸びていることがわかります。

あわせて、「要介護者」の項目を見てみます。要介護者とは介護保険制度における要介護者又は要支援者と認定された人のことを指します。こちらも2003(平成15)年以降、常に「右肩上がり」で、2003(平成15)年度が約370万人だったのに対して、2014(平成26)年度は約592万人と、11年間でおよそ1.6倍に増えています。

つまり、いまの日本は、要介護の人数が右肩上がりで増え続けている「途中」の段階にいる国なのです。これからもさらに介護に関わる人たちは増えていくでしょう。

そこで政府・与党は、子育て世代と同様に介護をする人たちにも配慮して、増税の対象外にするという検討を進めています。

<ココまでのまとめ>
・在宅で介護している年収800万円以上の会社員は増税なしの可能性も。
・少子高齢化が進む日本では、介護に関わる人が増加していくと予想される。

高所得層だけに増税はアリ?

現在、上記の増税案と合わせて検討が進められているのが「出国税」です。

出国税とは、その名の通り、日本を出国する際に一律で1,000円の税金を課すというもの。課税対象は、日本人に限らず外国人も含まれるので、「観光立国」をめざして急激に訪日外国人旅行者が伸びているなか、新たな財源として期待されています。

ただ、この出国税、評判はいまひとつのようです。

ネットで感想を見てみると、その中心にあるのは「取りやすいところから税金を取る制度だ」という批判です。この出国税は海外へ行く多くの人に関わるものなので、不満の声の母数も大きく、「声」として現れます。実際、テレビでも空港でインタビューするところがたびたび流されていました。

一方で、年収800万円を超える会社員を狙い撃ちした増税策。こちらも出国税と同様にターゲットを限定した税制改正案ですが、母数が少ないため、出国税ほど不満の声は大きく現れていないように思います。

でも、年収800万円を超える会社員だけに絞って増税するって、どうなのでしょうか? 年収が高い人はそれだけ仕事を頑張っている人でもあるわけで(すべてがそうではないかもしれませんが)、その層の税金だけ上げると、社会全体に「頑張っても取られる税金が増えるだけ……」という無気力感が増すようにも思うのですが。

みなさんはこの増税案、どのように考えますか?

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