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2017年度(平成29年度)税制改正 現状まとめ
2017/1/27
コラム
2017年度(平成29年度)税制改正 現状まとめ

政府・与党は昨年12月8日に「平成29年度税制改正大綱」をまとめました。
日本で生活する多くの人に影響をもたらす税法改正。税理士にとっては、改正の都度、アジャストが必要になるなど胃の痛い状況だと思いますが、改正の見落としなどないように改めて確認しておきたいところ。
そこで今回のコラムではいくつかピックアップして、気になる項目を見ていきましょう。

所得税の配偶者控除見直し

平成29年度税制改正の焦点の一つとなっていたのが「所得税の配偶者控除見直し」です。 現状の配偶者控除制度は妻がパートなどで働いて得た年収が103万円以下の場合、一律で38万円を夫の所得から差し引き、税負担を軽減するというもの。妻は「もっと働きたい」と考えていても、103万円以内に抑えるために労働時間を調整する、いわゆる「103万の壁」が課題としてあがっていました。

今回、上限額の見直しが行われ、「平成29年度税制改正大綱」には控除を受けることができる配偶者の年間収入上限を「103万円以下」から「150万円以下」に引き上げられることが盛り込まれました。この改正によって、妻は年収「150万円以下」であれば、38万円の控除を受けられることになり、150万円を超えた場合は控除額が段階的に減少し、201万円以上になると控除額が0円になることが決定しました。 ただ、これで「103万円の壁」が完全に崩れたわけではありません。

というのは、多くの企業が配偶者手当を支払う条件として「配偶者の年間収入が103万円以下」としているケースが多いからです。配偶者は150万円の年収を稼ぐと、夫の所得税控除額は増えるものの、配偶者手当(平均額は約16万円と言われています)がもらえないというジレンマに悩むわけです。
「103万円の壁」を取り払うためには、今後もさまざまな調整、改革が必要と言えるでしょう。

ビール系飲料の酒税、車体課税

ビール、発泡酒、第3のビール好きにとっては、「今後、値段はどうなるの!?」と気が気でなかったビール系飲料の酒税一本化。こちらは平成32年(2019年)10月から段階的にビールは減税、発泡酒と第3のビールは増税をしていき、平成39年(2026年)10月に54.25円(350ミリリットル)に一本化されることが決まりました。
ビール系飲料は現在、350ミリリットルあたりビールは77円、発泡酒は47円、第3のビールが28円と、バラバラの状態です。将来的に一本化することで、メーカーがビール→発泡酒→第3のビールと低価格路線に活路を見出し、国内競争していたところを、世界市場に目を向けて開発できるようにするという狙いがあると言われています。
ちなみに酒税が一本化されるのはビールだけではありません。現在、350ミリリットルあたりで日本酒が42円、ワイン・チューハイ・ハイボールは28円ですが、日本酒とワインは平成35年に、チューハイとハイボールは平成38年に全て35円に統一される予定です。

一方で、「エコカー減税」は平成32年の春まで延長されることが決定しました。エコカー減税とは、エコカーを購入すると、自動車購入時に支払う自動車取得税と、車検時に支払う自動車重量税が軽減されるという制度。ただし、対象となる車は制限されることになり、現在は新車の約9割が自動車取得税の減税対象車ですが、平成29年(2017年)度には新車の約8割、18年度には約7割に絞り込まれる予定になっています。
段階的に対象車を減らす背景には、経済産業省や自動車業界の「国内市場の販売動向を考慮すべき」との意見を反映したからで、急激な絞り込みは近年のガソリン代上昇と合わせて考えるとリスクが大きいと判断したと見られています。

認可外保育所の固定資産税を軽減へ

昨年は「保育園落ちた日本死ね」という衝撃的な言葉が『2016ユーキャン新語・流行語大賞』にトップテン入りしたことが大きな話題になりました。保育園関連では、認可外保育所の土地・建物にかかる固定資産税と都市計画税を半減することで、保育所をつくりやすくすることが改正要綱に盛り込まれました。 「日本死ね」のブログを書いた女性のように「働きたい」と思っていても、定員のために子どもを保育所に預けることができず、思うように働けない人が多数いることが浮き彫りになった日本。認可外保育所の税負担軽減によって、この問題は解消するのでしょうか。

また、「積み立てNISA」税制改正大綱に盛り込まれたことをうけて、金融庁は年間投資上限40万円、非課税期間20年で、2018年1月を目安に「積み立てNISA」スタートすると発表しました。現在のNISAは上限が120万円、非課税が5年のため、新制度ではトータルの非課税額が増えることになります。
現在のNISAの実質稼働率は口座開設者の5割以下と伸び悩みが課題でした。新たな制度を導入することで利用者に長期間投資してもらい、貯蓄から投資という流れを後押しする狙いがあると見られています。

昨年は消費税10%引き上げが2017年4月から19年10月に「再延期」されることが決まりました。安倍首相は「世界経済の不透明感が増加」「増税によって内需を腰折れさせる可能性がある」と話していましたが、来年2019年には本当に増税されるのでしょうか。

今年もこのコラムでは税制関連の話題や税理士試験情報を中心にお届けする予定です。よろしくお願いいたします。

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