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話題の「結婚・子育て資金と贈与税非課税」について改めて見直そう!【後編】
2016/7/22
コラム
話題の「結婚・子育て資金と贈与税非課税」について改めて見直そう!【後編】
蓋を開けてみると伸び悩み

実施開始から1年強が経過した「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」ですが、“伸び悩み”の状態が続いているようです。

その理由はいくつか考えられますが、1つは前編にも書いたように「当事者のメリット」が見えにくいという点があります。これは極論ですが、結婚や子育ては誰かに強要されて行うものではありません。

ここで、贈与される側の若者の気持ちになって考えてみましょう。若かりし頃のあなたがある日突然、おばあちゃんから「結婚資金のための口座を開設しよう。お金を入れておくからね」と言われたらどうでしょうか。

そのときに恋人とうまくいっていれば結婚するきっかけになるかもしれませんが、恋人がいなかったり、相手との関係が微妙な時期だったりすれば、大きなプレッシャーに感じませんか。おばあちゃんの気持ちはありがたい……でも、お金でどうこうできる問題ではない、と。

結婚や子育ては「お金をもらったから結婚しよう」「お金の不安がなくなったから子どもを育てよう」というものではなく、個人の感情に依存する部分が大きいものです。

受贈者の若者からしてみれば、この制度は“押し付け”と捉えられる面もあるようです。

教育資金の贈与はヒットしたのになぜ?

一方で、「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」と類似点があると言われる「教育資金の一括贈与」に対する非課税制度は人気があります。

なぜ、そのような違いが生まれるのでしょうか?

「教育資金の一括贈与」は直系の親または祖父母が子どもや孫の授業料などの教育費用、留学費用、定期券代などを対象に1,500万円まで非課税で贈与できるという仕組みです。金融機関に「教育資金贈与信託」口座を設ける必要があるなど、「結婚・子育て資金」と仕組みは似ている部分があります。

この制度の人気の理由は、人間の感情とは関係なく確実にお金のかかる「教育」に使えるという点でしょう。文部科学省の調査によると、幼稚園から中学校3年生までの約10年間で、教育費は400~1,500万円かかると言われています。

「もう少しお金があれば希望の私立に行かせてあげられるのに……」このようなときに「教育資金の一括贈与」という制度が役だっていることは容易に想像できます。つまり、この制度は「当事者にメリットがある」ということかもしれません。

相続税節税にはならない!?

類似点はあるものの、活用度合いでは大きな違いが出た「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」と「教育資金の一括贈与」の2つの制度。

最も大きな違いは、贈与者が死亡した際の残金への課税です。「結婚・子育て資金」は残金が相続財産に加算されて課税されるのに対して、「教育資金の一括贈与」は1,500万円まで非課税になっています。たとえば、富裕層で相続税を払わずに子どもや孫に資金を移転したいという場合、どちらを使うでしょうか。

1億2,000千万円の財産があり、相続するには税金がかかります。でも、子どもと孫の8人に1,500万円ずつ教育資金として贈与してしまえば非課税になります。「結婚・子育て資金」では、贈与してすぐに死亡すれば、課税対象になってしまいます。

一般市民にとっては絵空事のような話ですが、お金はあるところにはあるものです。ただ、これらの制度には「子どもや孫を甘やかしすぎてはいないか」という手厳しい声もあるようです。

みなさんはこれらの制度について、どのように考えますか?

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